待ち合わせは本屋さんで

ようこそお越し下さり、ありがとうございます(^_^)

藤原伊織「ダナエ」

2007-01-30 | は行の作家
『ダナエ』『まぼろしの虹』『水母』の3編からなる短編集。

画廊に飾られた絵がナイフで切られたうえ、硫酸をかけられる事件がおこる。

犯人は誰なのか?

実際におこったエルミタージュ美術館の『ダナエ』事件をモチーフにしたり、

神話を織り交ぜたりして、テンポよく物語が展開していく。


この作家初読みです。全体的には中年男の哀愁ただよう作品って感じです。

読ませる作家だなと思いました。薄いのですぐ読めちゃいます。


一番良かったのは『水母』(クラゲと読みます)

時代は変わり、頂点を極めた中年男が直面している冷ややかな現実。

『男は黙して語らず』って感じでしょうか。

ただ全体的に、登場する女性たちは苦手なタイプかも。てかイマドキこんな

女性たち、おるんかいな。

『ダナエ』『水母』はぐいぐいひきつけられていったかな。5点中3.5点


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池井戸 潤「シャイロックの子供たち」

2007-01-29 | 池井戸潤
作者は慶応法学部卒業後、三菱銀行(当時)入行のエリートらしいので、難しい

のでは…と思いつつ読み始めたのだが…。10話短編の構成、主人公もその都度

変わるのだが、流れるような展開であり、難しくもなく、とっても読みやすい文章

だった。


舞台は大田区にある、東京第一銀行長原支店。いやーめちゃ面白かった!!

この作家残念ながら『空飛ぶタイヤ』では直木賞を逃したのだが、この本を

読む限り受賞してもおかしくないと思わせる筆力の持ち主。


会社は戦場。どんなことがあっても、自分のため、家族のため、生き残らな

ければならない。息づまる攻防。明らかになる人間関係。

ページをめくる手が止まりませんでした。中盤からは新たな展開に突入して

いきます。ラストはとっても気にいらないのですが(笑)許せます。

感動ではない、リアルさを味わって欲しい作品です。一気に読めちゃいますよー。


ちなみにシャイロックとは、シェークスピア「ヴェニスの商人」に出てくる

悪辣、非道、強欲なユダヤ人の金貸しなのだそう。なんてナイスなネーミング!! 

                            5点中3.7点


んでオビ裏文面にはこんなコトバが...

「貸す」と「借りる」の間には様々な関係が存在する。そこには超えてはならない一線があるのだが、ときとして銀行員はそれを越え、ただの金貸しとなる。金のために人生を賭し、組織の論理より人生の論理を優先させる。ときにそれが暴走し、銀行という組織を軋ませる事件へと発展するのだ。そんな金貸しと化したひとりの銀行員が、本書の舞台となる東京第一銀行長原支店にいる。果たして彼がどうなるのか。金貸しの末路をその目で確かめて欲しい。 池井戸 潤

