ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

増上寺と東京タワー

2012-11-05 23:51:51 | 嫌いだ嫌いだ

秋晴れ
快晴の空を背景に
大きなお寺の山門の右上に立つ巨大な鉄のタワー
昼間だから朱色の塗装の色が鮮やか
山門も
鉄塔も

いや
つまり
増上寺と東京タワー
のことだ

浜松町の東京湾に面した桟橋もほど近く
低い台地の上に建立されている
お寺とテレビ放送用の鉄の塔と

東京タワーは
エッフェル塔のように
観にくい
景観を損ねるなど
中傷されたことはない
ことの初めから
新しい時代の象徴
先端の科学の象徴と
羨望や希望とともに語られてきた
いまでは
古臭い
と馬鹿にされる
ということもなく
日本のある幸福だった時代の象徴と
愛されている
ように見える

昭和の終わり頃か
あまり関心を引かない
という時期はあったはずだが
それでも
悪しざまに言う人はほとんどいなかったはず

増上寺は
江戸幕府の庇護のもと
栄えた寺

江戸のものと
昭和のものが
同じアングルに収まる
どちらも巨大な建築が
歴史の遺構が
おや
まだ遺構ではないか


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