令和3年の成人式

2021-01-12 15:28:21 | 日記


「今、成人式が終わったから、ちょっと立ち寄るネ」
「うん、わかった、待ってるよ!」

間もなく晴れ着姿のお嬢さん5人が拙宅へ、その内ひとりは外孫ですが。
「折角だからおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に写真を撮ろうと思って」
家内もびっくりして
「えっ、おばあちゃんたちと一緒に撮るの?!」
「もちろん、そうよ!」

予想もしないことがあるものです。
年齢差約60歳、まあこんなことはめったにないこと。
でも、こんな艶やかな華麗な着物姿のお嬢さんたちとカメラに
収まるとは・・・なんだか面はゆい感じですが。
「事前に言ってくれれば、美容院に行ったのに、ハハハ」
と家内。

「それじゃあ、並んでください!」
晴れ着姿のお嬢さんが撮影してくれました。
コロナのこともあり、撮影直前までマスク着用、滞在時間も
僅か5分ほどで、あっという間の出来事でした。

そして早速にその日の夜、LINEで送信されてきました。

そういえば思い出しました。
7~8年ほど前のこと。
この5人が中学生のころ下校途中に拙宅に時々立ち寄り
「ちょっと休ませてネ」
食べ盛りの中学生におやつをどっさり、
「それでは時間の許す限り、ごゆっくり!」
暫しのリラックス時間を提供したことを。

そうか、いよいよ社会人になったんだ、と感慨ひとしおです。

決して平坦な道ばかりとは言えない人生行路、それぞれ希望の道を
歩んでほしいものです。

今年の成人式は全国各地で悲喜こもごも、式典が中止のところも
あったようで、中止になったところは特に晴れ着姿を夢に描いた
お嬢さんたちには・・・写真撮影だけでも、という気持ちは痛いほど
分かります。
一生に1回ですから。

今年の成人式開催には賛否両論ですが、人生の記念日って
そんなにないですね。





円空佛制作、大山さんの作品ご紹介

2021-01-10 21:51:11 | 円空仏


60歳、70歳になってから始める趣味の世界もあります。
その趣味のひとつ、円空佛制作に極めようとする姿勢の方は稀です。

作業台を自分で考えて制作、肝心の鑿(のみ)まで自製するという徹底ぶり。
そして作業工房もご自分で建てるとは・・・驚愕ですね。

円空佛制作を始めて2年弱でこの作品です。
その方は一宮市在住の大山 博さん。

飛騨千光寺収蔵の両面宿儺像です。
これは僧・円空の代表作といわれています。
模刻というのは立体形であり、しかも単に平面的にマネるだけでなく、
生命力を感じさせる作品を作るというのは結構難しいです。
若い時に専門的に学ぶ機会もなく、高齢になってからの趣味の世界では
到達点も一般的には限られます。

「極める」
という目標があれば、その成果は作品にも現れるという一例と思います。

でも、ですが
趣味の世界は「趣味」ですから、好きなように、下手でも上手でも
「自分で楽しめる空間を持つ」が大切ですから、他の方と作品レベルを
比較する必要はないと思っています。
いろんな方がおられるのがいいですね。

以前にもご紹介済かも知れませんが
両面宿儺は日本書紀にも出てくるそうで、伝によれば仁徳の御時、
大野郡の出羽ケ平岩屋より両面宿儺出現という。
飛騨の伝説では悪龍に対して陀羅尼を唱えて退治したという
伝説もあるそうです。
実在の人物のようで、円空の想像力で強烈な表現をしたのが
両面宿儺像のようです。
円空が飛騨を初めて訪れたのは17世紀後半の頃といわれています。

円空の両面宿儺像は飛騨・千光寺に収蔵されています。
飛騨高山I.C.より車で30~40分はかかったと記憶しています。
山の中腹に千光寺はあります。



「往生際」と「投了」

2021-01-08 09:11:06 | 日記


広辞苑には
「往生」
 ①この世を去って他の世界に生まれ変わること。
  特に極楽浄土に生まれかわること。
 ②あきらめてじっとしていること。
 
「往生際」
 ①死にぎわ。
 ②ぎりぎりのところまで追いつめられたとき。

「投了」
 囲碁・将棋などで、一方が負けを認めて、勝負がつくこと。

毎週、日曜日にNHK Eテレで午前中は将棋、午後は囲碁対局を
放映しています。
将棋にしても囲碁にしても、負けを認めた棋士は頭を下げ
(負けました)
と自らの敗けを認めます。
負けた棋士の心情を考えますと切ない一瞬です。
でも勝った方も同様に頭を下げ会釈します。


