待ち合わせは本屋さんで

ようこそお越し下さり、ありがとうございます(^_^)

リリー・フランキー「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」

2006-12-31 | や・ら・わ行の作家
最近子が親を殺し、親が子を殺す。愛が多すぎるのか足りないのか、なぜだろう。

人好きでよく笑う肝っ玉オカンと、強烈で個性的な短気なオトン。

バラエティ番組でもおなじみのリリーさんの自伝的小説

本当に今さらなんですけど(笑)

この作品、皆に「絶対泣くよ」と言われ、あまのじゃくな私は「絶対泣かへん」

と、心に決め読み始める。

さて感想です。

やはり母親の無償の愛は素晴らしかった!!

幾度もウルウルさせられるが、なんとか踏みとどまる(つつかれると、涙出そう

だったけどね)

しかし九州の女は強かばい。

恐れている「いつか」は突然やってくるんだね。

リリーさんってええ息子やな。きっとオカンは、息子や、オトンや、兄弟や、

友人や、リリーさんの仲間に囲まれて、ホンマ幸せやったと思う。

息子は母親に優しいからな。うちのアニキ達も優しいし..娘は意外と冷たいねん。

いろんな立場の人で、読み方も変わってくると思う。

手紙ってのは人に何かを伝えるね。

1月の月9は速水もこみち 4月の映画はオダギリ・ジョー なんか格好よすぎじゃ...

テレビの大泉君が一番イメージにぴったりかも。5点中3.6点


ちなみに、うちのオカンはずーーーっとしゃべってる。さすが関西のオカン。

そのうえ人の話は全然聞かないので、困ってしまう。

明日から親孝行しに帰ってきます。1週間ほど更新お休みします。

皆さんよいお年を!! 来年もよろしくお願いします♪

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2006マイ・ベスト・ブック ベスト10

2006-12-28 | 年間ベストブック
ようやく仕事納め。やったぁ。お休みだ。うひ♪



2006年はあなたにとって、どんな年でしたか?



たくさん本を読みましたが、心に残る本は少ないです。



2006 マイ・ベスト・ブック ベスト10を発表しま~す。



第10位 出口のない海 (戦争部門)



第9位 犯人に告ぐ (警察部門)



第8位 かたみ歌 (昔懐かし部門)



第7位 チーム・バチスタの栄光 (医療部門)



第6位 孤宿の人 (時代物部門)



第5位 幸福ロケット (小学生部門)



第4位 きみの友だち (中学生部門)



第3位 図書館戦争 (エンターティメント部門)



第2位 ミーナの行進 (ファンタジー部門)



そしてジャジャーン....お待たせしました。



第1位 風が強く吹いている (スポーツ部門)



となりました。



まだ読んでおられない方、是非是非読んでみて下さ~い



あの感動を味わえるなんて、これから読まれる方が、うらやましいです。



6月からブログをつけはじめ、7ヵ月。



見ていただいている方、本当にありがとうございます



今年も残すところ3日ですね。



2007年も心に残る本に出会いたいです♪



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荻原浩「メリーゴーランド」&黒澤明「生きる」

2006-12-27 | 荻原浩
啓一36才。過労死続出の職場を辞め、今は地方都市の市役所勤務。愛する妻や



可愛い子供たちに囲まれ、平穏無事な、お役所ライフをエンジョイしていた。



ある日「アテネ村再建対策室」へ異動になり、ペカザスリゾート開発へ出向する



ことになるのだが....。




どうしょうもない行政に対し、「みのもんた」は朝からハイテンションだ。



あんなに怒ったら、血管切れちゃうぞ。



無駄な施設を税金で、バンバン作り続ける行政側。しかも作った後は知らん顔。



この責任は誰がとる?まさに本だけのお話と笑ってはいられない。




第三セクターの駒谷アテネ村。閑古鳥がなく、超赤字テーマパーク。再建に選ばれ



た「アテネ村再建対策室」には、室長の丹波、ずんぐり体型の林田、不思議ちゃん



徳永、ロンゲの柳井らがいるのだが...。




お父さんは、頑張るんです。息子の作文のために(笑)



そんな彼に数々の障害が...。孤軍奮闘。さてどうなる??