と書いてあった。


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蒼井上鷹「ハンプティ・ダンプティは塀の中」

2007-01-26 | あ行の作家
7月某日、午後3時ちょい過ぎ。おれが外の自由な世界から締め出された瞬間

だった。第1留置室の新入りとなった和井は、そこで4人の先客と出会い…。

第1留置室で繰り広げられる、おかしな謎解き合戦5編を収録したミステリ。


九杯目には早すぎる』で衝撃を受けた私。この作家2作目です。

先客とは、デンさん、ノブさん、ハセモトさん、そしてマサカさん。

塀の中で調べることはできないので、安楽椅子探偵ものです。

たいそうなミステリーや謎ではありません。


先日見た映画『それでもボクはやってない』では、痴漢に間違われた青年が

まず放り込まれるのが留置場。その留置場のシーンとこの本がダブり、最初の方

はとっても面白かったです。


ただ、この作家頭がよすぎるのか、だんだんこねくりまわしすぎていて、

もーええがな」って感じになってしまいました。

ラストはボー然。最初の方は面白かったのに、もったいないな。5点中3.2点


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柴崎友香「また会う日まで」

2007-01-25 | さ行の作家
この作家初読みです。芥川賞候補だったらしいのですが...芥川賞作品と激しく

相性の悪いワタクシですが読んでみました。


会社の夏休みを使って、6日間東京へやって来た仁藤有麻(まゆ)は25歳OL。泊まる

のは大学の写真部で一緒だったしょうちゃん(男・アシスタントカメラマン)の家。

同じ会社だった2歳先輩の李花は、今は女優を目指して芸能活動をしている。東京

に住んでいる高校時代の同級生、岩井鳴海は今でも気になる存在なのだが…。


渋谷のスクランブル交差点では、四方八方から人の波が押し寄せる。

初めての新宿では、あまりの人の多さに酔ってしまった。

東京の地下鉄はなんであんなに分かりにくいのだろう。出口もいっぱいだし。

関西に住んでいて、東京に来ると驚くことばかり。あぁ やっぱり大都会!! 

柴崎さんも関西出身なので、文章を読んでいると「あー分かる」と思ってしまう

ことも多かった。


東京での6日間の出来事を描いている。仲間たちとの飲み会から始まり、予想外

の展開になっていく。独特の文体。しかし嫌いではない

感受性のない私は「うまく読み取ってあげられなくてゴメン」といった感じ。

大阪弁ってやっぱりええわ。

高校時代の甘酸っぱい思い出。スミマセン。女子高なんで、あんまりワカラナイ。

でもちょっと羨ましい。

胸キュンですな

ジャンルとしては恋愛小説らしいです。5点中3.3点


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映画「それでもボクはやってない」

2007-01-24 | えいが
もし家族が、自分が、この立場になったとしたら...あなたはどうしますか?


痴漢の冤罪事件を描く『それでもボクはやってない』。

本当に良く出来た作品でした。監督が取材を重ね、丁寧につくりあげたからだと

思います。だるくなることは全くありません。テンポのよいストーリー展開

臨場感あふれる裁判シーン。いやー面白かった!!

2時間半もあるのですが、あっという間です。

さすが周防監督 「ええ仕事しまんな!!」 といった感じでしょうか。


でも、これが現実だとしたら、恐ろしすぎる話です。ほとんどの裁判官も

検事も警察も人間として見ずに、物として扱っているかのよう…。

悔しくて何度もウルウルしてしまった私です。

どう考えてもオカシイものはオカシイのですから。

矛盾だらけの日本の裁判が、今後変わっていくことを願うばかりです


主人公の金子徹平(加瀬亮)が、雨の中を彷徨う捨てられた子犬のようで、

30半ばの私のハートをグァシッと掴みました(笑)


見ごたえ十分。めっちゃ満足。いい作品でもあり、考えさせられる作品でも

あります。周防監督には、またいい作品を作って欲しいので、皆さん是非 

見に行って下さいませ。

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関口尚「そのままの光」

2007-01-23 | さ行の作家
この作家は初読みです。「青春の光と闇を正面から描き出す筆力」が魅力だそう。

作品にもよりますが、けっこう良かったです。ググッときました。

青春小説の短編集なのですが、物語の最後にトドメをさす作家でした(笑)


『水の中から見た月』高校野球部にスゴイ奴が入部してきたのだが…。

『東十五室』大学での寮生活。4人部屋にはいつもビートルズが流れていた。

『逆さオリオン』サッカーをやめ、文芸部へ。17文字 世界でいちばん短い文学…俳句。

『卑怯者の歌』僕は年上の彼女に抱かれに通う。

『北京の十日間』中国での旅で、僕が得たものとは。


青春は人生の中で、一瞬のキラキラが詰まった宝箱なのかも...。

でも確実に時代は移り変わっていく


とくに良かったのは下記の2作品。

『万引きランナー』青春時代の罪はつぐなえるのか。本当に痛々しくて。読むのが辛い中、見事なラストでびっくり。

『南天のカノープス』シリウスは全天でいちばん明るく白く輝く星。カノープスは全天で二番目に輝く赤い星。


若さゆえ傷つけたり、傷つけられたり。ラストはとても爽やかでした

この作家 俳句から星座まで、なんと引き出しの多いこと!!

