こんにちは「中川ひろじ」です。

みんなのお困りごとが私のしごと

20201010 市民集会 脱原発2020in信州

2020-10-11 21:09:51 | 脱原発・危機管理

福島原発被ばく労働の実態は!?-現地からの報告

 

20201010 市民集会 脱原発2020in信州〜質疑応答

20201010 柏崎刈羽原発運転差止裁判の報告〜涌井純生さん(原告/北信地区憲法をまもる会)

20201010 市民団体アピール〜いいづなミツバチの会、チェルノブイリ救援中部、チェルノブイリ連帯基金(JCF)

東京電力福島第一原発事故から10年目を迎えた中での福島県民の課題

狩野光昭(フクシマ原発労働センター代表)

 

はじめに

 2011年3月11日、地震の後自宅に戻った。原発から放射能が漏れているのではないかという噂が出ていた。次の日に実際に事故があったことを知った。翌日から、中通りで仕事を続けた。「浜通りは大変だな」と言われていたが、一週間して中通りが被爆したことを知った。

 被爆して一週間してから、長崎大学の教授が「100㍉㏜以下なら大丈夫だ」と講演をして回っていたので、「大丈夫なんだ」と思わされた。学者の話は犯罪的だと思い出している。

戦争のときはこんな感じだと思った。妻は小学校の先生をやっている。いわき市内でも避難が始まったが、4日してから避難していいと言われて中通りに避難した。再び原発を稼働させてはならない。

 

1.原発周辺の町村 帰還が進まない現実

(1)双葉郡内町村の居住率

復興を前面に出され、帰還を始めている。双葉や大熊は本来住むことはできないはずだが、除染をして帰還を促していく方針。私自身は心配している。居住率を見てもわからない。広野町は原発作業員が住んでいるので146.8%という数字がホームページに出されている。本来の帰還率を示すべき。

 

(2)帰還者の多くは高齢者 医療機関・商業施設の充実が課題

 帰還できない理由は、避難先で10年たっているので定住しているので、若い人は戻ってこない。高齢者は戻る率が高い。しかし、インフラの整備が進んでいないので、特に富岡街には手術のできない診療所が1か所あるだけなので、帰還への不安がある。

 広野町には、2800人が作業員や復興に携わる人が住んでいる。富岡町にホテルがつくられ、作業員が住んでいる。だんだん原発に近くなっている。国道6号線は、朝大型トラックの往来が多い。除染廃棄物を運ぶダンプが多い。中間貯蔵施設は、大熊町と浪江町にある。広野・双葉・大熊・浪江にいるが、地域住民との交流はない。作業員は朝出て行って夜帰ってくるだけ。

 原発事故から10年、住民は分断されていることをとらえて国と東京電力に賠償を求め続けている。

 

2、県民健康調査甲状腺検査について

(1)甲状腺がん231人 経済的負担軽減の取り組み

 甲状腺検査で231人ががんと診断された。18歳未満は、医療費は無料だが、19歳以上は有料(3割負担)になるので、19歳以上になっても無料にすべきと要請行動を行い、2015年7月から無料になっている。ただ、いったん自己負担して後で県から支払われていると煩雑になるので、窓口負担をなくすように要請して、その方向が示されつつある。

 患者との接点を持ちながら要望の解決にあたっている。

 

(2)甲状腺がん支援グループ「あじさいに会」の結成

 知り合いも甲状腺がんになって手術を受けたが「周りに知られたくない」という気持ちがある。ここを払拭して交流することが大事だとして、甲状腺がん支援グループをつくって、支えあうグループをつくっている。東京から甲状腺がんの医者さんにもはいってもらっている。2か月に1回カフェを開催している。

 最新の情報を提供している。今は。コロナ禍で集まりができていない。家族ぐるみで交流している。甲状腺がん生涯続くので、支えあう組織必要。

 

3、原発廃炉に伴う諸課題

(1)熟練労働者確保が不透明 使い捨て労働の見直しを

 2015年原発労働者安全センターつくった。多重下請け構造のなかでの労働が問題。3次労働、4次労働、事故直後は8次労働者もいた。

 原発廃炉は熟練労働者が必要だが、現在は使い捨て労働。廃炉作業工程が遅れているのに、30年から40年で廃炉するという計画だが、疑問。

廃炉作業は、汚染水対策、東電作業員+7340人→3600人に減っている。東電は変わらない。

2017年5月からコスト削減が行われてきたが、昨年11月7日所長が「東電所員委余裕がない」と指摘している。作業ミス・労働災害が増えている。賃金割増賃金の不払いが多い。

 

危険手当が減額されて、人集めが大変になっている。

 