さすが、荻原作品。会話がいいし、キャラもいい。



イベントのところは、めちゃめちゃ面白かった。笑ったわ。



だけど『神様からひと言』ほどパンチがなく、『なかよし小鳩組』ほどハジケて



いない。ちょっと物足りない。読んでると、公務員や天下りOBにムカムカくるし。



ラストはそうくるのか。ふーーーん。5点中3.5点



余談ですが....



「生きる」という黒澤明のモノクロ映画をご存知ですか? 50年以上も前のお話です



が、お役所がちっとも変わっていないことに驚くことと思います。



ちなみにこの映画は、役所に勤める男が主人公。のんべんだらりと書類に判子を



押すだけの毎日。「死んだような」生活を続ける彼が、胃がんで余命わずかだと



言われて、人生が変わっていく物語です。主演は志村喬。存在感のある俳優さん



です。雪の降る公園で、ブランコに乗るシーンは大好き。



何かを変えたいと思っているあなたに、オススメしたい作品ですね。



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山本幸久「凸凹デイズ」

2006-12-26 | や・ら・わ行の作家
主人公は凪海(なみ)22才。彼女が勤めているのは凹組



エロ雑誌のレイアウトもスーパーのチラシも、なんでもごされの従業員3人の



弱小デザイン事務所だ。



律儀で仕事が丁寧な大滝と、古着の着物姿で仕事をこなす天才肌の黒川とで、



毎日仕事をこなしていた。



ある日、遊園地のリニューアルのコンペに参加することになる。うまくいけば、



宣伝・販促物のデザインの仕事がまいこんでくるのだが...。




男2人に女1人。パターンですが、恋愛物とは違います。



会話がいいし、とっても面白いです




10年の時が交差して書かれています。お仕事小説でもあり、青春小説でも



あります。嫉妬したり、葛藤したり、恋したり。



この作家のつけるネーミングには、センスの良さを感じずにはいられません。



ポイントポイントでちゃぁんと、とどめをさす...この作家すごいです。



ラストはヤラレました。ウルッときますよ。



こうやって一歩ずつ、成長していくんだね。



田舎から上京して1人で頑張っている人にオススメしたい一冊です。5点中3.9点



PS ドラマ「恋のチカラ」を思い出しました。あのドラマは良かったな!! 



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東野圭吾「幻夜」

2006-12-25 | 東野圭吾
あの女のすべてを知りたい。過去も目的も、真実の顔も。



『白夜行』は、本よりドラマを先に見てしまった。めっちゃ後悔。すんごい後悔。



あーーーー本を先に読みたかった(涙)今年のベスト7入りは、確実だったのに。




町工場を経営する父が自殺した。通夜を終えた翌日の朝に、阪神淡路大震災が



おこる。瓦礫の下敷きになった叔父。主人公の水島雅也がとった行動とは。




出だしからドキリとさせられます。怖ーい。すごーい。面白ーい。



『白夜行』既読の方には、ぜひオススメします。一気に読んじゃいました。




今回の魔性の女は、才女で美貌の持ち主、新海美冬。



夢を叶えるために、あんた何するねん!!!って感じです。



読み進めるうち、背中がゾクリとします。



例えるなら、そう...まさに蟻地獄。



一文字で表すと、『白夜行』は「憎」「哀」「愛」。



『幻夜』は「狂」。



途中でピンときてしまうのが、ちょっと物足りなかったな。



読後はただ呆然。



ストーカー・サリン・長野五輪・2000年問題など、その時々の話題もうまく取り



入れています。途中の強引な展開に「いくら何でもそれは」とツッコミを入れた



くなりものの、東野ワールドを堪能したワタクシでございます。



でもやっぱり『白夜行』の方が好き。続編ありそうな終わり方ですな。5点中3.8点



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映画「あなたが寝てる間に...」

2006-12-23 | えいが
地下鉄の改札で働くルーシー(サンドラ・ブロック)は、クリスマス・イブの朝に



ホームへ転落して昏睡状態に陥った弁護士ピーターの家族から、彼の婚約者と



勘違いされてしまうのだが...。



私の好きな女優の1人、サンドラ・ブロックの魅力満載のロマンテックラブ



コメディです。



監督は『クール・ランニング』のジョン・タートルトープなので、面白さは



間違いなし!!音楽もとってもいいです。



楽しくて、心温まるラブコメディをクリスマスにぜひどうぞ!! 



