こまどりを 染む紅を 求めては 神の染屋を 訪ひめぐる人
*たまには趣の違うものを取り上げましょう。いつもきついものばかりやっていては、ブログを読んでくれる人も痛いでしょう。
こまどりはかわいらしい小鳥ですが、ここらへんでは見ることもできないので、もちろん写真はありません。野鳥を撮ることができたらいいんですが、今持っている安いカメラでは少し無理です。望遠のきくいいカメラが欲しいが、貧乏というものはつらい。
わたしたちはがんばっているが、小市民ができることの範囲を超えることは、かなり難しいです。
まあそれはそれとして、こまどりという鳥を知らない人は滅多にいないでしょう。裏庭でも確か2度くらいかわいい絵を選んでくれたはずです。丸っこいおにぎりのような姿をしていてとても愛らしい。すばらしいのは、のどの当たりに絶妙に品のいい赤を持っていることだ。
何という色と言ったらいいのでしょうね。暖色系だが、それほどきつく赤くない。茶色に近いが、それほど地味ではなくもっと暖かい。だが朱色とかオレンジ色という名でも捕まえられない。微妙な色合いに、目を吸いつけられる。あの赤を、神はこまどりに与えられた。それゆえにこまどりは、まるで神の使いでもあるかのようだ。
庭先に来てくれた時など、本当にうれしくなるものだ。あの赤い色が、目に染みるように痛い。心の中にある何かを、痛く呼び覚ます。それが何かであるかはわからないのだが。
ここでは文字数の関係上、「紅(くれない)」としましたが、それはスカーレットというよりは、赤色全般を表現しています。文字数の関連で三文字しか余裕がないのなら「茜(あかね)」を、二文字なら「紅(べに)」や「赤(あか)」を、一文字なら「朱(しゅ)」や「緋(ひ)」などを使えばよろしい。言葉の感じによって微妙にイメージが違うのが楽しいです。
こまどりの喉を染めている、あのすばらしい紅色を求めて、神の染め屋を問いめぐっている人がいる。
そのように、神のなした自然の技に感動して、学ぼうとしている人間がいる。美しい歌だ。
この世界には、一羽のこまどりの中にも神の愛がある。こまどりを愛してそれを求めていけば、そこから神の愛にたどり着くこともできる。すばらしい世界です。
世界を見て感動する自分の心を大事にしていきなさい。そして素直に学び、表現していきなさい。あなたがたはすばらしい世界に住むことを今許されている。それを棒に振ってはなりません。