待ち合わせは本屋さんで

ようこそお越し下さり、ありがとうございます(^_^)

海堂尊『救命―東日本大震災、医師たちの奮闘』

2011-11-21 | か行の作家
彼らが、最後のライフラインだった。

津波が全てを奪っても、命の可能性を信じ続けた九人の医師たち。

生と死を分けた凄絶な現場を初めて語る、感動のドキュメント。 (Amazonより)


地震の後の津波警報。

凄まじい海鳴りとともに、津波がせまりくる中、患者を抱え屋上への階段を必死に駆け上がる医療スタッフ。

助かったあとも、余震と寒さに震え、死への恐怖と闘いながら奮闘する医師たちの姿が描かれています。


さて感想。


これが現場の声なんですね。リアルで、涙が溢れてきました。


彼らは医師だけど、同時に愛する家族を失い、心に傷をおった被災者でもあるのです。

そんな彼らをつき動かしているのは「使命」なのか。「覚悟」なのか。


マットレスに寝たまま、流されていく患者。

屋根の上にいて流されていく知人たちを、ただ茫然と見つめることしかできない。

せっかく救った命も、医療品も食料もない中、励まし寄り添うことしかできない。

救うことができない。

彼らの絶望感、無力感が伝わってきました。


阪神淡路大震災では、ガレキの中にいる生存者を救うことができた。

けれど、津波の場合、生存はほぼ絶望的。

あるのは、生か死。

それを分けたのは「あの時、ああしていれば」「あの時、ああしなければ」というほんの少しの違い。

自然を前に、人間はいかに無力なのか。


医師たちのお話だけではありません。

生き残った人々の運命が、いかに残酷なものか。

一瞬にして家も、財産も、家族も、仕事も失った。

さらに襲う、経済的問題。そして心の問題。


津波から逃げる際、子供を抱えた母親や、カートを押しながら逃げるおばあさんを追い抜き

必死で歩道橋を登りきり、振り返った瞬間、その人たちが波に消えていくのを目撃した男性。

「自分はなぜあの時、助けなかったのだ」

彼は毎夜、悪夢にうなされることになります。忘れることができない。

津波に襲われた場所に近づけないおばあさんもいます。

彼らにとって、あの震災はまだ続いているのです。


そんな中でも、産まれくる新しい命があるのが救いです。

医療現場の声を聞いてみたい方には、是非読んでいただきたい作品ですね。


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小出 裕章『原発のウソ』

2011-09-25 | か行の作家
貧弱なウラン資源。

成り立たない経済性。

破局的な事故の恐れ。

見通しのつかない、放射性廃棄物の処理。

それでも、とまるにとまれない原発。

どうなるニッポン!!


さて感想。


原発の危険性を訴え続けて40年の不屈の研究者である著者が

原発について、ものすごく分かりやすく書いてはります。

非常に読みやすい。


たかが電気に福島の人は、美しい故郷を追われ、家族は

バラバラになり、被爆後の影響におびえ暮らさなければ

ならなくなった。


世界一高い電気料金。

地震地帯に多くある原発。

技術力のない日本に今後はあるのか。


原発は日常では全く関係ないけれど、自分自身に

このような事故がおこったと仮定すると、その影響は

本当に怖い。


国も東電も信じてはいけない。

未読の方は是非。

知識がないと自分自身や、愛する家族を守ることが

できないのだから。


興味のある方は『原発の闇を暴く』も是非。(私は今読んでます)

原子力の世界は利権の巣窟で「結局カネかい!!」と。

小出さんを含む数少ない原発の危険性を指摘している

良心的な学者が、迫害され続け、冷や飯を食わされてきている訳だが

正しいものが勝つ世の中であって欲しいわ。ホントに。


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川上健一『翼はいつまでも』

2009-04-25 | か行の作家
舞台は1960年代。主人公は引っ込み思案の僕(神山久志)14歳。

ませた力石、どもりの輪島とともに、補欠の野球部員だ。

ある日、ラジオから流れてきたビートルズの「プリーズ・プリーズ・ミー」が

僕を変えた。


本の雑誌が選ぶ2001年度ベスト1。第17回坪田譲治文学賞受賞作。

オジサマ方に評価の高いこの作品読んでみました。


さて感想。


全体的には面白かったです。

ちょっとムカムカさせられましたが^^;

