クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

キリ・テ・カナワが歌う カントルーブ「オーヴェルニュの歌」

2005年06月25日 01時57分03秒 | 声楽曲・オペラ
伊予路に雨は降りません。ダムの取水制限が本格化しそうです。渇水の危機です。気温は上昇しています。蒸し暑さで不快指数も高いです。いやはや・・・・・・・。ああ、爽やかな空気をクラシック音楽で味わいたい。綺麗な音を聴きたい。そんな時に取り出すレコード。キリ・テ・カナワのカントルーブ「オーヴェルニュの歌」。これは、お恥ずかしい^^;・・・ジャケット買いの1枚。キリ・テ・カナワがとても綺麗で、ついつい買ってしまったもの。発売当時(1984年だったか)非常に話題になった(彼女が綺麗だからではなくて・・・^^;、演奏が素晴らしいので)1枚。キリ・テ・カナワの声は、当時のコピーによれば「クリーミー・ヴォイス」。ホンマに甘くフワッとした声。豊かでゴージャスな、贅沢な声。ボクには、生クリームというより、アイスクリーム、ソフトクリームの舌触りだったが。とにかく、その声にまず酔ってしまう。(ジャケットを眺めながら酔うのもまた良いもので・・・・^^;)フランスの高原・山間部の民謡(編曲はしてあるが・・・)なので、どれも素朴な味わいを持つ曲だが、キリ・テ・カナワが歌うと、スケールが大きく、グローバルなものになる。ひなびた味わいには欠けるかも知れないが、豊かで甘い声に部屋が満たされるのは、大変気分がよい。よく聴くのは、「バイレロ」。これはホンマに名曲やなぁと思う。羊飼いと羊飼いの乙女が、川をはさんで応答する問答歌。高原に渡る風のような、川面を走る涼風のような曲。窓を開けて聴いていると、すうっと部屋の中に風が入り込んで来るような、爽快さ、ピアノの繊細な序奏、木管の爽やかな響き、その上にキリ・テ・カナワの、高貴な声が立ちのぼるように響いてくる。伴奏の管弦楽も素晴らしい。デリケートで色彩的で、カナワの声にそっと寄り添うような、見事なバランスでオケが鳴っている。ジェフリー・テイト指揮のイギリス室内管。テイトはこのレコードで初めて知った指揮者だった。のちに、EMIでモーツァルトの交響曲をどんどん録音し、フィリップスでは内田光子とピアノ協奏曲を、と一躍日本でも有名になった。「オーヴェルニュの歌」にはヴァンガード原盤のダヴラツ盤や、SONYのシュターデ盤があり、それぞれ持ち味出してます。シュターデ盤は、新譜の時は、発売がキリ・テ・カナワ盤と競合したはずであります。ボクは、カナワ盤が好きです(ジャケットの理由だけではないです^^;)。この「バイレロ」1曲でも、このレコードの価値はボクにとって不滅であります。

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