男性が好む作家だと思います。先日「空をつかむまで」で坪田譲治文学賞を受賞

されていましたね。今年注目の作家だと思います。5点中3.8点


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冨川元文「赤い鯨と白い蛇」

2007-01-22 | た行の作家
最近物忘れが激しく、記憶をなくすことが多い 雨見保江 75歳。息子と同居する

ため、孫娘の明美に連れられ、東京から館山に向かう電車の中、彼女の脳裏に

遠い記憶がよみがえっていく


静かで地味な作品なのですが、とっても良かったです。一気に読みました。


瓦葺屋根の古民家に導かれるように、それぞれに事情を抱えた5人の女たち

集まってきます。田舎の情景が目に浮かび、虫の声さえ聞こえてきそう。

家の守り神と言われる白い蛇

4/5あたりから空気が一気に変わって、涙が止まりませんでした

この作品脚本家の方が書いているので、セリフが抜群に良いのです。

ラストに「赤い鯨」の正体も明らかになります。とても爽やかなラストでした。

ちなみに映画は現在公開中です。  5点中3.9点

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橋本紡「空色ヒッチハイカー」

2007-01-19 | は行の作家
主人公は高校3年生の秋津彰二。東大法学部卒、国家一種合格の憧れの兄は

いなくなってしまった。1959年製のキャデラックで、神奈川から九州まで

旅に出ることに。途中ヒッチハイカーを拾いながら、旅は続いていくのだが...。


コンプレックス男の主人公が、「お兄ちゃん」「お兄ちゃん」と、のたまい続け

「無免許で九州まで運転」ってとこから、共感できないんですけど(笑)

しかもヒッチハイカーで最初にのってきたはずの、年上の美女 柏原杏子が

ずーっと乗ってるし。( しかもミニスカにタンクトップ姿やで )

次々と乗ってくる、さまざまなヒッチハイカーたち。今時ヒッチハイカーとか

いるのか。若い女の子だと、ひどい目に合わされて山に埋められるんじゃーと、

毒づきつつ読み進める私。( ひねくれてるからねー私 )

でも「どもり」の石崎が出てくるくらいから、少しづつ面白くなっていきます

But 4/5あたりで呆然

えーーーーなんじゃそれ!!


まあ普通の青春小説でした。5点中3.0点


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絲山 秋子「エスケイプ/アブセント」

2007-01-18 | あ行の作家
遅れすぎた活動家だった「おれ」。そして不在の「あいつ」。


学生運動から活動家へ。通称「赤」の江崎和臣は40才。公安に終われる身から

オサラバし、オレは旅に出て京都に降り立った。そんなオレが人生を語っていく。


この作家初読みです。

文字も少なくスラスラ読める。でもこれで1200円は高いのでは...。

ペラペラしゃべる饒舌オレ様男が嫌いだからか、なんか感情移入できない。

不在の「あいつ」...あいつはもう死んでいる。あいつとはいったい誰?

京都弁はええな。はんなりしてるわ。

海外アーチストに詳しい人なら、音楽の話が出てくるので面白いのかも...。

私は結局何が言いたいのか、最後までよく分からなかったな。5点中2.9点

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山本甲士「わらの人」

2007-01-17 | や・ら・わ行の作家
初めて入った理容店。女主人のおしゃべりにウトウトしているうちに、髪形は

すごいことに!そのせいで、いつしか性格まで変わっていき、とんでもない

出来事が…。『眉の巻』『黒の巻』『花の巻』『道の巻』『犬の巻』『守の巻』

からなる連作短編集。


ホントとんでもない髪型にされちゃうんですよね(笑)

結局、きっかけや自己暗示で、人間って意外と変われるのかも...と思わせて

しまうところがスゴイです。

髪型が変わってしまっただけで、人生が変わってしまうなんて、素敵だと

思いません?