爽やかな青春小説やと思っていたんですが、けっこう内容重いし

ロクでもない大人ばっかり登場するし。

都合がいい部分とか、泣かせの部分とか気になりました。

それはたぶん、私が歪んでいるからかと^^;


ブツブツ文句を言うてますが、P310~331で全て吹き飛びました。

中学生の恋。まっすぐや~(^_^)

ピュアやったです。人を好きになるってええなぁ。

是非「All My Loving」を聞きながら読んでみて下さい。

自伝的小説ということで、登場人物が生き生きしている作品でした。★★★★

ちなみに「Please Please Me」はこちら


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開高 健『日本三文オペラ』

2009-04-11 | か行の作家
敗戦前、日本には七つの兵器工場があった。

その中で最大規模をほこり、大阪の中心部にあった大阪陸軍工廠。

ここでは、35万坪という広大な敷地に7万人が働いていた。

しかし、終戦の前日、アメリカからの凄まじい攻撃をうけ全滅する。

何万トンもの爆弾は多くの命を奪い、大砲、戦車、鉄骨などを吹き飛ばし

土の中深く埋めた。

それから十年あまり。

その鉄クズに目をつけた泥棒集団がいた。

その名はアパッチ族!!

貧民に住む彼らは「生きる」ため、鉄クズを掘り出し生計をたてていた。

警察はそんな彼らを弾圧し、追いつめていくのだが…。


さて感想。


わわわわわ。なんちゅう荒々しい物語や!!

エネルギッシュで骨太の作品。大変面白かったです(^_^)


主人公は、餓死寸前で拾われ、アパッチ族に新たに加わったフクスケ。

彼の目線で物語が展開していきます。


アパッチ族は警察の摘発を逃れるべく、組織化し、完全な分業制のもと

緻密な計画をたて、獲物(ブツ)に向かっていきます。

真っ暗闇のススキの密林の中で、残骸を掘り出し、一人100キロ以上もある

鉄塊を肩に担ぎ疾走する。

アパッチが叫び、警官(犬)が走る。

ね。すごいでしょ^^


しかし、不景気によりの人口が増加。警察摘発の強化。

財務局も乗り出し、アパッチ族は次第に追いつめられていきます。


著者の開高健(かいこう・たけし)は『裸の王様』で1958年芥川賞受賞後

ノイローゼとなります。

それを晴らすため潜入取材し、発表したのがこの作品だそうです。

本当にリアルで迫力があり、登場人物たちの息づかいが伝わってきます。

どん底であっても、決して絶望せず「生」へ執着する。

力強く熱い作品でした。★★★★★

梁石日の『夜を賭けて』も読んでみようかな。


さて、皆様お久しぶりでございます。

年度末でバタバタし、一気に4月を迎え、年度明けで更にドタバタし

いつの間にやら桜も満開。暖かくなりました(暑いくらいだよ!!)

そして桜も散りはじめ、今に至るといった次第(^_^)

ご無沙汰しておりますが、元気ですのでご心配なく。

相変わらずあまり更新もせず、来ていただいた方、申し訳ございません。

今後ともよろしくです^^;


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垣根 涼介『ワイルド・ソウル』

2009-01-17 | か行の作家


    『ワイルド・ソウル』上巻



    『ワイルド・ソウル』下巻


大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、史上初の三賞受賞作。


1961年(昭和36年)11月

移民船「サンパウロ丸」は神戸港をアマゾンに向けて出航。

衛藤一家は希望に胸を膨らませていた。

それが彼らの地獄の始まりとも知らずに…。


さて感想。


いや~面白かった!!

