ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

本当の自分

2017-08-08 04:21:23 | 短歌





本当の 自分裏切る 決意した ときにあなたは 髪を切ったね





*これは、ツイッターで、「小菊」の名前で発表した歌です。小菊というのは、わたしたちが指導している女性の弟子の総合ネームです。

ここには天使以外にもたくさんの霊魂がいるのですよ。その中で、わたしたちの活動に心惹かれてくるものには、わたしたちは指導を与えるのです。

これはたしか、ある女性の歌人に対して歌われたものではなかったか。髪を断髪にした女性の歌人がいて、その画像をみながらわたしたちが痛いものを感じていた時、女性の弟子のひとりが、それを率直に詠んでくれたものでした。

おもしろいですね。こういう情感は、古語では難しい。現代語で詠んだ方がすっきりと伝わる。

その弟子によると、女性が髪を切る時には、こういう心理でいるときが多いそうですよ。本当の自分を裏切る、人間としてのやさしさを裏切る、そんなことをしようとしたとき、女性は髪を切ることが多いそうです。

その心理はわからないでもない。髪というのは自分の一部の中でも最も大事なものですから、それを切るということには重要な意味が生じる。

よくいう、失恋したときに髪を切るなどということも、ぐずぐずした自分と決別するという意味から生じる現象でしょう。

そのように女性は、本当の自分を切るときにも、髪を切ることがあるというのです。

女性に詠ってもらうと、かなりいたいものがありますね。男に見られているよりも、女に見通されていることの方がきつい。なんで髪を切ったのか。女性というのは案外、同性の心を見抜いている。

知ってるよ。あなた、あの子が、いやなんでしょう。だから、馬鹿なことしたいんでしょう。全然別の人間になって、いやなことしたいんでしょう。

この歌の作者は、その歌人に対して、そういうことを言いたかったようです。

それが正答かどうかは言う必要はありませんね。ただ、女性の感覚はするどいとだけ言っておきましょう。人間とはごまかせないものだ。ちょっとした変化。たとえばお箸を横においた、なんて何気ない動作からも、心理を見抜かれることがある。

これはそういう女性の、するどい感覚が詠ませた歌です。

なかなかに痛い。






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