乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【「見えにくい貧困」】:知って 福島の高校生 同世代の問題「共有」

2016-12-05 15:15:55 | 社会保障・年金制度・生活保護

【「見えにくい貧困」】:知って 福島の高校生 同世代の問題「共有」

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【「見えにくい貧困」】:知って 福島の高校生 同世代の問題「共有」

 福島県立白河高校の2年生有志3人が、若者の貧困を解消するための政策などについて、参院議員に公開質問状を送り、回答をブログで公開している。身近なはずの貧困があまり、同世代に理解されていないと感じ、国会で貧困対策を議論している参院議員がどのような問題意識を持っているか尋ねることにした。いずれは議員の回答を基に、若者による討論会を開きたいとしている。 (北條香子)

参院議員の回答を見て話し合う(左から)大谷真太郎さん、冨井治弥さん、塩田裕生さん=福島県白河市で

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 きっかけは、経済的理由で進学を断念した母子家庭の女子高校生を取り上げた八月のNHK番組。「部屋にアニメグッズがたくさんある」などの理由で、本当に貧困なのか疑う意見がインターネットで出回った。

 貧困には、食べ物や住む場所がなく生命が脅かされる「絶対的貧困」と、標準より生活が苦しい状態の「相対的貧困」がある。「相対的貧困」家庭に暮らす十八歳未満の子どもの数は増加傾向にあり、厚生労働省が二〇一二年に行った調査では、六人に一人の割合だった。経済的理由で高校や大学に進学できない子どももいて、政府は対策を検討している。

 白河高の冨井治弥(はるや)さん(17)は、自分たちと同じ高校生が家庭環境の違いで進学を阻まれた上、批判を受けたことに疑問を感じた。正確な情報に基づいて議論したいと考え、同級生の大谷(おおや)真太郎さん(16)、塩田裕生(ゆうき)さん(17)らと「しらかわ次世代による政治を考える会」を結成した。

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 高校生らの活動を支援する地元の「コミュニティ・カフェ EMANON」の助言で、政治家に公開質問状を送ることに。自民、民進、公明、共産党など参院で五議席以上の会派に所属し、貧困や教育問題に関心のある十二人を選んだ。

 質問は「相対的貧困状態にある高校生は、娯楽や進路先、職業への制限があるべきか」など十二項目。五議員から回答があり、いずれも家庭環境に関わりなく進路を選べるようにしたいという趣旨だった。

 ただ、納得できない内容もあった。詳しくは国会審議の議事録を参照してほしいという回答について、塩田さんは「どれを見ればいいのか分からない」と指摘する。

 冨井さんらは「日本では貧困が見えにくく、議論する機会もない。相対的貧困を知ってもらうきっかけになれば」と話している。ブログは「しらかわ次世代による政治を考える会」で検索できる。

 <相対的貧困率> 

 国民を所得順に並べ、その中央値の半分に満たない人の割合を指す。中央値の半分の値を「貧困線」と呼ぶ。2012年の調査では、標準的世帯の年間の可処分所得の半分(約122万円)未満で暮らす人の割合。

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 政治 【政策・社会保障・貧困問題】  2016年12月05日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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新電力に原発の電力 経産省案提示 電源の選択肢 狭まる

2016-12-05 15:15:50 | 電力需給・原子力発電所再稼働問題

新電力に原発の電力 経産省案提示 電源の選択肢 狭まる

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:新電力に原発の電力 経産省案提示 電源の選択肢 狭まる

 経済産業省は五日、電力自由化で新たに参入した電力の小売会社にも、原発による電力の利用を促す方針を正式に示した。原発による電力を使いたくないという消費者の選択肢が狭まることになり、発電手法も選べるようになるはずだった自由化の趣旨に反するという批判も多い。

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 経産省が同日、有識者会合「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」の作業部会で示した。福島第一など原発にかかる費用を新電力の契約者も含めて幅広く負担させるため、代わりに販売価格を抑えた電力を新電力に提供する。九日に国民の負担規模を示す方針。

 この日の会合で、経産省は新電力が販売する電力の三割を、大手電力会社の原発などから拠出させる方針を提示。「ベースロード(基幹)電源市場」をつくり、原発に加えて、石炭火力や大規模な水力という天候に左右されない発電手法による電力を集め、新電力が調達できるようにする。

 新規参入した電力の小売事業者の中には自前の発電所を持たない企業も多く、大手電力の余った電力を集めた「卸電力取引所」などで販売する電力を買っている。しかし、大手電力は石炭火力など安い電力は自社の小売り部門で販売するため、卸電力取引所には石油火力発電など高い電力しか集まらない傾向がある。

 このため、新電力は販売できる電力の量でも料金面でも不利な立場。経産省は新電力の足元を見る形で、契約者に原発費用の一部を負わせる代わりに、販売価格を抑えた原発などによる電力の一部を、大手電力会社に拠出させる手法を提案してきた。

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 経済 【経済政策・財政、原発再稼働問題】  2016年12月05日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【東電委員会】:「国の長期関与必要」 出席者意見 国有化延長可能性も

2016-12-05 15:15:45 | 原発事故・放射能 被曝・汚染

【東電委員会】:「国の長期関与必要」 出席者意見 国有化延長可能性も

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【東電委員会】:「国の長期関与必要」 出席者意見 国有化延長可能性も