上下巻、がっつり読ませていただきました。

下巻に入ると、たたみかける展開で、ドキドキハラハラの連続です。

まったくもって、ページをめくる手が止まらない(^_^)


戦後最大級の愚政と言われる「棄民政策」。

文明から隔離された未開の地での過酷な労働。病。貧困。

運命に翻弄され、底辺にまで堕ちる人々が、たくさんいたのです。

彼らの絶望、苦悩、怨嗟、憎悪、孤独、屈辱が伝わってきます。


あまりにも重いものを、心に背負った男たち。

果たして彼らは、呪われた過去から、解き放たれることができるのか。

そして彼らが手にしたものとはいったい何なのか。


ケイの底抜けの明るさには救われました。かっこいい。

でも、私はジッと堪える松尾の方が好きですが^^

演じるなら大森南朋あたりかな(*^_^*)

 
読後は爽快感でいっぱいになりました。素晴らしいです。

ストーリーにまったく無駄がなく、本当に楽しめる作品でした。★★★★★


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角田光代『三月の招待状』

2008-10-16 | か行の作家
学生時代に同級生だった、34歳のそれぞれの人生を描く。


さて感想。


う~ん。まぁまぁかな。

面白くなくもないけれど、面白くもない気が…すみません^^;


離婚式を行う夫婦、不倫する主婦、年下男性と同棲中のライター。

登場人物があんまり好きでないかも。


大人になるってことは、何かに縛られることだと思うんだけれど

それを嫌う人たちなのかな~。

不倫主婦は読んでて、なんともイタかった。


女性同士の探り合いというか、ネバネバした描写はあいかわらず

角田さんうまいな~と思うのですが…。★★★☆


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金城一紀『レヴォリューションNo.3』

2008-10-14 | か行の作家
ゾンビーズ・シリーズ第1弾。

オチコボレ男子高三年生の僕(南方)が主人公。

お嬢様女子高の文化祭に、今年こそ突入なるか??!


マット・デイモンの映画「ボーンシリーズ」も3作目から見た私。

今さら驚くことでもないですが、ゾンビーズ第2弾は韓国映画で見て

いて、第3弾はすでに既読。

友人からすれば「順番に見ない(読まない)なんて、信じられへん!!」

とのことですが~^^;


さて感想。


なかなか面白かったです。

想像を超えたキャラたち好きやわ~。

とくに「史上最弱のヒキを持つ男」山下君はすごすぎる^^;


青春モノはやっぱりええね~。恋のところもキュンとくるし。

読書はやっぱり、愉快爽快…楽しくなくっちゃ~!!


とは言えただ面白いだけではなくって、けっこう深くて味のある

作品でした。★★★★


余談ですが...

金城さんだけあって、映画好きにはツボなところが多かったです。

ゲイリー・オールドマンと言えば、『レオン』は最高やった!!


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門田 隆将『甲子園への遺言―伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯』

