ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

夏の情景

2009-03-08 21:37:00 | 寓話集まで
明るく晴れ上がった夏の日 西の空に積乱雲とまでいえない雲があり 東よりに積雲がしっぽをのばし 上空に絹雲が真綿のようにひきちぎられ 家々がくっきりと光に照らされ 川岸の二本のポプラの大樹と丘の斜面に広がる杉の森やあちらこちらの広葉樹たち 国道の橋を往来する自動車の走る音は聞こえるが 夏の静寂が中空を覆っている 立秋を過ぎたから 風はもう夏のものでないと むかしの京都盆地の住人はことばのあやとし . . . 本文を読む