待ち合わせは本屋さんで

ようこそお越し下さり、ありがとうございます(^_^)

藤沢周平『蝉しぐれ』

2011-08-27 | は行の作家
清流と木立にかこまれた城下組屋敷。

淡い恋、友情、そして忍苦。

苛烈な運命に翻弄されつつ成長してゆく少年藩士をえがく傑作長篇(Amazonより)


さて感想。


非常に非常に良かったです!!!!!!

『隠し剣』シリーズと同じくらい好き。超オススメ。

映画やドラマにもなり、ストーリーは分かっているのに

この面白さは、なぜだろうねぇ(*^_^*)


下級武士の子として生まれた文四郎。

父がある事件に巻き込まれ、無念の死を遂げる。

謀反人の子となった文四郎は、まわりからの侮蔑にたえ、怒りや憤りをバネに

少年から青年へ成長していきます。


「父を恥と思うな」という言葉を残し死んだ父。

それに何も答えられなかった文四郎の後悔には、何度読んでも涙します。


やがて文四郎は、お家騒動に巻き込まれていくのですが...。

追い詰められた文四郎!!さて...どうなる?

たたみかけるような展開の数々に、どきどきわくわくを味わって下さいませ。


残念ながら、理不尽なことは世の常。

そんな時「人はいかに生きるのか」ということ

そして、人を愛することや、愛する人をまもるということを

教えてくれる素晴らしい作品ですよ。


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藤沢周平『秘太刀馬の骨』

2011-07-02 | は行の作家

秘太刀馬の骨

このタイトルには隠れたもうひとつの意味があるのだが

藤沢周平、実にうまい!!!


人生には受け入れがたい出来事がおこることもある。

悲しみが深ければ深いほど乗り越えられないもの。

子を亡くすというのはそのさいたるものだろう。


さて、このタイトルの隠れた真実とは。


やっぱり、一平二太郎(藤沢周平・司馬遼太郎・池波正太郎)は、はずせないねぇ。

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百田尚樹「錨を上げよ」上・下

2011-01-07 | は行の作家






もやは戦後ではない昭和三十年。

大阪の下町に、一人の男が誕生する。

彼の名は、作田又三。

日本が大きな変貌をとげていく昭和の時代を

彼が猪突猛進、一気に駆け抜けていきます。


さて感想。


賛否両論のある作品ですが、私の中にはガンガン響いてきました。

ものすごく面白かったです!!!!