オススメします♪

西加奈子「通天閣」

2006-12-21 | な行の作家
パワーあふれる街 大阪ミナミ。そこにそびえる通天閣。



関西人としては、読まねばならぬ...ということで読んでみた。



通天閣のある、新今宮近辺って地元にいる時は、怖くて近づけなかったけど(笑)



観光地になったのが、不思議なくらい。




夢を失い町工場で働く中年男と、恋人に捨てられそうになりながら、スナックで



働く若い女が主人公。




同じことがただ繰り返される毎日。夢も希望もない彼らにあるのは絶望。



八方ふさがりで、なんだかイタすぎるぞ



そんな冬のある夜、通天閣を舞台にある騒動がおこるのだが...。




コンビニ店員、新入り、オカマのオッサン、スナック『サーディン』の



ホステスたち、オーナー、ママなどが登場。




大阪弁は、やっぱりええな。あったかいし、優しいし。




しかし、よれよれの中年男の気持ちが何故分かる!!若いのにすごいね..この作家。



愛すること。大事なもの。ホロリとさせられる。




ラストは、今までゆるーいお風呂に入ってたけど、熱ーいお湯を足し、



「あーええ按配やな」って感じだ。




いいまわしが良いし、パズルがカチリとはまった感じ。笑わせるトコロもある。




それに『ジム・キャリーはMr.ダマー』を選ぶセンスの良さ(昔見た。かなり下品な



映画で凍りついたけど)



この作家は初読み。他の作品も読んでみたいなと思った。



でも、汚いシーンはちょっと嫌やった(ランチ食べてたんで)あと夢のシーンも、



いらんのとちゃうかなと..(意味あるんやろうけど)ので、少し点数が下がった。




神経質な中年男はトヨエツ。若い女は菅野美穂(おぉー!BEEさんと一緒やわ)で



いかがでしょう。ちなみに新入りは森山未来で。




長渕剛の歌にある『長い長いのぼり坂 走ってみても 同じこと



あとに下がれぬ道ならば 大地を踏みしめ 歩きましょう』なんかその歌を



思い出した。あの歌のタイトル何やったかなぁ。5点中3.6点


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海堂尊「螺鈿迷宮」

2006-12-19 | か行の作家
この病院、絶対に変だ。あまりにも人が死に過ぎる。




主人公は落ちこぼれの東城大学医学部3年の天馬大吉 26才。縁起のいい名前とは



裏腹に、通称アンラッキートルネード。幼なじみの別宮葉子は、新聞社の社会部



記者。彼女の頼みで、黒い噂の絶えない桜宮病院に、介護ボランティアとして潜入



することになるのだが...。老舗の個人病院で、若き医学生が目にする真実とは。




ブラボー!! 私この作家と合うのかしらん。読みにくいところもあるし、分からん



とこもあるんだけど.....なんでだろー。



テンポよく話が進みます幻キャラの姫宮がついに○○○となって登場



彼女ってデカかったのか。(おまけにピンク色好き・ラッキーカラーなのか?)



もちろん変人役人火喰い鳥の白鳥も登場します。主人公は医学生の天馬大吉。



こやつが怖いものしらずと言うか、無謀というか...。



桜宮病院の終末期医療の画期的な試み....うーん。ありえんだろー。



えーーーっ。ヘンやで!!と思うことも多々あるが、この作家好きなので目をつぶっ



てあげよう(笑)ベタなオッサンジョークも心地いい。病院内情がリアルに感じられ



るのは、やはり現役の勤務医だからだな。



それにしても、姫宮ってこんな奴だったのか。ぐふふふと笑い「あーあーあー」と



声出しちゃいましたよ。



東城大と桜宮病院の関係とは。



そして明かされる過去。



桜宮院長の巌雄が物語の柱となり、導かれていきます。そして天馬の決断とは。



ん...んん。なんかすごいな...ぶっ飛びだーーー。ルパン3世(漫画)みたいやで。



ラストもひねりがきいてて憎いぞぉ。そーか。そーか。そうくるか(笑)



