やっぱり暑い(^^;A

2010-09-05 11:35:54 | Weblog
蝉の声はパタリと途絶え、朝晩に虫ばかりが賑やかですが、日中は相変わらずの酷暑。何故にこうも高温を維持しているのか…。
ナンタラ現象だの、太平洋高気圧が強いの、何だの、なんて解説ではなく、もっと根本的な説明がほしい気がします。
もっとも、説明を聞いたところで涼しくなるわけではありませんけどね(苦笑)。
風は秋の涼しさを帯びていますので、日陰にいれば秋の陽気。ところが陽射しの下は、真夏ですもの…蚊ですらも生息できないこの暑さ(-_-;)



『お前の1960年代を、死ぬ前にしゃべっとけ』、昨夜読了。
長くておちゃらけたタイトルと裏腹に、予想した以上に骨太な中身で勉強になりました(笑)。
1946年生まれの《親父》さんは、歴史の流れの中での自分の役割をきちっと捉え実行に努めてきた、稀有な方(ある意味、不器用とも言える)のようです。
フランス革命にまで遡り、そこから1960年代までの動きを鷲掴みにする力技には、ただ脱帽するのみ。時代を細切れに区分し、重箱の隅を突っつくような研究にばかり精を出す学者先生にはできないテクニックでしょうね(勿論、細部にわたる研究も必要ですが)。
学生運動が起きた必然性やそれぞれのセクトの違い、内ゲバの要因なども門外漢にもわかりやすかったですし…。
流れに身を任せる(長いものに巻かれる)のではなく、自覚を持ち常に検証を怠らないで姿勢で生きてきたからこそ可能だったのかもしれません。巻き込まれる形になる家族など周囲の者は、さぞかし大変だったろうと思いますけどね(苦笑)。

一方、都立国立高校出身という《息子》の、自身の専門以外の知識のなさ(例えば、佐世保がどこにあるかわからない…)が、本気か演出かは戸惑うところではあります。
ただ、このあたりの知識の欠落(佐世保云々ではなく)が、オカルトや怪しげな宗教もどきにハマったり、ひいては薄っぺらで安易な歴史理解につながるのかもしれない、とふと思いました。これも、あまりに安直な解釈になるかしら。
わかりやすいフレーズや異様なまでに感情を刺激する言葉や画像に流される風潮と、どこか関係がありそうな気はしますが…これは、この本のテーマから外れますし、結論を急いでもいけませんね。

ところで、今思ったのですが、この父と息子の関係って、精神的な意味でのヨーロッパとアメリカの関係に似ているかも。
この《親父》さんの価値観はヨーロッパ市民社会に根ざしているのですよね。対する《息子》はアメリカの大学を卒業して外資系企業で転職を繰り返しているだけに、感覚がアメリカ的。どちらも日本の土着の価値観とは距離を置いている(馴染めない)ものの、世代や人生経験の差とはまた別種の、依って立つ基盤の違いが垣間見える気がします。
日本はこの先、どのような方向に進むのでしょうね。理想とする姿すら浮かんできませんが…。

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