 経済産業省は五日、東京電力福島第一原発の処理にかかる費用の負担方法を話し合う「東京電力改革・1F(福島第一原発)問題委員会」(東電委員会)を開いた。政府が東電を実質的に国有化している経営体制を、当初計画よりも長期にわたって続ける方向で議論が進められた。

経産省で開かれた「東電改革・1F問題委員会」の冒頭、あいさつする世耕経産相(中央)。手前は伊藤邦雄委員長=5日

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 政府は大手電力会社とつくった「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」を通じて東電の株式の50・1%(議決権ベース)を保有。西山圭太取締役ら経産省の職員も送り込み、経営を主導している。一七年四月から徐々に株式を売却し始める計画だった。しかし会合では、出席者から「東電の改革には国の長期的な関与が必要だ」といった意見が多かったという。また、政府は株価を引き上げ、二・五兆円の売却益を稼いで除染に充てる予定だった。しかし現状では思うように株価が上がっておらず、売却できないという側面もある。

 東電委員会は非公開で、終了後に委員長の伊藤邦雄・一橋大大学院特任教授らが内容を説明した。

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 経済 【経済政策・企業・産業、福島第1原発事故・放射能(被曝・汚染)・廃炉費用】  2016年12月05日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【オーストリア】:大統領に移民寛容派 極右元首誕生を阻止

2016-12-05 15:15:40 | 国際・欧州・中東・アフリカ・北米・南米

【オーストリア】:大統領に移民寛容派 極右元首誕生を阻止

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【オーストリア】:大統領に移民寛容派 極右元首誕生を阻止

 【ウィーン=垣見洋樹】オーストリアで四日、大統領選のやり直しの決選投票が行われ、開票の結果、移民に寛容な左派の「緑の党」前党首ファン・デア・ベレン氏(72)が、極右「自由党」のホーファー国民議会(下院)第三議長(45)を破り、勝利した。終盤の世論調査で両者が拮抗(きっこう)していると伝えられ、欧州で戦後初の極右国家元首誕生への強い警戒感が広がって、左派勝利につながったとみられる。

4日、ウィーンの大統領府で、大統領選での勝利を宣言したファン・デア・ベレン氏(右)と、敗北を認めたホーファー氏=垣見洋樹撮影

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 選挙戦でホーファー氏は移民に強硬な姿勢を掲げ、ポピュリズム(大衆迎合主義)的な運動を展開。これに対し、ファン・デア・ベレン氏は、難民・移民の保護や親欧州連合(EU)の立場を取り、英国のEU離脱や米大統領選でのトランプ氏勝利に象徴されるポピュリズムの勢いを食い止めた。

 ファン・デア・ベレン氏は四日夜(日本時間五日未明)、大統領府で勝利宣言をし「自由、平等、団結という昔からの価値観を訴えたことに多くの国民が賛同してくれた」と語った。

 一方、ホーファー氏も敗北を認め、「大変つらい結果だが、民主主義国家では有権者(の判断)が正しい」と述べた。六年後の次回大統領選に再挑戦する意向を示した。

 四日投票分の開票結果によると、ファン・デア・ベレン氏の得票率が51・7%、ホーファー氏は48・3%だった。

 約五十万票の郵便投票は未開票だが、オーストリア公共放送は、逆転は不可能と報じている。

 オーストリア大統領選は五月下旬に決選投票が行われ、ファン・デア・ベレン氏が約三万票の僅差で勝ったが、開票作業の不備によりやり直しとなった。

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 国際 【欧州・オーストリア】  2016年12月05日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【伊首相辞意】:改憲の国民投票否決へ 政局混乱必至

2016-12-05 15:15:35 | 国際・欧州・中東・アフリカ・北米・南米

【伊首相辞意】:改憲の国民投票否決へ 政局混乱必至

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【伊首相辞意】:改憲の国民投票否決へ 政局混乱必至

 【ローマ=渡辺泰之】イタリアで四日、上院の権限縮小を目的とした憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、即日開票された。五日未明までに反対が賛成を大きく上回り、レンツィ首相は会見して敗北を認め辞意を表明した。今後、イタリアの政局が混乱する恐れがある。

 内務省の集計によると、ほとんどの投票所で開票が終わり、反対59・25%、賛成40・75%と、大差で反対が上回っている。レンツィ氏は五日、首相府で会見し、「全ての責任は私にある。私の政府はここで終わる」と述べ、マッタレッラ大統領に辞表を提出する考えを示した。

 国民投票は、レンツィ氏が自身の進退をかけたことで、事実上、首相の信任投票になった。欧州連合(EU)懐疑派の新興政党「五つ星運動」は「反レンツィ」を前面に押し出し、既成政党や支配階層を批判。ベルルスコーニ元首相の「フォルツァ・イタリア」や極右政党「北部同盟」なども反対に回った。

 政情や経済の混乱を避けるため、マッタレッラ大統領は、後任首相を任命して暫定政権を発足させ、当面は解散・総選挙を避けるとの見方が出ている。

 一方、「五つ星運動」の創設者でリーダーのグリッロ氏は五日、「政権のプロパガンダ(宣伝)とうそが敗北した。民主主義の勝利だ。レンツィよ、さらば」とブログに書き込んだ上で、早期に議会を解散し総選挙を実施するよう求めた。

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 国際 【欧州・イタリア】  2016年12月05日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【NZ首相が辞意】:TPP旗振り役のキー氏

