巨大な星形成領域“いて座62分子雲”で、
キラル分子の酸化プロピレンが見つかりました。
隕石や彗星など太陽系内では見つかっていたキラル分子ですが、
星間空間で検出されたのは初めてのことなんですねー
なぜ、地球上の生物はDNAの二重らせん構造が、
キラル分子のうちどちらか一方だけを使っているのか?
謎を解く第一歩になるのかもしれません。
鏡像の関係にある構造
右手と左手(鏡像)の関係のように、
ある構造と、その鏡像の関係にある構造が、
回転操作によって互いに重ね合わせることができない。
こうした性質のことを“キラリティー”と呼び、
そうした性質を持つことを“キラル”と呼んで、
「手はキラルである」と表現します。
キラル分子
そして分子にも、
“キラル”なもの(右手型と左手型があるもの)が存在しています。
キラル分子は地球上で発見される隕石や彗星など、
太陽系内では検出されています。
でも星間空間で検出されたことは、これまでありませんでした。
今回、アメリカ国立電波天文台の研究チームは、
アメリカのグリーンバンク電波望遠鏡とオーストラリアのパークス電波望遠鏡を使用。
天の川銀河の中心方向にある巨大な星形成領域“いて座B2分子雲”を観測し、
キラル分子である酸化プロピレン(CH3CHOCH2)を検出しています。
初めて星間空間でのキラル分子を発見に成功したんですねー
酸化プロピレンは、これまで宇宙で発見された中では最も複雑な分子でした。
地球のキラル分子
今回の発見は、
「どこでどのように右手型・左手型といった差が発生し、
なぜ一方がもう一方よりもわずかに多く存在するのか?」
ということを調べる研究への扉を開くものになります。
地球上の生物はDNAの二重らせん構造などを含め、
キラル分子のうちどちらか一方だけを使っています(ホモキラリティー)。
でも、どのようにして右手型・左手型の、
いずれかだけに頼るようになったのでしょうか?
太陽系内の隕石にはキラル分子が含まれていて、
その年齢は地球のものよりも長いものです。
彗星にもキラル分子は含まれています。
こうした小天体中のキラル分子に、もともと偏りがあり、
それが地球に生命のもとを運んできたとすれば…
今日見られるような生物のホモキラリティーが生じたことを説明できますね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 生命誕生にもつながる? 惑星誕生領域で初めてメタノールを発見
キラル分子の酸化プロピレンが見つかりました。
隕石や彗星など太陽系内では見つかっていたキラル分子ですが、
星間空間で検出されたのは初めてのことなんですねー
なぜ、地球上の生物はDNAの二重らせん構造が、
キラル分子のうちどちらか一方だけを使っているのか?
謎を解く第一歩になるのかもしれません。
鏡像の関係にある構造
右手と左手(鏡像)の関係のように、
ある構造と、その鏡像の関係にある構造が、
回転操作によって互いに重ね合わせることができない。
こうした性質のことを“キラリティー”と呼び、
そうした性質を持つことを“キラル”と呼んで、
「手はキラルである」と表現します。
キラル分子
そして分子にも、
“キラル”なもの(右手型と左手型があるもの)が存在しています。
キラル分子は地球上で発見される隕石や彗星など、
太陽系内では検出されています。
でも星間空間で検出されたことは、これまでありませんでした。
今回、アメリカ国立電波天文台の研究チームは、
アメリカのグリーンバンク電波望遠鏡とオーストラリアのパークス電波望遠鏡を使用。
天の川銀河の中心方向にある巨大な星形成領域“いて座B2分子雲”を観測し、
キラル分子である酸化プロピレン(CH3CHOCH2)を検出しています。
初めて星間空間でのキラル分子を発見に成功したんですねー
酸化プロピレンは、これまで宇宙で発見された中では最も複雑な分子でした。
中央の円がいて座B2分子雲。 酸化プロピレン分子の構造イラスト。キラルの右手型と左手形が描かれている。 下にある矢印が指しているのが、天の川銀河中心のいて座A*(エースター) |
地球のキラル分子
今回の発見は、
「どこでどのように右手型・左手型といった差が発生し、
なぜ一方がもう一方よりもわずかに多く存在するのか?」
ということを調べる研究への扉を開くものになります。
地球上の生物はDNAの二重らせん構造などを含め、
キラル分子のうちどちらか一方だけを使っています(ホモキラリティー)。
でも、どのようにして右手型・左手型の、
いずれかだけに頼るようになったのでしょうか?
太陽系内の隕石にはキラル分子が含まれていて、
その年齢は地球のものよりも長いものです。
彗星にもキラル分子は含まれています。
こうした小天体中のキラル分子に、もともと偏りがあり、
それが地球に生命のもとを運んできたとすれば…
今日見られるような生物のホモキラリティーが生じたことを説明できますね。
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