なんくるのひとりごと

日々の想いを言葉にしてみたい

赤い雨靴。

2007-01-19 11:54:51 | 日記
小雨降る朝。ぐっと冷えた。

園庭を横切る赤い傘。
赤い雨靴。

子どもたちは雨の日が好きだ。
赤い雨靴、赤いかさ、そして赤いカッパ。
非日常のいでたちが、子どもの心をワクワクさせる。

水たまりにじゃぶじゃぶと入る。
園庭をわざと一周コースで玄関まで。

雨の日は玄関先がいつもより賑わう。
長靴が色色とりどりにならぶ。
傘立てに色色とりどりの傘がたてられる。

赤い靴がお気に入りのユウ君。
黄色い長靴を履きたくてたまらないユズハ。
ひとしきり遊んだ後に玄関へと足が向く。

真っ赤な靴にたどたどしく足を入れて外へと。
「待って出たいのねー、でも雨だから・・・」
「いやだー」と側からユズハも黄色の長靴を。

出たい気持は十分分かる。でもねー、あめだからさー。
さて、目の前の一才過ぎの子たちに理解できることばをさがす。

二人はわたしの顔色を伺う。雨だから出られないのは分かっている。ようだ。
「分かった、では、そこまでねー」と、すのこの端を指さす。
「うん」と二人。
いとも簡単にわたしの意志を理解してくれて、ほっ。

二人とも庭見ながら何やらお話。宇宙語なので大人のわたしには残念ながら
解読不可能。でも二人は楽しそう。

「お食事食べようかー」とひろみさんが呼びにきた。
「いやだー」とユズハ。「もっとー」とユウ。
「寒くないの?なかに入ろうよー」とわたし。
「いやだー」とユズハ。
「もう少しだけねー」とわたし。「いいよー」とユウ。

「えんちょうさむいの?」とはっきりとわたしに尋ねるユズハ。
「凄いじゃないのあなたたち」と驚くわたしに笑顔で返す二人。
給食材料の運搬の大きな冷凍車が駐車場へ。
「でっかい」とユズハ。
「きゅきゅきゅ」とユウ。「え?きゅきゅきゅ?」とわたし。
「きゅーきゅーきゃー」?宇宙語だ。

「きゅーきゅーしゃー」とユズハ。そうか、車体が高くて白いので
きっと救急車のことだ。
「救急車?なのかーわかったーそうか」と感心しているわたしに「そうよーきゅきゅしゃー」とユウ。

また、ヒロミさんが呼びにきた。
「ごはんにしよう」と。
 「園長先生も、ごはんにしようっと・・・」わたし。
「ゆずはもー」と長靴を脱ぎだした。釣られてユウも赤い雨靴をわたしに脱がせとせがんだ。

ピカピカの赤い雨靴をくつ箱に片づけて、ニコニコと中へと。
満足した二人は、もう今頃暖かい食事の最中かも。

非日常を楽しむ心、雨の日もまた楽し。