議会雑感

国会のルールや決まりごとなど、議会人が備忘録を兼ねて記します。

政府4演説と所信表明演説と施政方針演説の違い

2018-01-24 | 国会雑学
1月22日、国会に平成30年度予算案が提出されました。
これに伴い、同日、施政方針演説が衆参両院の本会議で行われました。

正確には、内閣総理大臣が行う施政方針演説をはじめとする演説を政府4演説といい、政府4演説とは、下記のことをいいます。

内閣総理大臣 : 施政方針演説
外務大臣 : 外交演説
財務大臣 : 財政演説
経済財政担当大臣:経済演説


ちなみに、政府4演説(内閣総理大臣、外務大臣、財務大臣及び経済担当大臣)が行われるようになったのは、昭和27年の第15回国会からです。

ところで、報道等でご覧になるのが、「所信表明演説」だったり「施政方針演説」だったりされたことはないでしょうか。

双方とも総理が行うという意味では一緒なのですが、正確には違いがあります。

○所信表明演説

臨時国会冒頭や首相が選出される特別国会で行われ、どちらかというと、首相の個人的考え方を示すもの

○施政方針演説

毎年1月に召集される常会で行われ、首相がその年全体の内閣全体の基本方針を示すもの

国会の始めに衆参両院の本会議において、国務大臣の演説とこれに対する質疑が行われますが、毎年1月に召集される常会においては、政府4演説に対し、各会派の代表者が質疑を行う例となっています。

1月22日に衆参両院の本会議で聴取した政府4演説に対する質疑は、1月24日の衆議院本会議からスタートします。