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五月のカラマツ林の床

2015-05-20 16:27:16 | 野の草や花

林の床とは、下草の生える地面に近い層くらいの意味。

エゾリスを探して、上を見上げながら林を歩くことが多かったので、視点を
下に向けてみた。

手前に見えているのはヨブスマソウで、草の生えていないところは縦断して
いる通路。

いつも歩いているので、歩行圧?で草が生えてこないだけなのだが。

 

 

 

 

 

 

 

林床は場所によってオオハナウドやエゾニュウなどの大型セリ科の植物が覆っているが、
その下が土というわけではない。

 

 

 

 

ここでは、その下はマイヅルソウ。

 

 

 

 

 

 

 

その外れには、サイハイランの小群落。

 

 

 

 

サイハイランの根元からは、花芽が出てきた。

咲き年と、そうでない年があるが、今年は咲き年に当たっているようだ。

 

 

 

 

 

 

 

同じ野草ランの仲間で、コケイラン。

根元はこんな球根状の塊がある。

下の枯れた白い柄は、去年の花柄と思われる。

 

 

 

 

 

 

 

そんなに広い林ではないが、野鳥の落とし物?に入っていた種から育った野草なども
あって、面積の割に豊かな植生が残っている。

 

 

 

 

 

 

 

落葉松の根元に何株かある、オクエゾサイシン。

葉の間から、地味な花の蕾が見えている。

徳川家の御紋に似るが、元となったフタバアオイとは近縁種。

北の国では、早春に舞うエゾヒメギフチョウの食草として知る人ぞ知る野草。

 

 

 

 

根元に付いている、ダンゴムシのような実のようなのは、この野草の蕾。

葉に隠れて、人知れず濃いエンジ色の花を咲かす。

 

 

 

 

 

 

 

 

以前ネタにした、レンプクソウの花が満開だ。

小さくて地味な色のため目立たないが、その造りは五輪花という名のとおり、なかなか
精密だ。

 

 

 

 

 

 

 

これも以前登場した、オオタチツボスミレ。

繁殖力旺盛で、林の外にも種を飛ばしつつ勢力範囲を広げている。

 

 

 

 

 

 

 

この、コミヤマカタバミも同じで、「小深山酢漿草」の名のとおり、山奥の崖地などで
時折目にする野草だが、ここではかなりの林床面積を占有する大地主だ。

 

 

 

 

 

 

 

林の東外れ。

この奥にカタクリやニリンソウ、フクジュソウが自生しているが、これまで何度も登場し、
花期は終わっているので割愛。

カラマツは樹齢60年を超えているが、この林床の野草のためにももう少しがんばって
貰おう。

 

 

 

 

 

 

 

この林の途中に置いた「ほだ木」から、今年一番のタモギキノコが発生した。

林の中で、この黄色いのを見つけると嬉しくなる。

みそ汁の具には絶品、と思っている。

雨が少ないので、少し小振りなのが残念。

 

 



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