2016-12-05 15:15:30 | 【環太平洋パートナーシップ協定(TPP)

【NZ首相が辞意】:TPP旗振り役のキー氏

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【NZ首相が辞意】:TPP旗振り役のキー氏

 【シドニー=共同】ニュージーランドのキー首相(55)は五日記者会見し「私ができることは全てやった」と述べ、辞任を表明した。現在三期目で、環太平洋連携協定(TPP)を推進。財政再建に取り組み、高い人気を誇るが、長期政権は好ましくないとして後継に国政を託す考えを示した。

 キー氏の辞任は十二日付。与党国民党は同日総会を開き、年内に後継の党首と首相が決まる見通し。キー氏は後任にイングリッシュ副首相兼財務相を推す考えを示した。イングリッシュ氏は推薦に「感謝する」と述べるにとどめた。

 会見でキー氏は「(自身は)職業政治家ではない」と強調。家族との時間を大切にしたい考えも示し「(首相の)権限を移譲するのに適切な時だ」と述べた。突然の辞任表明は、来年の総選挙で首相として四期目を目指すかのような誤解を国民に与えないためだとした。総選挙まで議員は続ける。

 キー氏は、米大統領選でTPP脱退を唱えるトランプ氏が勝利した後、TPP関連の国内法改正にあえて踏み切り国内承認手続きを完了させた。与党から出る後継首相も何らかの形でTPP発効に期待をつなぐ姿勢を維持するとみられる。

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 国際 【アジア・オセアニア・環太平洋連携協定(TPP)】  2016年12月05日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【米の倉庫火災】:死者33人に 避難しにくい違法構造

2016-12-05 15:15:25 | 事故・災害

【米の倉庫火災】:死者33人に 避難しにくい違法構造

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【米の倉庫火災】:死者33人に 避難しにくい違法構造

 【ニューヨーク=共同】米西部カリフォルニア州オークランドの倉庫で二日夜に起きた火災の死者は、四日までに三十三人となった。焼け跡は崩落の危険があるため捜索が難航しており、死者はさらに増える見通し。倉庫は内部が違法に改造され、避難が難しい構造だったことから犠牲者が増えたとの見方が強まっている。

 火災が起きた当時、倉庫ではダンスパーティーが開かれていた。遺体の多くは傷みが激しく、警察当局は犠牲になった可能性がある人々の家族に対し、DNA鑑定のための試料提出を準備するよう求めた。

 米メディアによると、倉庫内には関係当局の許可を得ないまま二階が造られ、粗末な構造の階段が設置されているだけだった。パーティーやコンサートはしばしば二階で行われていた。

 人を居住させる許可も得ていなかったが、管理者は若手の画家や音楽家らから賃料を徴収して住まわせていた。内部は車や大量の雑貨、家具などが雑然と置かれて迷路のようだったほか、出入り口の数が少なかった。

 出火原因は不明。放火の疑いを示す情報は見つかっていないという。

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 国際 【米国・事故・災害・火災】  2016年12月05日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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父や祖父の足跡知りたい 元日本兵の軍歴交付急増

2016-12-05 15:15:20 | 【終戦・敗戦・世界大戦・靖国問題】:

父や祖父の足跡知りたい 元日本兵の軍歴交付急増

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:父や祖父の足跡知りたい 元日本兵の軍歴交付急増

 先の戦争に従軍した元日本兵を巡り、当時の所属部隊や戦死した場所などを示す軍歴証明書の発行を親族が厚生労働省に求め、交付される件数が急増している。海軍の資料を所管する厚労省が二〇一五年度に個人に交付した件数は、一三年度の三倍近くに。陸軍の資料を所管する都道府県の交付件数も増えている。

 厚労省の担当者は「戦後七十年の節目だった一五年に向け、戦争に関する報道が増えたことや、祖先の軍歴を調べる小説や映画の影響で家族の足跡を探る人が増えたのでは」と分析。今月八日には、日本軍が米ハワイの真珠湾を攻撃してから七十五年となる。

厚労省から軍歴証明書(手前)を取り寄せ、祖父の歩みを調べた納村綾乃さん=11月3日、兵庫県西宮市で

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 軍人・軍属の軍歴証明書は恩給や年金を計算する際に必要な資料で、氏名や階級、入隊日、所属部隊、転戦地や除隊(戦死)場所が記される。海軍の履歴原表、陸軍の兵籍簿などを基に、判明する範囲で表記。海軍は厚労省、陸軍は都道府県に請求する。

 厚労省が個人に交付した件数は、一一年度四百三件、一二年度四百六十五件、一三年度六百三十八件、一四年度千六百五十六件、一五年度千八百六十九件。

 厚労省によると、陸軍では個人への交付件数に限ったデータはないが、年金などを調査する公的機関への交付も含めた件数は、四十七都道府県の合計で一三年度が五千二百六十八件、一四年度が六千七十四件、一五年度が七千三百四十八件と増加。厚労省は「公的機関への交付件数は増減が少ないため、個人分が増えたとみられる」としている。

 都道府県別では、長野県が一三年度二百三十一件、一四年度百九十七件、一五年度三百九十九件。同県は「処理が追い付かず、現在の申請者を半年近くお待たせしている」として、今年十月下旬に受け付けを休止した。

