花よりも、やっぱり団子!?

2008-03-29 13:40:14 | Weblog
♪さくら サクラ…というわけで、昨年に続き都内では弥生の末に満開の桜を眺められるようですね。
現在発売中の「暮らしの手帖」に掲載されている『暮らしの手帖図書室 たべものよみもの今昔』、懐かしい本や気になりながらもそのままになっていた本が並んでいて、やはり食欲よりも読書欲を刺激されます。惜しむらくは、絵本が取り上げられていなかったこと。特に『ぐりとぐら』はぜひとも入れてほしかった…。作ることや食べることの幸せに満ちた、食の原点と言えそうな作品だと思っていますから。
さて、目の前には檀一雄の「美味放浪記」。本当は「火宅の人」を購入するつもりだったのですが、近所の書店の新潮文庫の棚に檀ふみの本はあっても檀一雄の本はなく…。やはり同じ書店で幸田露伴を捜したところ幸田真音しかなかった数年前の出来事を、つい思い出してしまいました。いまどきの書店はこんなものなのでしょう。ともあれ、土佐の高知の皿鉢料理に始まる美味放浪、賞味いたしましょう。

久しぶりに、読書(^^)v

2008-03-14 23:07:54 | Weblog
昨年末以来、新聞・雑誌以外の活字から遠ざかっていた反動が出たらしく、以下の文庫ばかりをバタバタと購入。
坪内祐三/文庫本福袋
柳家小三治/落語家論

山前譲・編/文豪のミステリー
高島俊男/漱石の夏休み
開高健/ずばり東京
O・サックス/火星の人類学者
E・W・サイード/文化と抵抗
ほかにも気になる本はあるものの財布が許してくれず、次の機会(があるならば)に譲ることにしました。
早速、開高健を読了。吉行淳之介や丸谷才一との対談で知っているような気になっていましたが、実は彼の本を読むのは初めて…。「日本人の遊び場」に続く、初期のルポルタージュのようです。数ある東京本と一線を画すのは、大阪人という外部からの視線でしょうか。1963年秋から翌年の東京オリンピック開幕までの一年にわたる東京の人やモノ・景色の報告ですが、東京で暮らす者では見落としてしまうかもしれない事柄にも目配りできているところが良いですね。映画の「三丁目の夕日」からは窺えない陰の部分を知ることができます。オリンピック関連の工事(高速道路建設等)での死傷者数や補償金の記述にはやりきれなさを感じると同時に、表に出ない犠牲は数十倍・数百倍あったのではないかしら、と想像してしまいます。もちろん、笑える話もあるのですよ。でも、やはり戦時下に子供時代を送ったら能天気になりきれないでしょうね。予想以上に読み応えある本でした。
次はどれを読みましょうか。