那田尚史の部屋ver.3(集団ストーカーを解決します)

「ロータス人づくり企画」コーディネーター。元早大講師、微笑禅の会代表、探偵業のいと可笑しきオールジャンルのコラム。
 

出版業界のこれから 電子書籍の問題

2013年02月05日 | 芸術・表現

連日多忙で時間が取れないので、面白いシンポジウムを紹介するだけに留める。

先日も書いたように出版会の不況は深刻で自費出版で鎬を削る状況。またベネッセコーポレーションのシェア率が異常に高く、ここは出版だけでなく教育産業にも手を伸ばし次々と傘下に巻き込んでいる。
 この不況下では独占、寡占化が進むのが資本主義経済の当然の流れで「この道はいつか来た道」の思いがよぎる。

また今の社会は言論の自由、思想の自由が実質的に奪われているため、昔の商店街のように個性をもった中小出版社が多数存在する必要があるが、現状ではお先真っ暗のように思える。
 
ともかく、大きな話題になっている電子書籍の問題についてこのシンポジウムの冒頭の一部のみをコピペする。(メモリが少ないのでなるべく画像やリンクは付けない様にしてきたが、今回は紹介だけなので例外的にリンクします)
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電子書籍時代に出版社は必要か――創造のサイクルと出版者の権利をめぐって (1/7)
7月上旬、「東京国際ブックフェア」の最終日、ある重要な議論の場が設けられた。出版業界の抱える課題が凝縮されたいわば「パンドラの箱」のようなこのシンポの様子を全文書き起こしでお届けする。


 7月上旬――「東京国際ブックフェア」「国際電子出版EXPO」など、国内の出版、電子書籍市場が活況になるこの時期。今年は楽天グループのKoboやAmazon.comのKindleがいよいよ国内でのサービスインかといった話題で持ちきりだったが、この時期、ある重要な議論の場が設けられた。

 それは、東京国際ブックフェアの最終日、急きょ追加されたシンポジウムだ。「電子書籍時代に出版社は必要か? -『創造のサイクル』と『出版者の権利』をめぐって」というこのシンポジウムは、当初の予定になかったこと、また、上述のkoboなどの話題にかき消される形で、あまり大きな話題にならなかった。

 しかし、このシンポジウムは、5人の識者――しかも、登壇した5人すべてが業界のキープレイヤーといってよい面々――が、出版業界の今後を議論した希有な場だった。彼らが論理的、分析的に激論を交わしたことで、現在の出版業界がどういった問題に直面しているのか、そして今後はどうなるのかという大局を示唆したという点で、非常に重要な内容だった。

 そこでeBook USERでは、シンポジウムを聴講した鷹野凌氏協力の下、その内容をここに書き起こし、広く一読いただきたいと思う。

 最初にお伝えしておくと、この記事はとても長い。90分の濃密な議論を書き起こしているからだ。読みやすいよう文意を損なわずに文字量を減らすなどの校正を加えたが、それでも数万文字レベルだ。ひいき目にもWeb向きではないし、分割しての掲載も考えたが、出版業界の抱える課題が凝縮されたいわば「パンドラの箱」のようなこのシンポは、かなり踏み込んだ発言が部分部分で登場するので、分割してしまうと前後関係を見失って読者をミスリードさせてしまうかもしれない。そのため、あえて1つの記事としてお届けする。

 この記事を読み終えたとき、そこに残っているのは出版業界にとっての「希望」なのか、それとも……。では、ご覧頂きたい。