◆知らなかった戦争身近に

 兵庫県尼崎市の納村(のうむら)綾乃さん(46)は三年前、厚生労働省から祖父神川経吉(かみかわつねよし)さんの軍歴証明書の交付を受けた。一九四四年、三十二歳で戦死した経吉さんのことは、写真でしか知らなかった。証明書を手にし、「じいちゃんが生きていた証しだ」と感じたという。

 二〇一三年夏、テレビで偶然、戦艦「大和」をテーマにした映画を見た。「じいちゃんも海軍だった。何か分からないかな」。鹿児島県・沖永良部島の実家にいる母千鶴子さん(75)に電話し、遺品の手紙があることを知った。

 帰省した時、五通の手紙を読んだ。入隊間もない頃の親族への手紙は「決して生きては帰らぬぞ。死んで君国のオニとなって帰るぞ」と勇ましかった。

 結婚して子どもが生まれてからは、家族への気遣いがあふれていた。戦死後に届いた手紙に「千鶴子はお父さんの話を少しくらいはしますか?」と書いてあった。「死にたくなくなったのかな」と感じた。

 軍歴証明書のことを知り、取り寄せた。赤茶けた二枚の資料のカラーコピーに、入隊から戦死までに乗った船や階級の変遷が記されていた。十八歳で志願兵として佐世保海兵団に入り、機関兵に。いったん帰郷し結婚したが、終戦二年前に再召集された。砲艦「嵯峨」に乗り、香港島付近で戦死していた。

 戦歴をたどり、綾乃さんの中で家族への思いが強まった。母が経吉さんを思って命日に一人で海に行き、水や米を供えていたことも知った。

 綾乃さんは「じいちゃんを身近に感じ、戦死した一人一人に家族がいると思うようになった。戦争のむごさも知ることができた」と話している。

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 社会 【話題・先の戦争に従軍した元日本兵を巡り、当時の所属部隊や戦死した場所などを示す軍歴証明書の発行】  2016年12月05日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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「ご当地小説」花盛り 地方書店発 ヒット作も

2016-12-05 15:15:15 | 地方行政、自治・住民自治・議会

「ご当地小説」花盛り 地方書店発 ヒット作も

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:「ご当地小説」花盛り 地方書店発 ヒット作も 

 「京都の喫茶店が舞台のミステリー」から「大分発のSF」まで、地方が舞台の「ご当地小説」が花盛りとなっている。出版不況で「町の本屋さん」の苦境が続く中、地方の書店から火が付いたヒット作も生まれている。そんな文芸版“地方創生”の動きを追った。

 十一月、紀伊国屋書店横浜みなとみらい店(横浜市中区)に「神奈川本大賞受賞!!」と書かれたパネルが飾られていた。書店員や図書館員らが運営する地域版本屋大賞で、第二回受賞作に決まった佐藤青南(せいなん)さんの「白バイガール」(実業之日本社)のPR。神奈川県警の女性白バイ隊員の成長を描く、お仕事小説だ。

横浜市内の書店に並ぶ神奈川本大賞受賞作の「白バイガール」

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 佐藤さんはデビュー約五年の新鋭。「新刊を無条件で推してもらえる知名度はないので、応援してくれる地域が一つあると気持ちが楽です」。書店の担当者も「地元が舞台だとお薦めしやすい」。

 大分が舞台の乙野四方字(おとのよもじ)さんのSF「僕が愛したすべての君へ」と「君を愛したひとりの僕へ」(ともに早川書房)は、今年六月の刊行直後から大分の書店で売れ、その後、勢いが全国に広がった。現在は累計十五万部。

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 西村京太郎さんのトラベルミステリーや大沢在昌さんの「新宿鮫(しんじゅくざめ)」など地名を冠した作品は多いが、最近は京都や鎌倉など古都や、下町が舞台の作品が目立つ。先駆けは二〇一一年から続く三上延(えん)さんの「ビブリア古書堂の事件手帖(てちょう)」(KADOKAWA)。鎌倉の古書店主が謎解きに挑む人気シリーズだ。北海道・旭川が舞台の太田紫織さん「櫻子(さくらこ)さんの足下(あしもと)には死体が埋まっている」(同)や、京都の喫茶店を舞台にした岡崎琢磨さんの人気シリーズ「珈琲(コーヒー)店タレーランの事件簿」(宝島社)など軽いタッチのミステリー作品も多い。

 今年刊行の話題作では、埼玉県川越市の古い街並みを描いた、ほしおさなえさん「活版印刷三日月堂」(ポプラ社)、加藤泰幸さんの「尾道茶寮夜咄堂(よばなしどう)」(宝島社)など、舞台はますます多彩に。さながら作家による「国盗(と)り合戦」の様相だ。

 日本では年間七万点超の本が出版され、新刊でもたちまち埋没してしまう。「地元が舞台の作品があれば、書店も良い場所に置いて推してくれるのではないか」と、宝島社の宇城卓秀(うしろたかひで)さんは期待する。「尾道茶寮夜咄堂」も、熱心に推薦する広島県の書店に支えられ、発売一カ月で重版した。

 「土地の力や雰囲気を生かせば物語との相乗効果が生まれるし、読者が手に取るきっかけにもなる」。ご当地小説の盛り上がりに、映画「君の名は。」など物語の舞台を訪ねる「聖地巡礼」に近い感覚を抱くという宇城さん。流れは当面続くとみる。「地方の土地の雰囲気を、みんなで楽しもうという意識が広まっているのかもしれません」