百田先生の作品には、ほんとハズレがないわ。

とくに、下巻は力強く、スリリングな展開の連続でどきどきはらはら。

ページをめくる手が止まらず、夢中になって読みました。


又三は口が悪く、態度がでかい。短気で自分勝手で、男尊女卑。

下品でずるくて、しぶとくて、ルールなんて一切無視の強烈キャラ。

不条理、理不尽、そして偽善でさえ、彼の怒りエネルギーは大爆発。


おおよそ人としての魅力がゼロに見える主人公で、最初は嫌悪しながら

読み進めたのですが、ふと考えてみると、彼は常に本音で生きてるし

言うことは正論だったりして。

そして、強い者にも、決して怯まず、常に戦いを挑んでいく不屈の男。

当然、人間関係や恋愛においては、ズタボロ状態に陥るわけで。

血だらけになりながらも、前に突き進む彼の姿には感動すら覚えてくる。


思うに、本来の人間の姿とは、程度の差こそあれ、ずるくて打算的な面もあるし

時として己のために平気で人を裏切ったり、計算してしまう。

ただ、それを表面に出すことはない。

一方、又三の生き方は常に本音でまっすぐ、建前などまるでない。

なんという、不器用な生き方なんだろう。なぜこんな生き方しかできないのだろう。


又三のさまざまな感情...怒りだけではない、不安、恐怖、緊張、幸せ、喜び

悔しさ、悲しみが、物語の中にたくさんつまっていて、彼をとてもリアルに感じることができます。


この物語は、又三の人生だけを語っているのではない。

人間の心に潜む、弱さや脆さや闇。

人生には、幸せや喜びがある反面、挫折や絶望がある。

そして、理屈や道理で割り切れないのも人生なのだ。

それをどう生きるのかを問いかける、実はとても深い物語なのだと私は思う。


「愛する女」を求め、ただ平凡に生きたいと願った彼を待ち受けていたものとは。

ラストは又三の中で一つの時代が終わりをむかえます。

昭和三十年から昭和六十一年までの一人の男の物語。


さまざまな人物の人生の縮図が描かれているのもとても面白いですし、

同世代には懐かしい当時のニュースや流行とともに、自分の青春時代を

思い起こさせ、若い世代には、人生の指南書としてオススメかと思います。


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藤沢周平『隠し剣秋風抄』

2010-07-25 | は行の作家


「かくいうそれがしは、弓削甚六」

「あなどることは許さん」


ご存知「孤影抄」の姉妹篇。


さて感想。


「孤影抄」もええけど、これもええです(*^_^*)

ラストがうまい!!


主人公は酒乱、偏屈、女好き。

しかも、虐げられていたり、馬鹿にされていたり、夫婦仲は最悪だったり。

でもでも、そんな男たちが秘剣をつかう時、なんとかっこよいことかっ!!!


キムタクが主演した「武士の一分」の原作「盲目剣谺返し」も収録されています。



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藤沢周平『隠し剣 孤影抄』

2010-07-11 | は行の作家



秘剣術を知るがゆえに藩の陰謀に巻き込まれた男たちが、凄まじいまでの決闘に挑む。

運命の悲哀に涙し、卓越した剣技描写に酔う(Amazonより)


短編は記憶に残らないので、読まない主義なんですが、読んでみました。


さて感想。


めちゃくちゃ良かったです!!

面白くて一気読み。

読む前は、秘剣とか「嘘くさっ」とか思っていたんですが^^;

ラストは見事ですな。


人間は弱い生き物なんですよね。

ホントかっこよかった!!

心に残る作品でした(*^_^*)

映画も公開されたようです。


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百田尚樹『影法師』

2010-06-20 | は行の作家


「泣くな!」

「武士の子が泣くものではない」

それが二人の出会いであった。

生涯の契りを誓った二人の少年。

一人は国家老にまで上り詰め、一人は落魄の果てに野垂れ死ぬ。


さて感想。


ソルトさんが「面白い!!」と絶賛されていたので、読んでみたのですが

これほど面白い作品だったとは!!!

ものすごく面白かったです!!!

すごいです。怒涛の展開で一気読み。

まったく話にムダがないのですよ~。

またもや百田先生がやってくれましたねぇ(*^_^*)


どんなに優秀であろうが、家格の低い家に生まれたならば出世することはない。

下士の息子でありながら、なぜ彼は茅島藩八万石国家老にまで上り詰めのか??!


うまく言えませんがこの作品は「人はいかに生き、いかに死ぬるか」を

読者に突きつけている気がしますなぁ。


そうそう、単行本未収録の終章が「小説現代4月号」に載っているので読んで

みたのですが、これがまた良いのですよ~。なぜ未収録??!

ちなみに私は二度読みましたが、すべての出来事がつながる構成のうまさに

脱帽しましたねぇ。


とても二時間の映画では無理そうなので、是非NHKでドラマ化希望。

いやはや、久しぶりに面白い新刊を読んだ気がします(*^_^*)


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福田 ますみ『でっちあげ  福岡「殺人教師」事件の真相』

