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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

たくさん見つかった謎の黄色い玉は、生まれる前の重い星

2015年02月04日 | 宇宙 space
赤外線天文衛星“スピッツァー”がとらえた画像から、
明るい星々が生まれる領域に、黄色い玉のような天体が900個以上見つかりました。

ただ、赤外線の観測波長ごとに擬似色を割り当ててカラー化しているので、
画像上では黄色い玉に見えるだけで、天体本来の色が黄色く見えるわけではないんですねー

赤外線天文衛星“スピッツァー”の画像から見つかった黄色い玉。
小さく見えるのですが、それぞれが太陽系の数百~数千倍のサイズ。

この天体はボランティアが画像をチェックして見つけて、
指摘を受けたアイオワ州立大学の研究者が調べることになります。

すると、これらは太陽の10~40倍の重さの星が、
生まれる途中の姿だということが分かってきました。

暗い分子雲の中で星の胎児が作られ、この黄色い玉になり、
やがて星からの放射や恒星風で、有機分子が吹き飛ばされて“緑の泡”になるそうです。

これは、緑色に割り当てられた波長の赤外線が、有機分子の存在に由来するからで、
その中を満たす温かいチリは赤く表示されることになります。

緑と赤が広がる前、この2つの色が重なって黄色く見えていたんですねー

大質量星の誕生を時系列で並べたもの。
左から原始星→黄色い玉→緑の泡と進化していく。
この緑の泡も、同じプロジェクトで見つかったもの。

黄色い玉は、緑の泡に沿って分布しているように見え、
泡の広がりが、新たな星形成を誘発している可能性もあります。

一方で、もしこの誘発効果があるのなら、
もっとたくさんの黄色い玉が、泡の周囲に見られるはずという疑問も…

さらなる分布調査が必要ですね。