こんな理容店行ってみたいな。私は『花の巻』『犬の巻』が良かった。

あったかい気持ちになったり、ぐふふっと笑ったり、オチもあったりで、

まあまあ面白かった。何も考えずに、楽しくサクサクと読めちゃいます。

この作家初読み。他の作品も読んでみたいな。5点中3.5点

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畠中 恵「しゃばけ」

2007-01-16 | は行の作家
舞台は江戸時代。豪商の廻船問屋長崎屋のひとり息子一太郎は17歳。千両役者に

したいほどのいい男だが、非常に身体が弱く何度も死にかけている。溺愛する

両親、心配性な手代の佐助や仁吉に守られて暮らしていた。たまたま1人で外出

したその日、一太郎は人殺しを目撃してしまい....。


累計販売数116万部。この前放送の「王様のブランチ」で紹介されていました。

もう第5弾まで出ているのですね。ちなみにこの作家は元漫画家だそう。才能ある

人は羨ましい。


こんな甘甘の両親に育てられたら、ろくでなしかバカになりそうだけど、この

若旦那は病弱だけどしっかりもの。うー応援したくなるタイプです。時代物が苦手

な私は、読み始めあまり進まなかったのですが...。

手代に身を替えた妖怪は、背が高く力持ちの佐助(犬神)と、美男子な仁吉(白沢)。

とにかく妖(あやかし)たちがとっても魅力的。「ゲゲゲの鬼太郎」は苦手だけど、

これは可愛い。てか読んでるうちに、可愛く見えてきた。特に屏風のぞきや鳴家

(やなり)が私のお気に入り。なんだか宮崎駿のアニメっぽいね。


ラストは爽快。ただ物語の内容的に、以前読んだ本と似ていて、先が読めてしま

ったのが残念。そのため点数が下がっちゃいました。第2弾はどうなるんだろー。

5点中3.5点

●うだうだ話です●
今日発表の芥川賞は青山七恵「ひとり日和」
        直木賞は該当なし
ふーーん。該当なしって...ずーっと受賞は文芸春秋ばっかりだもんね。
ケチらんと他にもあげたらいいのに。