また、どうしようもないとき
「往生しました」
という言葉を使うこともあります。

経営者の引き際でも
「往生際が悪いね」
と申すこともあります。

その地位に留まろうとするひとは自分独自の論理を主張します。
こうしたやり取りなどは国によって文化が違うと申しますか
理解に苦しむシーンもあります。

直近ではアメリカのことは住んだこともなく、自分の感覚では理解できない
ニュースに遭遇します。

日本には古くから「武士道」という言葉もあります。
日本人が桜を好むのも散り際の儚さでしょうか。

別の言い方では
「立つ鳥跡を濁さず」
も耳にすることもあります。

日頃のニュースから教訓を得ることもありますね。

写真の往生要集は読んだことも見たこともありませんが。

以下、小山聡子氏より引用
源信は
極楽往生を遂げるには、平生の念仏も重要であるが、特に臨終時の
念仏が大事ですとした。
臨終の一念は百年の業(ごう)よりも勝る。
(臨終時の1回の念仏は、百年の修行よりも勝っている)


就寝前読書の照明器具

2021-01-06 17:06:33 | 日記


習慣とは恐ろしいもので、長年に亘り就寝前には本を読む癖がついています。
素面でも、どんなに飲酒後でも布団に潜り込みますと手元の蛍光灯にスイッチを入れます。
そして暫しの時間、本のページをパラパラと捲る、かすかなに紙が擦れる
音も聞こえる深夜です。
微かに匂う紙面を鼻で感じながら活字を目で追いかけます。
この瞬間が至福の時間、そして瞼が上下仲良くなればそのままスヤスヤです。
枕元には数冊の本を置き、その時の気分次第で読む本を選びます。

でも脳細胞もくたぶれてきたんでしょうか、読んだ内容は翌朝に思い出せない
こと頻繁です。
まあ、全て自然体ですからこれも仕方ありません。

手元を照らしてくれる人工のひかり。
その照明灯もくたぶれてきました。
写真の如き、2連の蛍光灯がボツボツ寿命が来たようです。

蛍光管の購入のため電器店で見ますと蛍光管だけで2千円近くのお値段です。
ちょっとビックリです。
値段を見て、この際、長寿命のLED照明器具を探しましたら、驚くことに
蛍光管より安価で驚くべき軽量で光量も全光束も330ルーメンと大なんですね。
しかも就寝時に使用するのにピッタリな超小型で文句なし。

改めて照明器具の進化を実感いたしました。
でも考えてみると蛍光管のメーカーであるパナソニックなど製造会社は
過去、こうした蛍光管器具を販売しており、需要の減少にも拘わらず
供給責任を果たしているとも言えます。


LINEの「スタンプ」と篆刻の「肖形印」

2021-01-04 14:14:52 | 篆刻


篆刻のジャンルの中に「肖形印」がありますが、今風のLINEの
「スタンプ」ともいえそうです。

元々は中国の新石器時代といいますから今から約4千年以上前の時代に
陶器などに押す文様などが発展したものとされています。
(写真・張郁明著から)
魚や鳥獣や車馬などが刻してあります。

そうした歴史を踏まえながら篆刻で肖形印を作って楽しむことも
篆刻の醍醐味です。



IT時代の今はLINEでスタンプを添付してメールを楽しむ時代ですが、
篆刻でも様々な肖形印を制作して年賀状や封書などに使用すれば
ちょっと楽しい感じになります。
図像のみでなく、姓名や吉語など組み合わせれば手紙や絵手紙などにも
利用が広がりそうです。
今まで数点制作してきましたが、「楽しむ」を目的にすれば、
工夫次第で肖形印の世界はどんどん広がりますね。