ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

視点

2009-05-21 23:32:47 | 寓話集まで
見下ろす 二三九メートルの上空から 女が食器を洗い 男がパソコンに向かうリビングルームを 屋根を透かして あるいは 模型の屋根を取り外したように ヘリコプターの操縦士や 落下傘の降下部隊でもなく 神ではなく UFOの宇宙人でもなく 全能の創作世界の語り手として 全能のくせに内部の精神世界は見えない振りをして 少年は自分の部屋の机に向かい目を閉じている 何かを夢想し 何かを苦悩し 何かを企て . . . 本文を読む