2008-08-27 | か行の作家
プロ野球の世界は、1年ごとの契約更新で、活躍できる選手はほんのわずか。

そんな厳しい世界に、高畠導宏さんは35年間(5年間は選手、あとの30年は

コーチとして)身をおいていた。

「伝説の打撃コーチ」…人は彼のことをそう呼ぶ。


そんな彼が50半ばにして一念発起する。

そして平成15年、5年かかって教員免許を取得。

59歳になった彼は社会科の新米教師として高校の教壇に立つのだ。


だが、志なかばにして、余命6ヵ月と言われた癌告知から7週間後

平成16年7月1日、この世を去ることになる。


さて感想。


なかなか面白く読みました。すごい人生です。


プロの世界に入った彼は、致命的な怪我を負い、不運な現役生活の末

コーチとしての道を歩み始めます。


スターではなく、黒子としての人生…。

おそらく怪我がなければ、王や長嶋とともに、長く第一線で活躍できたはず。

しかし、運命とは皮肉なもので、そうなっていたならば「伝説の打撃コーチ」

は誕生しなかったのだ。


彼は情熱を持って、選手を育て続ける。

選手たちも、彼の恩に報いるため、必死で努力します。

実際、彼の教え子たちは、次々とタイトルホルダーをものにし

第一線で長い選手生活を送っています。

人との出会いも縁であり、財産なんだね。

その後の人生をも、変えてしまうのだから。


この本では、彼の人格者たる、さまざまなエピソードが語られています。

人望があり、よほど魅力的な人物だったのでしょう。


残念ながら、彼の教師生活はたった1年で終わる。

しかし、彼が高校生たちに残したものは、あまりにも大きい。


夢があるって素晴らしい。

熱くなれる何かを見つけられる人は本当に幸せだ。

野球が好きな人なら、読んで損はないと思います。★★★★


ちなみにこの作品を元にNHKでドラマ化されていました。

全話見ました~。最終話は号泣っす。この話は次回また。


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門田隆将『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』

