クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

モーツァルトのピアノ協奏曲第13番 ハ長調 K.415 ブレンデル(Pf)・マリナー/アカデミーCO

2007年06月06日 05時10分36秒 | 協奏曲
近所のアサヒビール園で大宴会。(我が家から歩いていけるのがまたエエですね)
いやぁ、喰った喰った。もう肉は要りません。許してください。
この膨満感、反省してます。
この頃ジョギングも腰痛と膝痛で、サボリ気味。イカン、イカン、頑張りましょう。

さて、今日はモーツァルトを聴いてます。

モーツァルトのピアノ協奏曲第13番 ハ長調 K.415。
アルフレート・ブレンデルのピアノ独奏、ネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団の演奏。
1978年6月、ロンドンでの録音。フィリップス原盤。

第1楽章はアレグロ。
序奏が始まった途端、もう聴き惚れてしまう。ああ、モーツァルトはどうしてこんなに美しいのか。そして、天衣無縫の音楽、自由闊達に羽ばたくような晴れやかさ。ほんの数秒で心がとらえられてしまう音楽。
ブレンデルのピアノは知的な制御が行き届いて、精密。微妙なニュアンスにも満ちていて、センスが実によろしい。音がまたイイ。少し肌色がかった白色の音色。その、落ち着いた色合いが、このギャラントな協奏曲にはふさわしいと思う。
マリナー/アカデミー室内管の伴奏は、気心の知れたコンビの楽しい語らいと云うべきもので、とても安定した管弦楽を聴かせてくれる。特にヴァイオリンが良い。アンサンブルは極上だし、爽やかで時に香り立つような響きを聴かせてくれる。
ファゴットにトランペット、ティンパニも加わった、当時のモーツァルトとしては最大の編成だが、スケール豊かに鳴って、気持ちよい。アポロン的な名演と言えると思う。

第2楽章はアンダンテ。
ピアノのしっとりとした響きと、それを支える弦楽セクションの囁くような音が、何とも云えず味わい深い。
ピアノはよく歌う。カンティレーナというべき楽章だが、ブレンデルのピアノはその柔らかな歌を引き出して余すところがない。表情づけも良く、知性的で上品。
モーツァルトはこうでなくちゃ、と思わせる演奏。

フィナーレはアレグロ。爽快で晴朗なロンド。
調性がハ長調なので、スケールが大きいロンド。バックも良い。マリナー/アカデミー室内管の伴奏は、ブレンデルに合わせて上品、紳士的。落ち着きがあって心地よい。
ブレンデルのピアノはテクニック万全。途中、ハ短調のアダージョになるところなどは絶品の美しさ。巧いなぁと思う。

録音からほぼ30年を経過したにもかかわらず、今も上々の音で鳴ります。
アナログ最盛期の名録音。
この時期以降のフィリップスには、録音の面では全幅の信頼が置けます。
家庭で聴く、最上質のモーツァルトであろうと思われます。



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