なぽちゃん部屋☆うふ

ゴスペルディレクター、ボイストレーナー、シンガーソングライター
齋藤直江☆なぽりんです。

納棺師

2020-02-17 00:51:00 | Bible
母が突然亡くなってから約1ヶ月。
告別式もしたし、火葬場で骨も拾ったというのに、未だに信じられない。
ひょっこり出てきそうな気がしてならなくて…

今は毎日毎日予定があって、たくさんの人たちと関わっているから気が紛れてるし、多くの人たちが祈って支えてくれている事をとっても感じてるから大丈夫です。
元気です。


この題名の『納棺師さん』の事を、告別式からずっと書きたいと思っていたんです。

母の告別式は葬儀場でやりました。
母が生前積立会員になっていた、ライフケアで。
葬儀担当の方は、遺族に寄り添ってくださり、こちらが望むことをできる限りサポートしてくださいました。特にキリスト教式でイレギュラーなお願いもいくつかお願いしたのですが、迷うことなく一つ返事で全てを叶えてくれて、本当にありがたかったです。
通常、仏式だとお通夜をやったり、キリスト教式でも前夜式というのを告別式の前日に行いますが、うちは当初家族葬を考えていたくらいなので、前夜式はやらず告別式のみにしたんです。
葬儀場から、前日、棺に遺体を移す"納棺式"をやりますと言われ、こられる家族と母の友人たち約20人くらいで、その式を見守りました。

式の前に、納棺師さんから諸々要望を聞かれ、遺体を拭いて洗浄するか?シャワーで洗浄するか?着物と羽織の色、爪やお化粧の事などなど。
その聞き方がとっても丁寧で、遺族の心を思いやって接してくださっている事が明確に伝わってきました。


準備が整い和室に通されると、奥の真っ白な布団に、希望した着物と羽織を着せられお化粧をほどこされた母が横たわっていました。
着物は薄いピンク色。羽織は母が大好きだった藤色。

納棺式とは簡単に言えば、遺体を棺に移すだけの事なんですが、女性のヘアメイクさんが希望通りのメイクを施してくださったり、棺に納めらる前に手や顔を触らせてもらったり、故人とのお別れの時間をゆっくりと充分に取ってくださったんです。 
肌は当然冷たいのですが、その手や顔の皮膚はそれまでの母らしく柔らかいのです。
死後硬直をしないものなのか?と、納棺師さんに伺うと、遺体が葬儀場に到着してから毎日マッサージを施してくださっていたとのこと。
それを聞いてありがたくて泣けました。
母の手はいつもムチムチしていて、柔らかくて、真冬でもいつも温かかった。
温かさこそなかったけれど、そのムチムチの触感が最後に感じられたのは、とても嬉しかった。 

告別式の朝も、メイクさんが来てくださり、最期のお化粧直しをしてくださいました。
思わずその女性の方に、『本当にすてきなお仕事ですね!とても慰められました!ありがとうございます😭』とお伝えした次第です。


何年か前、モッくん主演の"おくりびと"という映画が話題になっていた事を思い出しました。
落ち着いたらDVD借りてみよう。


痛みを負っている遺族に寄り添い、最大限希望を受け入れ、見えない所で遺体にマッサージを施し続け、最期の日を美しく迎えられるように工夫を凝らしてヘアメイクをしてくださる。大切な人の遺体を最大限丁寧に扱ってくれる事が、こんなにも慰めになるなんて知る由もありませんでした。


そんな風に人の心に寄り添える存在でありたい!と強く思わされたプロフェッショナルな人たちのお話しでしたー。









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