
空を歩こう
高みを歩こう
虹の向こうへ
空を歩こう
高さを歩こう
青空のなか
星屑の下
人間は空を歩ける
星になれる
人間は
心のやさしい赤鬼になれる
友達思いの青鬼にもなれる
空を歩こう
人間は
白いきつねになれるし
赤いつばきにもなれる
空を歩こう
人間は
涙を川にする黒い龍にもなれるし
やさしく強い男の子にもなれる
空を歩こう
人間は
翼を!とうたうことができるし
おまえを離さない とダンスを踊ることもできる
空を歩こう
書き割りの山のふもとで
平台の島の高台で
抽象的な深山の洞穴で
人間たちの共同が作動している
電気的な虹のもとで
電気的な空のしたで
電気的な海をこえて
人間たちの感情が動作している
ご覧!
水平線を
ご覧!
波のうえを
ご覧!
そこを
黒船を
凛々しくしっかりと自分の脚で立つ龍の頭の若々しい黒船を
女の子は男の子のように舳先をしっかり押さえて少し上気した頬で微笑んでいる
海を歩こう
海のうえを歩こう
人間は海を歩ける
波のうえを歩くことができる
人工の空のしたで
人工の虹のもとで
板張りの床で
空を歩こう
似せの星空のなかを歩こう
似せの虹の向こうへ歩こう
人間は空を歩ける
ほんとうに空を歩ける
似せの空を歩ける
ねえ
歩こう
はじめての経験の興奮のままに書いたもの。(ぼくは、あくまでスタッフとして。)
空を飛ぶ夢、だな。