2009-12-20 | は行の作家



「『死に方教えたろうか』と教え子を恫喝した至上最悪の『殺人教師』」

週刊○春のタイトルである。

教師の行為は、極悪非道。悪魔にも等しい所業であった。

教え子側は、550人もの大弁護団を結成。

そして、法廷へと舞台を変えた。

しかし...。

実は教師の冤罪事件。絶対的不利な状況。

全てが裏目に出る中、教師は自分の無実を晴らすことが出来るのか。


さて感想


こりゃひどい。ひどすぎる。

びっくりしすぎて、震えがきたわ^^;

何よりこの茶番劇が、ちゃんとした裁判で裁かれるということ。

これが一番怖い^^;

読みやすい作品ですので是非。


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百田尚樹『風の中のマリア』

2009-03-06 | は行の作家
オオスズメバチのワーカー(ハタラキバチ)の物語。


さて感想。


ものすごく面白かったです!!

感動しました!!

そして、何より素晴らしい作品でした。

虫が嫌いなので、蜂の物語と聞いて「読むのどうしょうかな」と

思ったんですが^^;

正直言うと、こんなに感動するとは思わなかったです。

とにかく、オオスズメバチの生態が、ものすごく忠実に描かれています。

今までこういう小説は、読んだことないかも(^_^)


主人公は秋の初めに生まれた、オオスズメバチのマリア。

体長わずか四センチの彼女は、帝国が誇る最強のハンター。

飛ぶのが早く「疾風のマリア」と呼ばれている。

昆虫を狩り、それを幼虫(妹たち)のエサにする過酷な日々。

短い命を戦って生きる…それが彼女の宿命なのだ。

オスと交尾することも、卵を産むこともなく、身を粉にして戦って

死んでいく…。


なかなか想像出来ないとは思いますが、マリアの感情が読者に伝わり

胸をうちます。

これは虫の話ですが、虫の話ではなく、人間の話でもあるのかもしれません。


第一部は興味深くとても面白いのですが、「新しい時代」を迎える第二部から

怒涛の展開に突入していきます。

ラストはやっぱり泣かせてくれました(^_^)


ページをめくる手が止まらないので、お休みの日に是非。

マリアがどのような日々を過ごし、どのような人生を送ったのか。

彼女の命が尽きるとき、目にしたものはいったい何なのか。

是非読んで確かめていただきたいです。★★★★★

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百田尚樹『聖夜の贈り物』

2008-12-20 | は行の作家
本日4回目の更新。

クリスマスイヴまであと少し(*^_^*)


さて感想。


一気に読みました。

ものすご~く好きな作品(*^_^*)

