ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

われのみを

2024-05-15 02:26:37 | 短歌





われのみを たふときとして 人を切り 長きうらみを 買ふあほうかな




*今週はわたしの作から取り上げましょう。最近は馬鹿の勢いも少し衰えているらしく、妨害が弱まり、かなりおもしろいのが詠めるようになりました。何事も忍耐ですね。我慢強くがんばっていれば、先に明るい光が見えてくる。この調子でこれからもいけるとよいのですが。さて。

表題の作は、ある国のことを意識して詠んだものですが、ここではそれには触れず、かのじょの叔母さんについて、また語りましょう。

あの人は、自分が世界で一番偉いと思っている人でした。毎日、口から出る言葉は、人を馬鹿にすることばかり。自分はえらく頭がいいと思い込んでいて、痛い理屈で世間を切り刻んでいましたね。

人を愛しなどしなかった。他人は自分のために利用するものだと考えていて、いらぬものだと思うと、平気で切り捨てるような人でした。

かのじょは、毎日のように、言葉の暴力を浴び続けて、いいように利用されたあげく、邪魔になると捨てられたのです。

自分だけが尊いと考えて、人を切り捨てて、人の長い恨みを買う、あほうであることよ。

人にも心があるということを、あの人はかけらも考えなかったのです。深く傷ついたかのじょは、あんな人はもう二度と嫌だと思って、近寄りもしなくなった。

人を馬鹿にすると、その人が自分の神になるのですよ。
あの叔母さんは、自分の人生が傾いてきて、かのじょの助けが必要になったとき、かのじょに頭を下げて助けてくれということもできなかった。
幼稚なプライドを守って、何もかもを人のせいにして、逃げたのです。
聞いた話では、それからの叔母さんの人生は、ひどくつらいものになったとか。

そんな風に、自分が一番偉いなんてことを考えて、人を馬鹿にしていると、人の恨みを買い、自分の不幸の種を作ることになるのです。

人も国も同じことだ。自分たちが偉いと思い込んで、他国を馬鹿にしていると、当然そうなるなということになる。

自分が馬鹿にしたものが、自分の神になり、それを拝まなければ、不幸になってしまうという事態を招くのです。




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