大半の動物はオスのほうが美しい。それはメスが選ぶ側でありオスは選ばれる側だからだ。生涯に数回しか出産できないメスは相手を選び、殆んど無数回交尾できるオスは相手を選ばない。こんな事情からオスが美しくなっている。
ところが本来選ばれる側である筈のオスの個体差が大きくなるとオスがメスを選別する側に回る。優れたオスの周りには多くのメスが集まるようになるからだ。こうなると事情は逆転せざるを得ない。優れたオスがメスを選別する側に回るとメスの側が美しくなってオスの気を引こうとするようになる。
人類の場合、オスの個体差は既に十分大きいということだろう。個体差が大きいから特定のオスの魅力が際立ってメスの間で競争が生じる。
しかし人類のオスの個体差はそれほど大きいだろうか。身長差はせいぜい20%程度だし、100m走の差でさえ2倍程度しか無い。ゾウアザラシやゴリラなどと比べたらその個体差は微々たるものでしかない。これで十分に差が大きいと言えるのだろうか。
人類のオスの個体差は積み重ねられることによって拡大される。どの高校を出たかによってどの大学に行けるかが決まる。どの大学に行ったかによって就職も制約される。スタート時点での差は小さくても30歳時点での差は大きくなる。下剋上は困難だ。こうして「勝ち組」がモテるオスになる。
人類のメスが美しくならざるを得ないのは、オスの資質の差よりもむしろ社会的地位の差に基づく。
ところが本来選ばれる側である筈のオスの個体差が大きくなるとオスがメスを選別する側に回る。優れたオスの周りには多くのメスが集まるようになるからだ。こうなると事情は逆転せざるを得ない。優れたオスがメスを選別する側に回るとメスの側が美しくなってオスの気を引こうとするようになる。
人類の場合、オスの個体差は既に十分大きいということだろう。個体差が大きいから特定のオスの魅力が際立ってメスの間で競争が生じる。
しかし人類のオスの個体差はそれほど大きいだろうか。身長差はせいぜい20%程度だし、100m走の差でさえ2倍程度しか無い。ゾウアザラシやゴリラなどと比べたらその個体差は微々たるものでしかない。これで十分に差が大きいと言えるのだろうか。
人類のオスの個体差は積み重ねられることによって拡大される。どの高校を出たかによってどの大学に行けるかが決まる。どの大学に行ったかによって就職も制約される。スタート時点での差は小さくても30歳時点での差は大きくなる。下剋上は困難だ。こうして「勝ち組」がモテるオスになる。
人類のメスが美しくならざるを得ないのは、オスの資質の差よりもむしろ社会的地位の差に基づく。