ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

なみだ

2018-01-04 04:20:17 | 短歌





こひくるひ 夢にみだれて なすことの とがをきよむる なみだをもがな





*恋に狂うということはよくあることだが、この時代は大変なことになりましたね。狂うなどというものではない狂い方をした。もう二度とは繰り返さないでしょうが、深く学びましょう。

恋に狂い、夢の中に乱れてやることの、そのとがを清める涙が欲しい。

あなたがたは恋に狂い、夢のような心地の中で、乱に乱れて、あらゆることをやったが、その罪を後悔する涙さえ流さないのだ。

いまだに、ほかの何かのせいにできないかと探っている。

あまりに、自分のやったことがおかしいからだ。愚かというよりは、おかしい。何でそこまでできるものかということを、夢中で、何度もした。

恋に狂ったのは男性だけではありませんでしたね。女性の狂いようも恋のようなものでした。目をさらのようにしてかのじょを見て、その美しさを観察し、自分のものにしようとしていた。その異様な目つきは恋していると思われてもしかたがない。

実際、恋していたのですよ。かのじょはあれで男ですから。女性には男性は美しく見えるものですから、かのじょが普通の女性よりずっと美しく見えたのです。

いじましい努力をして、かのじょの目つきも笑い方もそっくりに真似していた。そうしたらみなでほとんどいっしょの顔になった。見ても見分けがつかないほど。みながまったくおなじ人間に見える。

個性のある別々の人間に見えないのです。

そんな顔をしていると、みなに嫌われるよと言われても、真似したいようだ。馬鹿な女は他人の美しさがうらやましくて、昔からそんな真似ばかりしてきたのだが、天使の美女などというものはもうほぼ理想的ですから、それになりたくてしょうがないのでしょう。

そんな美しさを真似すると、天使のように人類の救済のためにあらゆる努力をせねばならなくなるのだが。

何度言っても無駄なようだ。

美しいからと言って真似ばかりすると大変なことになるということが身に染みてわかるようになるまで、彼女らはあれをやめないようです。






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