【死ぬまでに観れるか?】第266回は、『トロピカル・マラディ』(2004)
英語題は、『TROPICAL MALADY』。
原題は、『SUD PRALAD』。
『南国の病気』の意味。
上映時間 118分
製作国 タイ/フランス/ドイツ/イタリア
スタッフ。
監督: アピチャッポン・ウィーラセタクン
出演。
バンロップ・ロームノーイ
サクダー・ゲオブアディー
物語。
「人間はだれでも猛獣使いであり、 その猛獣にあたるのが、各人の性情だという。~山月記」
人が虎に姿を飼えて怪物になった、と言う伝説のある森で人や家畜が食い殺される事件が発生する。
調査に赴いた森林警備隊のケンは、近くの村の少年に一目ぼれし、休みを利用してデ-トを重ねる。
徐々に二人の間は近づき、次の休みにまた、と言って二人は別れる。
甘美な思いに浸りながら再び森に入るケン、 探索を続けるうちに奥深い森に迷い込む。
人のはだしの足型に気付き後を追う、 何かを追いながらも襲われる恐怖のうちに夜を明かす。
明くる日、突然野生化した人間(少年二役)に襲われ、生け捕りにしようとするも逆に打ちのめされてしまう。
樹の上の猿が言う。
「虎(性欲)に食われて同化するか 虎(性欲)を殺すかのどちらかしかない」
ケンは、臭いで感じ取られないよう体に泥を塗り、野生化した人間を探し始める。
フィリピンの口に出して読みたい巨匠の一人アピチャッポン・ウィーラセタクンの代表作の一つ。
『ブンミおじさんの森』では猿が出てきましたが、どうやらフィリピンでは人は獣になるようです。
まぁ、アジアでは人は毛もになるものか。
日本でも『山月記』で李徴は虎になったか。
あれ、中国の話か。
見てみたいね。