友だちのスッキが去り、気落ちするジニ。いっそ自らを埋めようとするが。
2006年:韓国・フランス。 監督:ウニー・ルコント。 WOWOWからの録画。
本作の監督、ウニー・ルコントという名前を聞いて、真っ先に思い浮かべたのは、
あの仏映画『髪結いの亭主』のパトリック・ルコント監督のことでした。
ひょっとして父娘ともに監督業やってる??とかじゃなくて、実はまるっきりの赤の他人なのでした(^^;
ウニーは幼いころフランス人夫婦に養女として引き取られ育てられています。
つまりこれは監督の半生とあるていど重なる部分のある、自叙伝的な映画だと思われます。
父親に連れられてジニは養護施設に。 新入りに対して周りの子どもたちも興味津々。
父親に連れられて小さなジニは養護施設に。すぐまた迎えに来るから、といい聞かされるが
その約束が果たされることはなかった。
経済事情もあったかもしれないが、後妻とその連れ子に父親が遠慮したというのが本当のようだ。
このあと一家はすぐに転居。ジニが父親と再会することは二度となかった。
この父親役がいかにも生活力の無さそうな、それでいて結構ハンサムなのには笑えました(^^;
まあこの人も仕事(演技)でやってるんだしね~とか思って観てましたが。
周りと打解けようとしないジニ。 甘えるなとジニを叱るスッキ。
いつまでも父親を待つジニ。周りの子どもたちや世話役の大人たちとも打解けようとしない。
そんな彼女を少し年上のスッキが叱る。わがままも程々にしなさい。
子どもたちには皆それぞれの事情を抱えている。あんただけが辛いんじゃない。
スッキは何かにつけてジニを気にかけてくれる。
だんだんジニはスッキをお姉ちゃんと思うようになる。
養子希望の米人夫婦に、スッキは猛アピール。 養子に選ばれスッキは米国へ。
ときおりアジア人の養子を欲しがる夫婦が施設を訪れる。今回も米国人夫婦がやってきた。
スッキは彼らに猛アピール。知っている英語を全部しゃべってみせ、笑顔で夫婦の関心をひく。
生きていくためには積極性が大事だと信じているかのようだ。
その甲斐あってスッキは夫婦の気持ちを捉え、めでたく養子縁組がなる。
だがそうなるとジニはまたひとりぽっちだ。
雨の日の施設。暗欝な気持ちのジニ。 彼女は施設裏の林に向かう。
雨の日の施設。暗欝な気持ちのジニ。大好きなスッキはもうここにはいない。
いっそ死んでしまいたいと思い、施設裏の林に向かう。
彼女は自分で自分の身体に土をかけ、埋めようとするが....。
数年以上まえに録画して、そのまま塩漬けになっていたんですが、
なかなか深みのある良い映画でした。
WOWOWで彼女の第二作『めぐりあう日』が放映されました。
録画したので、そのうちに観ようと思います。
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