昨日に続き、汚染米の話をもう少し。
日本に米を輸出している某国は、実は日本に対して強い敵意および悪意を抱いていて、テロを敢行すべく工作員をひそかに派遣する。工作員は母国から得た工作資金で食品関連会社を設立、日本政府が輸入した某国産の食糧不適格米を率先して購入し、書類上は工業米として処理、実際には食用米に偽装して販売した。販売された米は、焼酎や米菓に加工されたり病院や老人施設・保育園などで消費される。やがて、日本では年令・性別・職業・居住地を問わず病人や死者が急増。農薬の大量摂取によるものらしいとまでは推測できるものの事件の解明は一向に進まず、国内はパニックに陥り独立国家として機能不全となる。工作員は任務の成功を土産に帰国、母国で多くの称賛に包まれる。
以上の話はもちろんフィクションです。ただし現実には、動機はうんざりするほど陳腐で、一方事態は深刻です。不特定多数の人が購入する焼酎や米菓に汚染米が使われた事実は、企画者と実行者と悪意(『思想や信仰』と履き違えている人が少なからず存在しますが…)があるならばテロとなりますし、病院や保育園等の給食への汚染米の混入は社会的弱者の切り捨てと言えるでしょう。限られた予算をやり繰りして、栄養面と情緒面の両者を少しでも満たそうとしてきた現場の努力を、ゼロどころかマイナスにしてしまった罪はどうあっても償えるはずがありません。国であれ企業であれ、滅びる時は内部から崩壊していくものです。今がその時でないと言い切る自信は…私にはありませんね。
風当たりが強い農林水産大臣や農林水産省の職員に、差し入れをしてあげたいものです。三笠フーズが取り扱った米で作られた焼酎や米菓を…。大臣の言によればアルコールで毒物は消えるそうですから、彼らが口にする分には全く心配はいらないでしょう。