 元稿:東京新聞社 夕刊 主要ニュース 社会 【話題】  2016年12月05日  15:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【東京都】:小池塾に「カネ返せ」の声…講師に竹中平蔵氏の時代錯誤

2016-12-05 15:04:00 | 地方行政、自治・住民自治・議会

【東京都】:小池塾に「カネ返せ」の声…講師に竹中平蔵氏の時代錯誤

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【東京都】:小池塾に「カネ返せ」の声…講師に竹中平蔵氏の時代錯誤

 小池都知事の「希望の塾」の塾生から「カネ返せ」の声が日増しに強まっている。3回目の12月10日は全塾生を都内のホテルに集め、小池知事も登壇するが、“目玉”の特別講師が竹中平蔵元総務相だからだ。

 「小池氏と竹中氏は小泉政権の閣僚同士で今も連絡を取り合う仲です。3回目は橋下徹前大阪市長が講師を務める予定でしたが、ギャラの折り合いがつかず頓挫した。そこで、旧知の竹中氏に急きょ白羽の矢が立ったそうです」(塾関係者)

竹中平蔵氏が小池塾の“目玉”?(C)日刊ゲンダイ

      竹中平蔵氏が小池塾の“目玉”?(C)日刊ゲンダイ

 2900人の塾生は3万~5万円の受講料を払っている。講義は全6回を予定しており、初回の講師は高野之夫豊島区長、2回目は猪瀬直樹元都知事と上山信一郎特別顧問らが務めた。

 「猪瀬氏は徳洲会5000万円事件で公民権停止中の身。まさか5万円も払ってあの人の話を聞く羽目になるとは思いませんでした。今回こそ期待していたのに、よりによってあの竹中平蔵というからガッカリ。閣僚だったのは10年も前の話だし、今さら持論の規制緩和の話でも聞かされるとしたらウンザリです」(ある塾生)

 3回目の講師は河村たかし名古屋市長、上田清司埼玉県知事らとの“抱き合わせ”だが、現役タレントの橋下氏と比較すると、塾生たちには“お得感”が欠けるようだ。

 「人材派遣大手のパソナグループ会長として雇用の規制緩和を推進する竹中氏と小池知事は、新自由主義に根差した発想が似ているのだと思います。小池知事は本気で“目玉”になると考えて、講師に招聘したのでしょう」(政治評論家・伊藤達美氏)

 英のEU離脱に米のトランプ大統領誕生と、世界の潮流は「反・新自由主義」だ。「今さら竹中平蔵」のセンスを疑う。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2016年12月05日  15:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ニュージーランド】:首相が辞意=「家族との時間増やす」

2016-12-05 11:15:30 | 国際・欧州・中東・アフリカ・北米・南米

【ニュージーランド】:首相が辞意=「家族との時間増やす」

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ニュージーランド】:首相が辞意=「家族との時間増やす」

 【シドニー時事】ニュージーランドのキー首相は5日、首都ウェリントンで記者会見し、辞意を表明した。2008年から8年間、与党国民党党首として首相を務めてきた。

ニュージーランドのキー首相=2014年9月、オークランド(AFP=時事)

 突然の辞意表明について「政治家として多くを犠牲にしてきた。家族との時間を増やすのに適切なタイミングだ」と説明した。12日にも国民党の総会が開かれ、後任党首が選出される。後任にはイングリッシュ副首相兼財務相が有力視されており、キー首相も支援する考えだ。

 元稿:時事通信社 JIJI.com 国際 【アジア・オセアニア・ニュージーランド】  2016年12月05日  11:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【特集・世論調査】:北方領土「返還一部先行で」53%…読売調査

2016-12-05 09:53:30 | 【外交・ロシア・天然資源・北方領土問題】

【特集・世論調査】:北方領土「返還一部先行で」53%…読売調査

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【特集・世論調査】:北方領土「返還一部先行で」53%…読売調査

 読売新聞社は2~4日に実施した全国世論調査で、今月15日からのプーチン露大統領の来日を前に、ロシアとの北方領土返還交渉にどのような姿勢で臨むのがよいかを聞いた。

 「一部の島の返還を先に実現し、残りの島の返還交渉を続ける」が53%、「4島が一括して返還されるようにする」が25%、「一部の島の返還で決着させる」が14%の順だった。交渉が「一部返還」で終わることを容認する人は少数にとどまっている。

 北方領土問題を解決するため、ロシアとの経済協力を積極的に進める安倍首相の方針については、「評価する」65%が「評価しない」26%を大きく上回った。「評価する」との回答は、北方領土の「一部先行返還」を容認する人で71%、「4島一括返還」を求める人でも63%に上った。

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【政局・世論調査】  2016年12月05日  09:53:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【トランプ次期大統領】:南シナ海軍事化に反対表明?=通貨・関税でも・・・

2016-12-05 09:37:30 | 外交・中国・台湾・尖閣国有化

【トランプ次期大統領】:南シナ海軍事化に反対表明?=通貨・関税でも中国批判

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【トランプ次期大統領】:南シナ海軍事化に反対表明?=通貨・関税でも中国批判