作者はこの本で、現代の医療行政の弊害や問題点(つまり老人・末期患者の切捨て



の現状)とか伝えたかったのかな。



白鳥は佐野四郎で。氷姫は天海祐希で。天馬はちょっと若いけど、中尾明慶(Good



Luckキムタクの弟役の子)でいかがでしょうか。   5点中3.7点



この作品の原型は『ナイチンゲールの沈黙』よりも早くに書き終えていたらしい。



しかも1ヵ月弱で!!書くの早っっ。先生仕事はしてるのか?



どおりで姫宮の登場が遅くなったわけだ。



来年4月には宝島社から『ジェネラル・ルージュの凱旋(仮)』が出版予定。



舞台はもちろん桜宮市。『ナイチンゲールの沈黙』とまったく同じ時期に起きて



いた、別の事件を描いた作品らしいですよん。楽しみですね。


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堀川アサコ「闇鏡」

2006-12-18 | は行の作家
第18回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。



室町時代の、京の都が舞台。ある晩 女が死んだ。頬や首には紫斑のあと、手には



絵が握られていた。放免(警察の雑用係みたいなもの)の清輔、蚕児の2人は、遺体



を鳥辺野に弔いに行くのだが...。



もののけ関係苦手なんですけど。しかも日本の歴史も苦手(苦笑)



後醍醐帝や足利幕府。それに、聞きなれない役職名多発。大丈夫か...私。




主役は検非違使の清原龍雪。盗賊の用心棒みたいな顔をしながらも、実はとっても



怖がり。彼が数々の謎に迫っていきます。



龍雪の上司は仕事のできる美男子の兼平頼貴判官。彼の妻は詮子といい、才気は



あるが、顔は蟹の甲羅のような面相(どんな顔よ?)。さらに龍雪の幼なじみの大江



義時、ゆすりの望月一綱などが、話に加わってきます。




猪四郎とは?着草という遊女は?割菱の君は誰?




検非違使(朝廷)と待所(幕府)の対立。



難しい漢字で分からんのかなと思いつつ、「よーするに刑事やん」と思うと、



すぅーっと理解できてきました。すべてがつながっていくのです。



しかし、いつの時代も男は困ったもんだな。



そして事件がおこります。くい違う証言。すげー怖えー。




で...どうなる。どうなる?難しそうですが読みやすく、面白かったのですが...



うーん。いらんのんちゃう?このラスト2章。終わったと思ったら続きがあったで。



途中まではとても面白かったのに少し残念。  5点中3.4点

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東野圭吾「使命と魂のリミット」

2006-12-16 | 東野圭吾
昨日更新できなかったので、今日は更新しています。



東野圭吾と言うだけで、4.0以上はつけたくなる(笑)読ませる作家、読みやすい



作家、やっぱりうまいぞ東野圭吾!! 彼の最新作医学サスペンス巨編です。



ページをめくる手がとまらず、一気に読んじゃいました。



氷室夕紀は帝都大の心臓血管外科の研修医。病で父を亡くしたため、医者を目指し



た。父のような人を助ける目的以外に、彼女にはもう1つの大きな動機があった。 



今回は医学物ということで、この作家かなり頑張られてます。



病気についても分かりやすかった。



交錯する見えない糸。緻密に計算されたストーリー展開。



患者の家族のこと・それぞれの過去・現代の問題点などを、物語にさりげなく



入れているところなんぞ、さすが東野圭吾です。



謎解き物ではありません。半ばにはたいがいピンときます(笑)



展開がリアルに目に浮かびますね。ホロリともさせんますよん。



それぞれに、かせられた使命とは。



医療物ですが、東野圭吾お得意の分野も勿論出てきます。



それにしても、東野圭吾に出てくる刑事は、どうしてこんなに魅力的なのー。


 
途中から登場の浅黒く細身の一匹狼、警視庁の七尾行成。年齢40歳前後。



ドラマだったら、佐藤浩市、真田広之あたりでお願いしたいです(笑)