(2)原発労働センターを結成

 2015年2月原発労働センターをつくった。

 相談者から電話来るが、いわきや富岡の労働基準監督者へ連れていく。

【相談事例の系統別特徴】

①残業代の不払い

②待機中の不払い・・が多い。他県から来ても待機中は陳が因果払われていない。会社も雇用契約を結ばないでいる。

③解雇予告手当不払い。

④求人票と実際賃金の額が少ない。・・・監督署は「本人同意が前提なので、同意していればしょうがない」となっている。

⑤放射線管理手帳を返してくれない。労働者を辞めさせないため。

⑥健康診断を自己負担させていた。

⑦過労性疾患での過労死。

⑧集団作業なので、職長のパワハラ。適応障害の診断をもらって労災申請をしている。証明をした労働者を恫喝する。

 今年に入ってから相談件数が減っている。双葉、楢葉に作業宿舎ができて管理されているのか、かん口令が敷かれているのかと思う。50%以上が労基法違反になっている。宣伝活動など対策をしていく。

 

(3)福島第一原発労働者過労死をさせない裁判に支援を

 労災認定された。残業代不払いも和解し300万円支払われた。損害賠償請求と東京電力に対し、マスコミ発表で労災ではないと記者発表したことに対する遺族の慰謝料請求も行っている。原発作業において、二度と過労死を起こしてはならないと遺族はたたかっている。特に東電に勝訴すれば初めてのケースになる。

 

(4)福島第一原発における新型コロナウイルス感染防止等で東電に要請

 監視をして要請行動をしていくことが大事。

 

(5)トリチウム海洋放出問題

42万人の反対署名、44市町村の反対決議、漁連も反対だが、政府は賠償で反対派を切り崩している。

 

(原)事故処理に携わった人たちの被害の状況が見えない。

(狩野)被爆労働の労災認定を支援している組織はない。荒畑さんからも電話をかけてきた。鹿島建設の労働者で、会社が被ばく実態の認定に協力してくれた。労災認定で被爆労働の因果関係を証明できない。がんで亡くなった人も被爆したからと思っていない。他県の労働者は移転していくので連絡が取れない。第一原発に務めていることを言わない。言ってしまえば、勤めを続けることができなくなる。白血病含めて労災認定を受けているのは自覚した労働者に限られている。自治体や国が相談センターをつくるべきだ。国は放射線管理手帳で管理しているのでデーターを持っているはず。

(宮本)放射能はいろんな病気がでるはずだが、それに対応すべき。労働について労働基準監督署は対応しないのか。

(狩野)福島労働局は、毎年監督指導に入っている。290事業所に入っている。違反は159.1次2次まで、3次4次までは入っていない。いわきオールには入っていない。4時半にタイムカードを打刻する。大熊まで1時間半、入構して8時半から作業が始まる。いわきオールは「通勤時間は対象にならないから労災認定ではないし、残業代の対象にならない。原発内での作業だけ。」という認識。労基署も「労働時間の一環だという認識」を示した。東電側は、通勤時間を短くするため近くに作業所をつくるように変わった。

(川端まゆみ)東御市に木質バイオマスがつくられた。飯舘村でも木質バイオマスをつくろうとしている。放射能汚染ゴミを償却しようとしている。内部被ばくがあるのではないかと心配されている。

(狩野)除染廃棄物を燃やしている。鮫川村の反対運動、双葉郡内でも焼却してバグフィルターで99.9%除去されると言われている。本当かと思うが強行されている。飯舘村長の考え方は疑問。長瀞地区を除染は必要ないと言い放ってしまう。中間貯蔵施設の除染労働者の相談ある。環境省の管轄で「特殊勤務手当」が払われていないという相談、ダンプの輸送をしている労働者も危険手当が払われていない。除染労働、マスクもしないで作業をしていたり、作業場所で食事をしている、放射線教育が行われていない。帰還困難地域での除染が始まっているので相談を強めていく。

 

 

柏崎刈羽原発差止請求訴訟報告

涌井純生

 

飯綱町 いいづなミツバチの会、再生エネルギーの普及に力を入れている。 090-9825-6163

伊那谷命が大事連絡会(原) 年1回福島の親子を呼んで保養をしている。チェルノブイリ救援チームにも加盟している。南相馬で放射能測定をしている。汚染マップつくっている。500メートルメッシュで人力で汚染マップをつくっている。予想以上に放射線量は下がっている。年2回調査を行っている。南相馬の農業再建に向けて、農地再生協議会をつくって菜種をまいている。菜種は放射能は吸収されないので油をとって売っている。現在75ha。素人が売ることが大変。昨年までは外国資本が買ってくれたが、コロナで売れなくなっているので、支援をお願いしたい。

 

チェルノブイリ連帯基金 神谷さだ子 事故から10年で子どもたち甲状腺がんがピークになったが、大人は続いている。上田山キノコ(ショウゲンジ)から167㏃のセシウム134,137が検出された。セシウム134の半減期は2年。ベラルーシで原発の稼働が始まった。大統領選挙で、反体制派への抑圧が強まっている。

 

 

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