 【ワシントン時事】トランプ次期米大統領は4日、ツイッターで、「南シナ海で大規模な軍事施設を建設するのが構わないか、中国がわれわれに尋ねたのか。私はそう思わない」と述べた。発言の背景などについて説明はなく、真意は不明だが、中国による南シナ海の軍事化に反対を表明したとみられる。
 トランプ氏は「われわれの企業の競争を難しくする通貨切り下げや、われわれの製品に重い関税をかけること、あるいは南シナ海の真ん中で大規模な軍事施設を建設するのが構わないか、中国がわれわれに尋ねたのか」と記した。 
 トランプ氏をめぐっては、米国の「一つの中国」政策から逸脱して2日に台湾の蔡英文総統と電話で接触したことが物議を醸したが、トランプ氏側は政策変更ではないと説明した。
 トランプ氏は11月末にやはりツイッターで唐突に、米国が国交を回復した「キューバとの合意を打ち切る」可能性を警告した。同氏はこれまで南シナ海やキューバの問題で具体的な政策を明らかにしていない。中国については為替操作などで批判してきた。

 元稿:時事通信社 JIJI.com 国際 【米国・トランプ次期大統領】  2016年12月05日  09:37:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【僭越ながら論】:「賭博でひと儲け」のカジノ法 まかり通るヤクザの論法

2016-12-05 09:30:50 | 【カジノ解禁・リゾート(IR)推進法案】

【僭越ながら論】:「賭博でひと儲け」のカジノ法 まかり通るヤクザの論法

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【僭越ながら論】:「賭博でひと儲け」のカジノ法 まかり通るヤクザの論法

 実質審議5時間半。国会延長が決まると同時に、突然出てきた統合型リゾート施設(IR)整備推進法案(カジノ法案)が、今月2日に衆院内閣委員会で強行採決された。審議入りからわずか3日。自民党と日本維新の会などの賛成多数で可決したが、慎重姿勢を示していた公明党をねじ伏せ、参考人招致を省くというゴリ押しの結果だ。
 繰り返される国民軽視の国会運営。カジノで経済発展を図るというのが法案推進派の主張だが、誰が考えてもそれは強弁。まるでヤクザの論法である。

 ■賭博で金儲け=ヤクザの論法
 カジノ法案を推進してきたのは、カジノ解禁を目指し超党派で組織された「国際観光産業振興議員連盟」(カジノ議連)。メンバーには、安倍晋三首相をはじめ右寄りの議員たちがズラリと並ぶ。当然、政権中枢は推進派ばかり。大臣だけで世耕弘成経産相、鶴保庸介沖縄担当相、金田勝年法相、山本幸三地方創生担当相、塩崎恭久厚生労働相、松本純国家公安委員長など6人。副大臣、政務官クラスまで数えれば、数十人が議連メンバーという状況だ。まさにカジノ政権。国民の知らないところで、賭博を推進する政治家がこれほど増えていたとは驚きだ。

 賭博好きにこの話は通用しないのだろうが、カジノの最大の問題は、ギャンブル依存症が増えること。日本はギャンブル依存症に陥る人の割合が多く、社会問題化して久しい。ギャンブルのために借金地獄に落ち、自殺するケースは数知れず。パチンコ狂いの親が、結果的に子供の命を奪ったケースなどは枚挙に暇がない。カジノにはまったあげく、議席を失った政治家もいる。国会の暴れん坊として知られた「ハマコー」こと浜田幸一氏は、ラスベガスのカジノでバカラ賭博にはまり5億円近く負けていたことが発覚。ハマコーさんは議員辞職を余儀なくされた。厚労省の調査によれば、ギャンブル依存症の患者は推定で約540万人。カジノ法が成立すれば、この数字がさらに増大すると見られている。

 カジノ法案は、カジノ、ホテル、商業施設などが一体となった統合型リゾート施設(IR)を促進するもの。政府は推進本部を設置し、1年をめどに実施法を整備するという。カジノ推進派は、カジノを観光立国や経済発展の起爆剤と位置付けているが、ラスベガスやマカオと日本の都市を比較するのは無理な話。環境も歴史もまるで違うのだ。賭博で人を呼ぶというのは、政策的には最低。そもそも、“賭博で金儲け”はヤクザ・博徒の考え方だろう。その昔、自民党の右派は暴力団・右翼との関係が良好だったが、いまや永田町がバッジをつけたヤクザの巣窟になっている。

 ■日本維新の会のためのカジノ法 
 日本には、四季ごとに変化を見せる誇るべき自然と文化遺産がある。観光資源には事欠かない。賭博を観光の目玉にしなければならないほど、日本の各都市は力を失ってはいないはずだ。さすがに新聞各紙もカジノ法案に否定的。政権寄りの読売・産経でさえ拙速審議に警鐘を鳴らしていたほどだ。読売は今月2日、「カジノ法案審議 人の不幸を踏み台にするのか」との見出しで社説を掲載し、『賭博客の負け分が収益の柱となる。ギャンブルにはまった人や外国人観光客らの“散財”に期待し、他人の不幸や不運を踏み台にするような成長戦略は極めて不健全である』として自民党の対応を批判している。

 味方の読売を怒らせてまで、問題山積の法案を無理に通すのはなぜか――。安倍自民党の狙いが、日本維新の会の抱き込みにあることは、周知の事実となっている。もともと「大阪でカジノ」は橋下徹氏や松井一郎大阪府知事の持論。維新の1丁目1番地は都構想だが、最終的にはカジノの集客に頼るという筋書きだ。大阪府と大阪市は、IRの候補地に想定している人工島・夢洲(ゆめしま)に2025年の万博を誘致する方針で、カジノと万博がセット。カジノ解禁は、安保法、TPP、年金法改正などの対決法案でことごとく政府与党に賛成してきた維新へのサービスなのである。つまり、憲法改正に向けて、橋下・松井の維新勢力を味方につけておく上での“エサ”。国家・国民のためではなく、維新のためのカジノ法というわけだ。