ただ、ちょっときれい事な気がしてしまって...。読者としては、もうひとひねり



欲しかったですね。とは言え、やっぱり面白かったです。5点中4.0点


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仁木英之「僕僕先生」

2006-12-13 | な行の作家
唐の時代。主人公は王弁22才。現代でいう、ニートでプチひきこもり。博打も女も



興味なしだが異国に思いをはせて空想にひたり、だらだらと毎日を過ごしていた。



財産家の父は元官僚。頼りない王弁を見かねた父は、彼に仙人に会いに行くように



命令する。途中、僕僕と名乗る10代半ばの美少女と出会うが、実は彼女が仙人だっ



た....というお話。(もちろんこの後、お話はどんどん展開していく)




第18回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。装丁かわいいーっす。



ファンタジーのような、御伽噺のような、そんな中ラブもあったりして、



ライトノベルズのような感じでもあります。




中国時代物だったんですね。あぁ...借りるまで知りませんでしたよ。日本の歴史



も、ままならないのに、中国の歴史など大丈夫か私!!三国志とか苦手だし



(難しい漢字とか超苦手)と思いつつ読みました。




さて感想です。




惜しい。出だしOK。ラストもいい感じ。ただ中盤が少々だるかった。



淡々としている主人公に、喜怒哀楽がないからかなぁ。中盤に主人公に感情移入



して泣いたり、怒ったりするシーンが欲しかった気がします。とは言え中国時代物



が超苦手な私が、読みきったということは、それなりに面白かったし、現代部分が



物語にテイストされて読みやすかったからかもしれません。



現在日本ファンタジーノベル大賞優秀賞の『闇鏡』読んでます。こっちは室町時代



....だから歴史物苦手なんだってば!大丈夫か私!(笑) 5点中3.5点


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加納朋子「モノレールねこ」

2006-12-12 | か行の作家
初めて読む作家だが、またも読ませる作家に遭遇!!



「家族」をテーマとした8つの短編集です。



ほのぼのとおもいきや、突然ふいうちをくらわされたお話もあったりして、ニヤリ



とします。シャレてます。この発想とか独特の世界観ってちょっとすごいかも。




私は『バルタン最後の日』がお気に入り。あぁ...愛しのバルタン。



(ちなみにバルタンはザリガニ♪)笑った。泣いた。この作品 面白かったです。



この作品には4.2あげたいくらい。あったかいね。



お母さんが書いたお話って感じがしました。




『モノレールねこ』デブで不細工なノラ猫が、小学生の僕の家に迷い込んだ。



そのノラの首輪についていた手紙で「タカキ」と知り合うのだが....。



何を隠そう猫モノには弱いんですよーワタクシ。



おぉ..なんとメルヘンチックな!!!おぉーラストはそこにきますか(笑)




私には理解できないお話もあるし、実際ありえないお話もありますが、



なるほど...と思ったり、どうなるんだろーと気になったり、ホロリとしたり。



とっても魅力的なお話でした。




『マイ・フーリッシュ・アンクル』『ポトスの樹』などは、ダメな男(だめんず)を



うまく描いていましたね。



カバー装画、章扉イラストがまたイイ!!




あったかーい、やさしいお話でした。5点中3.8点



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恒川光太郎「雷の季節の終わりに」

2006-12-11 | た行の作家
「もののけ」のお話は苦手なので、合わないかしらと思いながら読み始めました。



読み進めるうちに、怖いけど面白い!!とうなりました。



そう不思議な昔話を聞かされているような感覚です。



日本ホラー小説大賞の『夜市』は、読んでいないのですが、読んでみようかな。




閉ざされた共同体、地図にはない「隠」には、春夏秋冬の他に「雷の季節」



いうものがある。その「雷の季節」には、人が消えるという言い伝えがあり、



少年・賢也の姉も行方不明に...。姉の失踪と同時に、賢也には「風わいわい」



という怪がとり憑いてしまう。そんなある日、賢也にある事件が起こるのだが..。



感想です。



惜しい!!惜しい!! 「隠」の世界はめちゃめちゃ面白いのに。



えっ...えーーーーっ。そっちに行くの??



