「漢詩」というのは現代の人にとってどんな印象でしょうか。
数年前、二松学舎大学・学長の石川忠久さんの自作・朗読を生の声でお聞きしたときは
まるで別世界の桃源郷のようでした。
令和6年度 全日本漢詩大会に一宮市在住の川口進博さんが見事に入選されました。
全国から292名の応募、入選は僅か36名、入選率僅か12%という狭き門です。
その作品は
暄(ケン) 壟(ロウ)*うね 稊(テイ)*ひえに似て背丈低く実の小さいたとえ
(三語は小生の検索です)
漢詩を作るには日常生活の観察力や語彙の勉強は欠かせないように思いますが、どうなんでしょう。
漢詩は今から3,200年前も昔「詩経」から始まり、8世紀の唐の時代に完成されたと言われています。
上記作品は七言絶句の形式です。
中國では三国志で有名な曹操、曹植(そうち)も漢詩を作っていたのですから当時は日常生活に
溶け込んでいたんでしょう。
今ではすっかりレアな存在ですが、つい最近ともいえる大正天皇は約20年間に1,300首以上の
漢詩を作られているそうです。
夏目漱石の漢詩も有名です。
NHKカルチャーラジオで「漢詩をよむ」が今も放送されていて、一定の漢詩ファンは存在している、と
いえそうです。(テキストも販売されています)毎週土曜日午後8:30~9:00 再放送あり。
漢詩を作るのも、詩吟の如く詠じても、鑑賞するのも、知的な趣味で一生涯楽しめそうです。
門外漢の小生が漢詩のブログとは場違いな感じですが、川口さんの秀作のご紹介ということで。