 松井大阪府知事は、カジノ法に反対している民進党について「政治的に僕に対する民進党の嫌がらせ。彼らは国民の方を全く見ず、日本のことも考えず、党利党略、個人的な好き嫌いで物事を考える。まあ、バカな政党だと思う」と批判した。党利党略は自民党に言うべき言葉、国民のことは考えていないのは、維新・自民の法だろう。バカは明らかに松井氏の方。カジノがなければ大阪の発展がないと言うのなら、維新はヤクザ以下の頭しかない集団ということになる。

 ■美しい国
 安倍首相が提唱してきた「美しい国」。公式サイトには、日本の原風景ともいえる中山間地の農村と、農家のご婦人に深々とお辞儀をする首相の姿という象徴的な画像がある。

1-美しい国.png 第二次安倍政権の発足以来、首相がやってきたのは特定秘密保護法、集団的自衛権の行使容認、安保法といった戦時体制の整備であり、今度はカジノ法案だ。首相が目指しているのは、カジノや原発で稼いだカネで、戦車やミサイルを買う国。どう考えても、「美しい国」とは無縁の世界である。暴力団とカジノ関連産業を喜ばす法案が、国の未来に光をもたらすわけがない。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 【僭越ながら論】  2016年12月05日  09:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【直撃インタビュー】:平野啓一郎氏が警鐘 「世の中が全体主義に・・・

2016-12-05 09:16:00 | 社説・解説・コラム

【注目の人 直撃インタビュー】:平野啓一郎氏が警鐘 「世の中が全体主義に移行している」

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【注目の人 直撃インタビュー】:平野啓一郎氏が警鐘 「世の中が全体主義に移行している」

 一方的にまくし立てるような国会答弁から「反知性」の烙印を押されている安倍首相。当然、作家・文化人など言論人からの批判が多いが、平野啓一郎氏(41)も急先鋒のひとりだ。SNSなどで非常に多くの発信をしているし、「世の中は新自由主義から全体主義に移行している」と警鐘を鳴らす。安倍政権危うさと時代の危機を語ってもらった。

作家の平野啓一郎氏(C)日刊ゲンダイ

         作家の平野啓一郎氏(C)日刊ゲンダイ

 ■理念的にも現実的にも愚かな安倍外交

 ――平野さんもそうですが、作家、文化人の方は総じて安倍政権に対して批判的ですね。

 基本的に自由であることが作家にとっては、というか、一人の人間として、大変、重要ですから、その自由が拘束されていく感覚に対する抵抗感ですね。それに作家は政治的発言がしやすいというところもあります。職種によっては原発反対とか五輪反対とか言うと不利益があるでしょうけど、僕らにはありません。むしろ、よくぞ言ってくれたと読者が応援してくれたりしますし。

 ――やはり、安倍政権になってから、世の中、きな臭くなったと思いますか?

 小泉政権も評価していないし、民主党の野田政権にもものすごいフラストレーションがありました。でも、小泉政権時代には今の自民党の改憲草案のようなものがメーンストリームになるとは思ってもみなかった。小泉氏も決してリベラルではないが、今の自民党の中心にあるような暗い国家主義はなかったと思います。あの時代は、新自由主義で、勝ち組は努力の結果であると。苦境の人は努力が足りないという考え方でした。そうやって、弱者は見捨てられたわけですが、今は経済的苦境にある人は見捨てられるだけでなく、批判される。社会保障という面で国に「迷惑をかけている存在」だと、糾弾の対象になってきている。これは非常に危ない風潮だと思います。

 ――ナチスの優生思想に通じるような?

 自民党はかつてと同じ党ではないですね、もはや。安倍政権だけじゃなく、社会的風潮そのものが新自由主義から全体主義へと変わりつつある危惧を覚えます。

 ――安保法制の審議の進め方や中国を敵視するような外交姿勢、この辺はどう思われますか?

 とにかく、象徴的な「敵」が必要なんでしょう。日本という国が戦後、曲がりなりにも続けてきた平和国家としての歩みが急激に変化しています。これは理念的に間違っているだけでなく、現実的にも何の得もない。南スーダンや中東はどうしようもない泥沼です。一体、どういう期間、何を目指して、どう関わっていくのか? 何のビジョンもない。自衛隊員の犠牲も出かねないし、日本もテロの標的となり得る。愚かとしか思えません。北朝鮮や中国に対しても、強気に出れば、いつか相手が参りましたと言うと思っているのでしょうか? 拉致問題しかり、どういうプロセスで問題の解決をイメージしているのか、まったくわかりません。中国に対しても日米同盟の軍事力を強化して、抑止力が高まったのか? 尖閣問題で中国と軍事的に衝突したとして、どんな収拾のつけ方があるのか? 中国だって国内のナショナリズムが沸騰して、引くに引けなくなる。恐れ入りましたとおとなしくなるはずがない。

 ――何のための軍事力強化なのか。政治家が自分の力を誇示したいだけではないのか。そんな印象すら受けますが、さて、米国ではトランプ大統領が誕生します。来年には世界中で国家主義者が誕生、台頭する懸念があります。

 フランスも極右のマリーヌ・ルペンが支持を伸ばしている。ポーランド、ハンガリーなど、東欧では右派政権が誕生していますし、とんでもない法案を通しています。

 ――グローバリズムへの反動ですか?