ネタバレになるので、あまり書けませんが、2/3過ぎたあたり(ト○○○キ以降)、



私は一気にクールダウン。もったいない(涙) そこまでは本当に面白かった!!



終わりよければ、全てよしってわけではないですが、終わりが....のため、



ずいぶん点数が下がってしまいました。5点中3.6点



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三羽省吾「イレギュラー」

2006-12-08 | ま行の作家
村が水害にあい、グラウンドも使えず練習もままならないニナ高野球部。素質は



全国レベル、態度ならメジャーレベルの剛速球投手コーキもその素質をくすぶら



せ、ナンパやケンカ三昧の日々。そんなニナ高に、恰好の練習相手として目を付け



たのは名門野球部K高だった。だが両校は合同練習初日に衝突する。自分の球に絶



大な自身を持つコーキはK高野球部に勝負を挑むが…。(Yahoo!ブックスより)




ダメダメ野球部が災害を乗り越え、甲子園を目指すお話かと思いきや、ことはそう



単純ではありませんでした。




いいんでない...コレ。今年読んだ青春小説部門受賞決定です(笑) 



でも、この作品夏に読みたかった。今寒いし...(笑)



ぐふふふふっと笑うことが多く、電車の中で読んでいて苦労しました。



いやー面白かった。野球を知らない(専門用語続出のためチンプンカンプンの)私が



読んでも面白いんだもん。野球好きにはたまらない一品だと思います。



それに野球だけではなく、いろんな要素がたっぷりと詰まっています。



しかし、登場人物の多さは半端ではありません。ブンの息子がモウで、トシヤンの



娘が...などアホな私は読んでいて「アンタ誰やったっけ??」と、分からなくなる



ため、メモをとりながら読みました(笑)個性的・魅力的な人々が多数続出です。




地震災害の山古志村を思い出しました。きっとあの山村にも野球部があるはず..。



被災者には、その後の生活があるのですね。本当にやりきれないことでしょう。



ただ野球がしたいだけなのに、それさえ叶えられない。




読んでいて「切磋琢磨」という言葉が浮かびました。



ドラマチックというか、後半はもう漫画のようでしたが(笑)



熱い!!熱い!!!です。セイシュンです。



ラストの憎い演出にもニヤリ。5点中3.9点



「最も忘れてはならないことは、
 イレギュラーではボールデッドにならないということ。」


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「ザ・ロック」

2006-12-07 | えいが
アクション映画には、正義のヒーローと悪役が必要だ。例えば、シュワちゃんの



「トゥルーライズ」ブルース・ウィリスの「ダイ・ハード」、キアヌ・リーブス



「スピード」。悪役を倒すために闘う主人公もいいが、悪役にも実は理由がある



そういったアクション映画の方が私は好き。例えば「ピース・メーカー」これは



妻と娘を殺された、ごく普通の男が犯人なのだが、彼の気持ちも分かってしまい、



せつなくなってしまう。中でも一番好きなのが、この作品「ザ・ロック」。



ショーン・コネリー、ニコラス・ケイジ、エド・ハリスという、私の大好きな3人



が主演の見どころの多い作品。



猛毒の神経ガス・ロケット弾を奪ってアルカトラズ島を占拠したテロリスト集団



と、密命を帯びて島に潜入した2人の男の戦いを描いたアクション大作である。



とにかくスリリングな展開、息もつかせずとはこのこと。大がかりなアクション



も見どころの一つ。



ショーン・コネリーもいいが、でもここでは犯人役のエド・ハリス(ハメル准将)



が素敵なのだ。軍人としての彼の苦渋の決断。彼は信念のためには、死もいとわな



い。あぁ...なんてカッコイイ!!!



この作品から10年たつ。音楽やシスコでのカーチェイスも最高。



ご覧でない方に、ぜひ...とオススメしたい作品です。