2008-08-22 | か行の作家
光市母子殺害事件。あれから9年がたつ。


1999年8月11日。

最愛の妻と娘を惨殺された23歳の本村氏と著者の出会いから幕をあける。


さて感想。


ものすごく良いです!! 一気に読みました。

「命の重さ」について考えさせられます。

こんなに泣きながら(嗚咽しながら)読んだ本は記憶にないかも。


日本の司法の厚い壁…そして絶望。

「悔しさ」「怒り」「憎悪」「無念」が伝わってきます。

今まで加害者は少年法に守られ、真相は闇に葬られていた。

その結果、遺族は置き去りにされ、何のケアや保障もなかったんだね。

映画『それでもボクはやってない』でも思ったけれど、日本の司法は

腐っているんだろうな。


死人に口なし…では亡くなった被害者の声を、誰が訴えるというのだ。

遺影に布を巻いての裁判の傍聴。どれほど辛く悔しかったことだろう。


涙の意見陳述。娘と孫を殺された母の言葉が胸をうつ。

そして、本村さんの一言一言が胸につきささるのだ。


二人の死を無駄にしないため、彼は生きてこられたのだろう。

そんな彼を支え続けた、信念の人たちがたくさん登場します。


妻の弥生さんは、明るくて優しくて堅実で本当にいい奥さんだったんだね。


それにしても、死刑廃止理念の人権派の弁護士たちに問いたい。

どうしてこの事件でなければいけなかったのか…と。


死刑の判決が出たからといって、愛する人が戻ってくることはない。

これからも本村さんは、この事件を背負って生きていかなければならない

のだから。★★★★★


印象に残ったセリフ

「この職場で働くのが嫌なのであれば、辞めてもいい。君は特別な経験をした。

社会に対して訴えたいこともあるだろう。

でも、君は社会人として発言していってくれ。

労働も納税もしない人間が社会に訴えても、それはただの負け犬の遠吠えだ。

君は社会人たりなさい」


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梶よう子『一朝の夢』

2008-08-19 | か行の作家
幕末モノは全くダメの私でしたが、コレ読んでいて良かったよ。


主人公は同心の中根興三郎30歳。

背はひょろりとして六尺あり、いつもボーっとしている。

剣術は全くダメで、同心といっても閑職である名簿作成の仕事をして

すでに5年目になる。そんな彼の生きがいは、朝顔の栽培だった。

彼はある日、宗観という武家と知り合うのだが…。


第15回松本清張賞受賞だそうで…。


さて感想。


なかなか面白かったです。

始めの方は「朝顔」「朝顔」言うてますが、中盤からコトが起こりはじめ

物語が一気に展開していきます。


おそらく根本はそんなに違うことはないはず。

なのに争いがあり、それぞれの使命や道がある。

激動ニッポンの幕末の有能な志士たちは、若くして次々と死んでいったんだね。


とてもよく出来た作品だったのですが、里恵があまりにも可哀想だったのが

イタかったなぁ。★★★★


そうそう、これを読むと朝顔を育てたくなっちゃいます。

朝顔なんてパッとしない花だな~と思ってたんですが、いろんな種類があること

にびっくり。

朝顔市とかあるんですね。いっかい行ってみたいかも。


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鏑木蓮『屈折光』

2008-07-30 | か行の作家
「枷(かせ)を背負わない医者を私は信じない」


主人公は内海綾子。

天才脳外科医の父に反発し、獣医師をしている。

同居人(恋人)の森田が変死し、さまざまな異変が綾子のまわりでおこりはじめる。


さて感想。


まぁまぁ面白かったよな…たぶん。←かなり弱気!!

一気に読めます。

専門用語がビシバシ出てきますが、あまり気にはならなかった。


父との確執。22年前の事件。

病気を治すには、医者との信頼関係が一番大事なのかも。


宮沢賢治のお話が出てくるのは好きでした。

この作家さん、国文学出身の方なのに、医学や獣医学そして酪農のことが

詳しく書かれていてかなり取材されたのではと思います。

ただ、なんか思っていた方向とは違う方にいった気が…。

でも面白くは読みましたよん。★★★☆


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桐野夏生『東京島』

2008-07-02 | か行の作家
5年前に夫と共に無人島に流れ着いた清子。

そして始まったサバイバル生活。食欲と性欲のみの獣のような日々。

そんな中、彼女は常に空気を読み、したたかに生きぬいていく。


さて感想。


中盤までは、まぁまぁかな。

人肉とか食べたらどうしょうとか思ってたんですが、そんなコトは全くなく(笑)


あいかわらず人間のダークな部分は描いているけれど、今回の作品は

それにそぐわない滑稽さが多々あった気がします。

桐野さんってこんな感じだったっけ??!


それにしても、女はたくましい。

桐野さんには『魂萌え』『メタボラ』みたいなのを書いて欲しいかも。


期待してたから、点数厳しめの★★★


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越谷オサム『陽だまりの彼女』

2008-05-26 | か行の作家
10年ぶりに中学の同級生と再会した俺。

イジメられっ子だった彼女は、デキる女に変身していた。


さて感想。


うん。とっても、良かったです。

恋愛小説は「うだうだ」イメージがあって苦手な私ですが

この作品は「きゅ~ん」ときました。


男性目線なんで、ベタ甘とはいえ、有川さんとは一味違った感じです。

悶絶というより、遠くからじっくり観察してやろうみたいな…(笑)


主人公が、気まぐれな彼女に振りまわされている姿は

なんとも微笑ましかったですね~。


この作品、先が全く読めませんでした。

そしてラスト。うむむ~。すごい展開なんですけど!!(笑)

この展開は、好みが分かれる作品かも。

私はかなり好きでした。


ビーチ・ボーイズの「素敵じゃないか」が、聴きたくなりますね~。

越谷さん、やっぱり今後も注目だわ。★★★★★


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金城 一紀『SPEED』

2008-03-11 | か行の作家
ゾンビーズ・シリーズ第3弾らしい。

1も2も読まず、突然3弾から読んだのは、図書館の棚にあったから。


さて感想。


まあまあ面白かったです。

登場人物たちが生き生きしてます。

金城作品には「映画あり」って感じですね。


主人公は、岡本佳奈子、十六歳、真面目で平凡な女子高生。

彼女があることに巻き込まれていくのですが。


復讐と闘い。

この世の不条理と不公平。

朴がかっこよかった~!!惚れるわ(笑)


うんざりする世の中に渇を入れ、このままではいけない…みたいな感じ。

ただ、映画で見た『フライ・ダディ・フライ』と設定が似てるな~

と思いました。

もうちょっと違った感じが読みたかったかもです。


読んでるとシリーズがリンクしているらしいところが多々あって

ちゃんと順番に読まねばと反省した次第。★★★☆


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