今から1000年ほど前のこと、
おうし座内に突如として新たな星が出現しました。
当時この星は、
あまりに明るかったので日中でも見えていたそうです。
今では、“超新星”だったことが知られているこの天文ショーは、
地球からおよそ6500光年離れた場所で、死にゆく星が巨大爆発を起こしたものでした。
この明るい星は出現から数年で地球の夜空から消えたものの、
その残骸が見事な天体を形成。
それが超新星残骸“かに星雲”になったんですねー
励起状態のガス雲が広がる様は、
さながら明るい色の繊維で編んだタペストリーのようですね。
加熱・燃焼・衝突と言った特定のエネルギーが加わる事によって、
電子が内殻から、より高いエネルギーを持った外殻に移動すること。
中心核は中性子星
これまで、外部構造は何度も観測されていました。
ただ今回は、
10年にわたって撮影された3つの高解像度画像を組み合わせることで、
これまで見たこともない“かに星雲”の内部構造に迫っています。
すると、この画像からは、
1000年前に生涯を閉じた星の中心核が、今でも自転しながら、
周囲のガスに命を吹き込んでいることが分かってきます。
この中心核は、中性子星として知られる変わった天体なんですねー
主に中性子と呼ばれる粒子で構成されていて、
私たちの太陽とほぼ同じ質量なのに直径は30キロもないほど…
なので密度が非常に高いことになります。
1秒間に約30回のペースで自転し、
周囲にさまざまな波長の電磁波をまき散らしています。
タイムラプス撮影
さらに、ハッブル宇宙望遠鏡によるタイムラプス撮影で分かったこともあります。
画像の中に見える淡い虹のようなものは、
中性子星の近くにある物質が急速に移動している様子を示しています。
さらに中性子星を取り囲む強力な磁場も見てとれました。
画面の中、励起状態のガスがぼんやりと青く浮かび上がっているのは、
磁場の中をほぼ高速で回転する電子から出る放射線によって、
ガスが青く輝いて見えるからだそうです。
1000年近く前に地上を照らした超新星爆発の光により、
世界中で観測されてきた“かに星雲”。
今は明るさも落ち着き観測には望遠鏡が必要ですが、
その構造は美しく複雑なんですね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 系外惑星を探査する新しい観測装置“MuSCAT” テスト観測に成功!
おうし座内に突如として新たな星が出現しました。
当時この星は、
あまりに明るかったので日中でも見えていたそうです。
今では、“超新星”だったことが知られているこの天文ショーは、
地球からおよそ6500光年離れた場所で、死にゆく星が巨大爆発を起こしたものでした。
この明るい星は出現から数年で地球の夜空から消えたものの、
その残骸が見事な天体を形成。
それが超新星残骸“かに星雲”になったんですねー
励起状態のガス雲が広がる様は、
さながら明るい色の繊維で編んだタペストリーのようですね。
加熱・燃焼・衝突と言った特定のエネルギーが加わる事によって、
電子が内殻から、より高いエネルギーを持った外殻に移動すること。
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したかに星雲の画像に、 その中心である中性子星が写っている。 (画像中央近くの2つの明るい星のうち右側にあたる。) |
中心核は中性子星
これまで、外部構造は何度も観測されていました。
ただ今回は、
10年にわたって撮影された3つの高解像度画像を組み合わせることで、
これまで見たこともない“かに星雲”の内部構造に迫っています。
すると、この画像からは、
1000年前に生涯を閉じた星の中心核が、今でも自転しながら、
周囲のガスに命を吹き込んでいることが分かってきます。
この中心核は、中性子星として知られる変わった天体なんですねー
主に中性子と呼ばれる粒子で構成されていて、
私たちの太陽とほぼ同じ質量なのに直径は30キロもないほど…
なので密度が非常に高いことになります。
1秒間に約30回のペースで自転し、
周囲にさまざまな波長の電磁波をまき散らしています。
タイムラプス撮影
さらに、ハッブル宇宙望遠鏡によるタイムラプス撮影で分かったこともあります。
画像の中に見える淡い虹のようなものは、
中性子星の近くにある物質が急速に移動している様子を示しています。
さらに中性子星を取り囲む強力な磁場も見てとれました。
画面の中、励起状態のガスがぼんやりと青く浮かび上がっているのは、
磁場の中をほぼ高速で回転する電子から出る放射線によって、
ガスが青く輝いて見えるからだそうです。
1000年近く前に地上を照らした超新星爆発の光により、
世界中で観測されてきた“かに星雲”。
今は明るさも落ち着き観測には望遠鏡が必要ですが、
その構造は美しく複雑なんですね。
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