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カズオ・イシグロ「私を離さないで」

2007-01-15 | か行の作家
キャシー・Hは、優秀な介護人。提供者と呼ばれる人々を世話していたが、

引退することになった。彼女が今までの人生を静かに語っていく。

キャシーが生まれ育ったのはヘールシャムと呼ばれる施設。

親友はルース。いじめられっ子のトミーもこの施設の仲間で、2人とも彼女が

介護した。

図画工作に極端に力をいれた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちの

不思議な態度。交換会や販売会。

そして彼女はヘールシャムの驚くべき真実を明かしていく。


自分は誰で、将来はどうなるのか

読み進めるうち、自分の中にある「何故?」という疑問が、少しずつ明らかに

なっていきます。じわじわと迫ってきて、ぞくっと背筋が寒くなりました

とても不思議なお話。そして残酷で悲しいお話でもあり、かなり疲れました。

キャシーが傷つけられるのですが、自分が傷つけられたようでとても苦しい。

トミーのあたたかさや優しさは、心にしみます。

何故逃げ出さず、その人生を運命と受け入れるのか。そういう人生もあるのでしょうか。

読んでいくと、表紙のテープとタイトルの意味が分かってきます。

悲しいお話ですが、読むのをやめられなかった...そんな作品でした。5点中3.7点

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佐藤多佳子「一瞬の風になれ1」

2007-01-12 | さ行の作家
「速くなる」...ただそれだけを目指して走る。

主人公の神谷新二。兄の健一は天才サッカー選手と言われている。

彼は中学までやっていたサッカーを諦め、春野台高校に入学した。

同じ高校に入学していた親友の一ノ瀬連。連の美しい走りに導かれ、2人は陸上部

に入部することになるのだが....陸上青春小説です。

直木賞候補のこの作品。3部作の第1作に当たる本書では、人物紹介や陸上の内容

(高校1年の春~秋)がメイン。

かるーくジョブといった感じでしょうか。青春ならではの、葛藤や苦悩

そして成長する姿が描かれています。

緊張するとお腹をこわす新二。彼がイマドキの高校生口調で語っていくので、

さくさく読めちゃいます。

ただ陸上に興味のない私に専門用語はちょっと苦手だったな。

同級生も上級生もいい人ばかり。それぞれが実力を認め合っています。

もう爽やかすぎて...『渡鬼』好きのひねくれた私としては、イジワルな人も

出てきて欲しい(やっぱり私ってひねくれてるわ)

顧問の三輪(みっちゃん)も個性的。やっぱり俳優イメージは竹中直人かな。

山場とも言えるヨンケイ(4人がバトンをつないで合計400mを走るリレー)では、

スピード感と連帯感が感じられました。

読んでいると彼らの走りを見てみたくなります。

スポーツは努力が形になる。しかし努力だけではどうにもならないこともある。

天性の才能も必要なんですね。上には上がいるし。

恋にライバルに陸上に、この先どうなるのでしょう。

根岸(ネギ)や占いオタクの浦木や守屋の今後にも注目です。5点中3.6点 

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佐々木譲「制服捜査」

2007-01-11 | さ行の作家
北海道警の不祥事をめぐる人事のあおりで、15年間刑事課にいた川久保篤は

転勤を命じられた。単身赴任先は釧路方面の農村地帯にある志茂別駐在所だ。

この田舎町でおこる事件が綴られる5編の短編集。


ちなみにこの作品「このミステリーがすごい!2007年版」2位なのですが、

ミステリー?ではない気が...。

しいていえば「仮装祭り」が唯一のミステリーかな。

伏線もなく、物事が交錯することもないので、犯人は思っているとおりです。

ミステリーとして読んだなら物足りないけど、骨太の人間ドラマとしては

とても面白かったです。ぐいぐいひきつけられ一気に読んじゃいました。

よそ者を嫌う閉鎖的な町。しかも住民の団結力はとても強い。

そんな中、川久保は元郵便局員の情報屋 片桐の助けをかりて、

犯罪を暴いていきます。

川久保は男気や人情があり、捜査も一生懸命です。

俳優で言うなら、50歳くらいの時の宇津井健。小林稔侍でもいいかも。

やりきれなさが残るなか、少し救われるのがとっても不思議。

制服警官は捜査の第一線には加われないのですね。初めて知りました。

ただ本部とのすれ違いや葛藤が、あっさり描かれすぎていたのが残念でした。

主人公以外の人物描写も薄いし。でも警察の内情は読んでいて面白かったです。

私は少女が失踪する「仮装祭」が一番良かったな。

とは言え、なかなか面白い作品でした。       5点中3.8点


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映画「ガタカ」

2007-01-10 | えいが
ワタクシSFは苦手なのですが、この作品は大好き。オススメします。

近未来。遺伝子工学の進歩で胎児の間に、劣性遺伝子を排除することが出来るよう

になった。

自然な形で生まれた主人公のヴィンセント・フリーマン(イーサン・ホーク)。

心臓が弱く30才までしか生きられないと宣告される。

つまり遺伝子的に劣った「不適正者」。弟は劣性遺伝子が排除されて生まれた。

ヴィンセント・フリーマンのその後の人生は….。


遺伝子は全てを操作できるのか?

自分自身で運命を変えることは出来ないのか?

とっても面白いです。ドキドキハラハラします。

なんといってもジェローム・ユージーン・モロー(ジュード・ロウ)が

超カッコイイ!!!!

主人公に魅かれていくアイリーン(ユマ・サーマン)は、恐ろしいほど美しいです。

実生活でも2人は結婚しました。(結局離婚しちゃったけど..)


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