バスの世界、特に路線バスでは「狭隘区間」という言葉があります。平たく言えば「バスが通るには狭い道」ということになりますが、一方道路行政の世界では「狭隘道路」があり、大型車同士の離合困難な箇所のこと、あるいはその道路のことをいいます。
この狭隘区間の指定は、バス事業者ごとに若干の差異があり、一概に道幅だけでは決めておらず、道路の通行量、バスの運行回数、曲がり具合と見通しの具合、路肩の具合などなどいろいろな状況があります。何れにせよ、狭隘区間は「隘路」でありますので、ワンマン運転では運行許可に条件が付けられる事があり、カーブミラーもバス事業者の費用で設けることもあるぐらいです。
さて、そんな狭隘区間はバスファンの興味対象ともなり、私もその一人でして、バス乗りで細く狭い道に出会うと、ウキウキとハラハラの心境。運転士さんのテクニックとそんな環境でも輸送する現実に、改めてバスの世界は厳しくも多種多様であることを認識いたします。
そんな狭隘区間の一つを紹介。場所は岐阜県岐阜市の雄総地区。下の画像は雄総公民館前バス停がある三叉路で、撮影位置後方より画像前方へバスが走ります。
上の画像奥で振り向くとこんな光景。道幅が分かる画像を選びました。
画像の追加。三叉路のもう一方はこのような道幅で、雄総行きが通ります。
以前はこちらを岐阜方面行きも通っていましたので、バス同士のすれ違いもありました。
これら画像は数年前の冬の撮影で、鉛色の雪雲が広がる天候でしたので、暗いのはご容赦ください。
こんな狭隘区間の画像がいくつかありますので、おいおい紹介したいと思います。
岐北線の神崎系統ですけど、谷合~谷合西野にかけての区間も相当狭いで。今は小型バスとなり少しは運転しやすくなったと思いますが、以前はここを大型バスが通っていました。他に倉知線の上桐谷付近、岐阜市内の水海道付近も狭いですね。
岐阜バスの狭隘区間一押しは、今年の春に無くなってしまいましたが、黒野線伊自良系統の黒野小学校付近より北へ約300mの区間でしょうか。乗車後わざわざ現地へ見に行ったほどです。