秋風に とはれし人の ゆくすゑを かたしといひて ほかはこたえず
*この「かたし」は「難し」と「固し」の両方があります。
秋風に問われた人の行く末、すなわち人類の未来はどうなるかという問いに、難しい、あるいは堅固に決まっていると答えて、ほかはこたえなかった。
難しいですね。実はこれは、ある日わたしたちが神から受けた啓示からとっているのですが。
あまり詳しいことは言えませんが、人類の救済事業がひとつ段階が上がったという、啓示を受けたことがあったのです。神はおっしゃった。人類の未来の一部が決まったと。それで人類は救われるだろうと。しかしそれは困難な道だと。
人間の未来への道は難しいだろう。だが救われるだろう。そういうことなのです。
その過程で起こる現象も見せられた。人類は今、自分を改造してずいぶんと変なものになっているが、その嘘があばかれつつある。人間の人生そのものが嘘になる。それで人類はたいそう苦しむだろう。そういうことを教えられました。
神の導きというのは厳しい。人類は試練の門をくぐり、そこを抜けて本当の世界を垣間見る時、自分自身がまるごと嘘だということに気付くのです。
自分の顔も、人生も、妻も子も、家族も、みな嘘なのです。
ほんとうの自分の人生をいやがり、嘘で無理矢理作った人生を生きている。それがどんなにむなしいことかを、人類は経験していくのです。
本当の自分のうれしさということを知った時、今ある自分がまるごと嘘だということに、人間は耐えられなくなってくる。しかしそれを耐えねばならない。嘘だとしても、まるっきり嘘にしてしまっては、あらゆることが崩れてくるからです。
本当の自分で生きている人は、その人生がどんなに苦しくとも幸いでしょう。まるで自分の人生そのものが癌のような、きつい苦悩を味わわずにすむ。
感性の進歩した人間は、他人だけではなく、自分自身をも見抜いていく。そしてその過程で、ゆるぎないほんとうの自分の世界に向かっていくのです。
それが救いなのです。