読書感想日記

最近読んだ本の感想

「罪と罰」上中下 ドストエフスキー著 江川 卓 訳 岩波文庫

2009-09-05 00:55:27 | 小説
 思想は自由でしょうが、大きな罪とされる行為を冷静に計画し、それを平然と実行できるものだろうか。
 そして、大きな罪を犯してしまった人は、その後一体どうするのだろう。
 正しいことをしたと正当化してしまうのだろうか、それとも良心の呵責に苛まれ続けるのだろうか、又は疑心暗鬼になって破滅していくのだろうか…
 主人公の病的なまでの心理的な葛藤や、彼を支える周囲の人々、対して彼を追いつめようとする者との駆け引き…
 キリスト教について、また、当時のロシアの生活ぶりなどを勉強して、今一度じっくり読めば、より深く味わうことができるのでしょうが、息もつかせぬスリリングな展開も含めて、最期までハラハラしながら読ませて頂きました。

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