ロマンチックな可愛いお話でした。


ちょっと不幸だけど、一生懸命な主人公たちが報われて

ハッピーエンドになるのは、やっぱりいい。

イヴの夜は奇跡がおこるといいな。

プレゼントにも最適かと。


普通似たような作品に作家はなりがちですが、百田さんは

読むたびに全然違う世界を描く作家さんのように感じます。★★★★★

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百田尚樹『永遠の0』

2008-09-16 | は行の作家
宮部久蔵。大正八年東京生まれ。昭和二十年八月、南西諸島沖で戦死。

祖母の最初の夫で、ぼくにとって祖父にあたる人は、神風で戦死した

海軍航空兵だった。


天才的なパイロットとしての技術を持ちながら「生きて妻のもとへ帰る」

と口にし、仲間から「航空隊一の臆病者」とさげすまれていた男。

そこまで「生」にこだわっていた祖父が、何故特攻を志願したのか。

次第に彼の過去が明らかになっていく。


さて感想。

こ…これはすごいです。

児玉清氏が絶賛されているのも分かります。

驚愕の真相。そして胸をうつラスト。

愛の物語でもあり、とても読み応えのある作品でした。


前半は戦争そのものや、戦闘機・戦艦のお話です。

実は以前読んだ時はここで挫折したんですが…。

ところが、後半からはぐいぐい物語に引きつけられていきます。


久蔵の孫の目線で物語が語られるんですが、読者も一緒に祖父の

過去を追っている錯覚に陥りました。


兵の命など鉄砲の弾と同じくらいにしか考えていない、エリート参謀たち。

彼らの驕りや油断、軍のメンツのために、若い命が散っていったんだね。

そして、女たちの人生も大きく変わっていくことに…。


ご存知とは思いますが、特攻とは敵の戦艦へ体当たりして、自爆することです。

彼らとて、決して決して死にたかったわけではないのです。


そして、宮部の存在がまわりに与えた影響とは…。

後半はポロポロと、涙が止まりませんでした。


私は戦争のことや、この国のことをあまりにも知らなさすぎたんやなぁ。

重い事実ですが、目をそむけたらあかんなぁ…と。


自分の信念を持ち、突き進んだ久蔵はとても魅力的な人物でした。★★★★★


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百田尚樹『ボックス!』

2008-08-01 | は行の作家
恵美須高校の木樽優紀は、家が貧しいため授業料免除の特進クラスに通う16歳。

彼は幼なじみの鏑矢義平と高校で再会する。

そしてある事件をきっかけに、優紀の生活は一変するのだが…。


さて感想。


これ、めちゃめちゃええです!!

一気に読むのがもったいないし、読んでると力が入ってきて疲れるので

一週間くらいかけて読みましたが…(笑)

青春小説ですが、すごく良かったです!!


レフェリーが試合再開の時に発する「ボックス!」という言葉。

それは戦いの合図。

ボクシングって、ただの殴り合いじゃなかったんだ。

ちゃんとしたルールにのっとったスポーツなんだね。


天才的ボクシングの才能を持つ鏑矢(カブ)と、コツコツ努力家の

秀才の木樽(ユウ)

全く対象的な二人。そんな二人を見守る英語教師の耀子。


途中から丸野というマネージャーが登場してきますが

彼女の存在がとてもいい。

そして、ボクシング部の仲間や監督の沢木、モンスター稲村…など

それぞれのキャラがかなり丁寧に描かれていました。


全体的にボクシングの試合のシーンがかなり多いのですが

ピンと張りつめた空気がこちらにも伝わり、汗のにおいさえしてきそう。


プロとアマのルールの違い。

友情。闘い。挫折。栄光。

人間の持つ無限の可能性。

様々な経験を経て二人が掴み取ったものは!?


百田さんの作品は映像的なので、この作品は映画になるかも。

私の脳内劇場では鏑矢は柳楽優弥、木樽は林遣都、耀子は瀬戸朝香が

演じていました。


いや~出てくる子たちが、ええ子ばっかりなんです。

585ページあり分厚いですが、飽きることなく読めます。

私は図書館本ですが、買っても良かったかも。

機会があれば是非。★★★★★

(ラストにはボクシング用語ものっているので、安心して読めますよん。)


ちなみに、この作家さん、ナイトスクープの構成作家さんです。

それにしても、赤井、辰吉、井岡など…大阪(特に天下茶屋あたり)は

ボクシングが似合う街なんやね~(笑)


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畠中恵『つくもがみ貸します』

2007-10-23 | は行の作家
お江戸の片隅、姉のお紅と弟の清次が切り盛りする小さな「出雲屋」。

鍋、釜、布団、何でも貸し出す出雲屋だが、何にはちょっと妙な品も

混じっているようで…。

そう、出雲屋には付喪神がいっぱいいるのです。なぜなら…。


さて感想。


中盤までは、まぁまぁかな~って感じでしたが、進むにしたがって

面白くなってきたかも。さくさく読めます。


ある日、出雲屋に奇妙な依頼が舞い込んでくるのですが。


妖(あやかし)たちである付喪神が、好き勝手にしゃべっていて

その声は姉弟には聞こえています。

が…『しゃばけ』と違い、人間様の疑問や質問は一切無視。

それが規則(ルール)だそうで…(笑)