 それもありますが、いまは世界的に国家そのものが弱体化しているのだと思います。国家が財政的にも弱体化し、アイデンティティーも失いつつある。その反動が起こっているのではないか。

 ――どういうことでしょうか?

 アップルやグーグル、アマゾンみたいなグローバル企業が通信だけじゃなく、社会的なインフラを広範に担うようになると、人々にとって、国家への依存度が低下していく。それに対して、国家にはものすごい危機感がある。そこで、グローバル企業が担えない国家権力の源泉、徴税権であったり、軍事力が反動として強化されていく。本来であれば、外交交渉や民間の交流で国際平和を維持していくべきなのに、やみくもに軍事力を強化する。しかし、国家がなければ困るのは社会的弱者であって、むしろその点でこそ機能すべきなのに。

 ――安倍首相の場合はどうですか?

 彼の場合、確固たる国家観というよりも祖父の悲願である憲法改正をやりたいというだけではないでしょうか。そこに至る過程、最終的な国家像は支離滅裂です。

 ――それなのに、選挙のたびに大勝している。

 選挙制度がこれでいいのか、という問題もあるし、そもそも、安倍政権の態度は小選挙区的ですよね。1票でも勝てば、何をやっても許される。相手がどれだけ票を取ろうがお構いなし。悔しかったら選挙で勝ってみろ。そんな態度じゃないですか。もちろん、民主主義ですから、選挙で多数派の布陣を握った方が有利に議論は進められる。しかし、その前提として少数派の意見に真摯に耳を傾けなければならない。それなのに多数決で勝てば、全権委任を得たように誤解しているとしか思えません。

安倍・トランプ会談の中身は…(内閣広報室提供・ロイター)

    安倍・トランプ会談の中身は…(内閣広報室提供・ロイター)

 ◆民主主義の前提が崩れている

――閣僚の暴言、放言も後を絶ちませんね。

 政治倫理は現政権になってからガタガタになりました。これを回復するのに、どれだけ時間がかかるのか? そもそも回復できるのか? 16年前、森元首相は「日本は天皇中心の神の国だ」と発言し、これが政権の命取りになった。このレベルの暴言は今、ゴロゴロあります。機動隊員の土人発言を「差別と断じることはできない」と言って擁護した鶴保沖縄担当相なんてメチャクチャなのに、辞めさせられない。閣議決定でこの発言を擁護までする。山本農水大臣の強行採決発言だって、本来であれば、クビが飛んでいなければおかしい。

――選挙で選ばれた政権が暴走していく。民主主義の限界、欠陥という気もします。

 民主主義以外の制度は考えられないけれど、その民主主義が機能するにはいくつかの前提があって、それが崩れているのではないでしょうか。年齢別人口構成を見ると、日本は逆ピラミッド形になりつつあり、成人して社会に出た労働力の中心が有権者の中ではマイノリティーになっている。こうしたことって、民主主義ができたときには誰も想定していなかったのではありませんか。マスコミがきちんと政権を監視、批判しているのか、という問題もあるし、そもそも、マスコミはそれだけの力を持てなくなっているのではないか。これは日本に限った話ではありませんが、有権者の情報源としてネットの影響は非常に大きいと思います。そのネットの世界では言っていいことと悪いことのタガが外れてしまったというか、思想的に歪んだ言論が、国民の本音を代弁したかのように扱われたりする。中国、韓国に対する差別発言が「よくぞ、本音を言ってくれた」みたいになって広がっていく。実際は一部の人間の醜悪な差別意識が露呈しただけなのに。その過程で、死語になっていた差別用語が復活しています。90年代には言葉狩りと批判されたような社会的プレッシャーが差別を抑え込んできましたが、それが弱まると、排外的な言葉がどっとあふれだしている。

 ■ネットによって社会が分断されていく

 ――そうした風潮はネットでますます、拡散、拡大されていますね。

 自分にとって居心地がいい場所を定めるのがネット社会ですから、偏った情報にだけ接するようになる。そうやって、一面的な価値観が固定化され、社会が分断されていく。そんな状況だと思います。

――そんな中、平野さんはネットでよく発信されていますね。

 ツイッターの140文字は議論をしない設定ですし、ネット空間には次々に話題が出てきますから、スレッドが立ってもどんどん過去のものになっていく。それに自分と考えが違う人と議論するのは面倒くさいし、関わりたくない。正直、僕にもそういうところはあります。なので、事実として信用できることをリツイートして投げる。それよりも小説を読んでもらって、その中で考えてもらいたい。「マチネの終わりに」という小説を書きましたが、ヒロインは日本人とクロアチア人のハーフです。彼女を魅力的に描くことで、国籍問題に引きずり込まれることに対して、ツイッターとは違うレベルの議論が盛り上がる効果を期待しています。

 ▽ひらの・けいいちろう

  1975年生まれ、京大卒。23歳の時、デビュー作「日蝕」で当時、最年少芥川賞受賞。「決壊」で芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞、「ドーン」でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2016年12月05日  09:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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