2人は付喪神たちの話をヒントに解決…って感じです。


畠中さんだけあって面白いんだけど、もうちょっとホロリとしたかったかな~と。

ラストもえらいあっさりしてたし。ちょっと惜しい作品かもです。★★★


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藤野恵美『ハルさん』

2007-08-29 | は行の作家
人形作家でおっとりしたハルさんと、しっかりものの娘のふうちゃん。

お母さんは死んでしまい、2人は貧乏ながら幸せに暮らしています。

ふうちゃんの結婚式の日から物語はスタートします。

ふうちゃんの成長に5つの謎をからめ、物語はすすんでいきます。


さて感想。


おお~。え~もん読ませてもろたなって感じです。

良質の作品でした。

ほんまにええお父さんにええ娘なんです。


謎も強引なこじつけなど全くなく、自然でほほえましかったり、

粋でおしゃれだったり。

ラストの結婚式では「な…なるほど~」と納得し、うるうるきて

しまいました。拍手したいくらい(笑)


他のブロガーさんも書かれていますが、加納朋子さんの『ささらさや』

に似ていますね。

ふうちゃんのことでパニックになるハルさんが微笑ましい。

浪漫堂さんもいい人です。表紙もとっても素敵です。


ただ時折亡くなった奥さん(瑠璃子さん)が登場するのですが、

ハルさんには、自分で解決して欲しかったかな~と。

とは言え、ほっこりさせてくれる…あったかい素敵な作品でした。★★★★


ちなみに、ハルさんがつくる人形(ビスクドール)とはココの当館所蔵品

をチェックしてみて~。うむ~。すごいね!!


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広川純『一応の推定』

2007-07-26 | は行の作家
12月24日JR膳所駅で老人がホームから転落し轢死した。

彼は事故か、自殺か。


グローバル損保からの依頼をうけ、ベテラン調査員村越が調査を始める。

やがて老人の死の直前の状況が次第に明らかになっていくのだが…。

そして、たどり着いた真実とは?


第13回松本清張賞受賞作品。

評価が高いこの作品読んでみました。


さて感想。


まぁまぁ面白かったです。

舞台は大阪・滋賀・京都など。語りも大阪弁や京都弁。

電車も近鉄とか京阪とか出てくるし(笑)

絡めるテーマも多岐にわたっていてうまいです。

著者がこの世界の方なので、調査方法も本格的。


人生の終着点から亡くなった人の人生を遡っていく村越が、

ベテラン刑事のようでもあり、魅力的でした。


ただ…いい人が多すぎる気が~。

そこでちょっと冷めてしまい残念かも。

期待がすんごい大きかったからかな~。

とは言え事態は二転三転して、面白かったです。★★★


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姫野カオルコ『ああ正妻』

2007-04-29 | は行の作家
奥さんという問題、夫という病。ゴールインしてから始まる物語。


大手出版社に勤め、いつも恐縮しているのは、主人公の小早川正人。

彼はカトリック系のお嬢様大学を卒業し、出版社でアルバイトをする

東雪穂と出会う。そして二人は結婚することになるのだが…。


最初面白かったのに、だんだんつまらなくなってくると、

ムカつくのは私だけか(笑)

この女性の名前を聞いて、名作『白○行』を思い出されたあなた!!

そ~なんです。ある意味、あの作品を上回る悪女っぷりです。

正人君の虐待される日々を読み進めるうち

「このままじゃ~早死にしちゃうぞ~」と心の中で思いつつ、

ただ彼がどうなるかが気になり読み進めた。


そんな彼を見守るのは、友人で小説家の瓶野比織子(かめの ひおるこ)

もちろん作者を、もじっているのは明らかなワケで…。

教授のx軸とかy軸のトコロは飛ばし読みしちゃったよ~(苦笑)いるのか~アレ。

いくら大好きなエビフライでも、エビフライばかりだと、しつこすぎるわ。

面白いトコロもけっこうあったので、ちょっと残念だったねぇ。★★


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