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mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

歌暦(うたごよみ)歌とピアノで綴る12曲

2014年12月06日 | 音楽
 本日、名古屋市中区の宗次ホールで、題名の通りの演奏会があり、拝聴してきました。
いつもお世話になっている、ピアノの平山晶子さん演奏会です。

年末ということで、歌(ソプラノ)とピアノ演奏で12か月を彩る演奏会。

ソプラノ:内田公仁子さん ピアノ:平山晶子さん

(画像を右上にする方法をまだ存じ上げないので、とりあえずこの形で失礼します)

曲目
・1月 グリーグ イプセン劇詩 劇音楽「ペールギュント」より“ソルヴェイグの歌”
・2月 ビゼー ラマティーヌ作詩・恋の歌
・3月 メンデルスゾーン 春の歌 (ピアノソロ)
・4月 中田喜直・曲 加藤周一・作詩 さくら横ちょう
・5月 橋本国彦・曲 西条八十・作詩 お菓子と娘
・6月 フレデリック・ショパン 24の前奏曲・作品28-15雨だれ(ピアノソロ)
・7月 オッフェンバック オペラ「ホフマン物語」より“ホフマンの舟歌”
・8月 ガーシュイン オペラ「ポーギーとベス」より“サマータイム”
・9月 アイルランド民謡 夏の名残のバラ(庭の千草)
・10月 多忠亮 竹久夢二・作詩 宵待草
・11月 レハール オペレッタ「ジュディッタ」より“熱き口づけを”
・12月 お楽しみ シューベルのアベマリア

 中区宗次ホールにて 午前11時半始まり

 最初の曲、グリーグ イプセン劇詩 劇音楽「ペールギュント」より“ソルヴェイグの歌”はどこかで聴いた音ことのある曲だな。

 頂いたプログラムから丸写しですけど、12月のところは「~お楽しみ~」とあるだけで、曲名は書いてありませんでした。
 でも12月ですよん。まるわかり。なにかクリスマス関連の曲を持ってくるに違いないと。

 今回も最前列の席に座りました。ソプラノの内田さんとよく目が合いそうな位置。なのですが、実際には正面は却って目線が合うことは無かったと思います。

 演奏が始まる前の平山さん、一瞬目がきらりと光り、怖いぐらいの気迫。以前に弊ブログで書いた、音楽職人・演奏職人を思い出しました。

 その平山さんのお言葉で、6月にもってきたショパンの雨だれ前奏曲、プログラムを完成させた後分かったことは、この雨だれ前奏曲は10月に作曲されたものだとのこと。しまった!と思ったのも時は遅し・・・だそうです。

 私は、一ショパンファンとして、6月の曲にしてもいいと思います。ショパンが体調を悪くして(結核)スペインのマジョルカ島で静養していた時に作曲した前奏曲集の一曲です。
地中海性気候で、たまたま秋の長雨の時期だったと思うので、日本の梅雨とは特徴は似ていますよね。十分梅雨の時期を彩る曲として合っていると思います。

 さて、ソプラノの曲で、ホフマンの舟歌は私の大の好み。しかし訳詩を見るとまぁなんと凄い意味なんですね。カルメンのハバネラもそうですし、私の好きな曲は、あえて意味を知らない方が健全かもしれない。(笑)

 そしてプログラムは進み、11月のオペレッタ・熱き口づけを、を演奏したところで、本日のプログラムは終了、宣言が出ました。あれ12月は?とここでお約束のアンコール。アンコールで12月の曲と言う、なんとも奇妙な演奏会。

 アンコールが予めプログラムに入れられるのは、お約束とは言えども、不思議な感じでした。12月はクリスマスで、アベマリア。いくつかあるアベマリアの曲でもシューベルトのエレンの歌第三番と呼ばれているアベマリア。これ大好きなんです。多分歌えると思います。でもまだ体重とお腹の肉(筋肉)が戻っていないので無理だろうな。

 音楽で彩られた一年を、1時間の演奏で、無事終えました。その後は、食事も頂かずに名古屋能楽堂へ。能楽堂はまた明日書きます。


初めて「クラブ」という所に行きました・サロンコンサート

2014年10月27日 | 音楽

 一昨日、10月25日は、このブログで演奏会に行った記事を書いているピアニスト鬼頭久美子さんが、フランスパリで演奏公演をされたということで、その報告会を兼ねた、鬼頭さんのお仲間が集まり、ミニコンサートを兼ねた会があり、私も行ってきました。

 初めての「クラブ」というところで、ドギマギ。
 場所は中区新栄のCBCの裏手になる人人(じんじん)という場所。
 住所を教えてもらいましたが、現地へ着いても、どれが人人なのかわからず、地下へ至る階段に看板に演奏記号の4分休符があり、「ここだな」と階段を降りると、ピアノの鬼頭さんがにっこり。

 やっぱりクラブという営業形態で、どう振る舞えばいいのか。緊張です。こういう店、入ったことがないもので。

 しばらくして、やはりパリへ同行したソプラノの奥村佳代さんが到着され、二人でのリハーサル開始。
 リハーサルでソプラノの歌声聞けたのは、早く来た特権です。私の場合は、単にバスの時間の関係でこうなっただけですが、人人のマスターとだけで、ソプラノを楽しめ、よかったです。

 そして時間になり、席を移動して、ミニコンサート。ステージや以前のランの館でのコンサートとは違った、クラブでの演奏とはこんなものかなと想いながら、暫く演奏。
 鬼頭さんもお話しておられましたが、ショパンの時代は、こうしてサロン形式でお客さんから声がかかったり即興の曲が演奏されたりしたものかもしれないと思いました。

 クラブですので、アルコールが出ました。医師からアルコールの可否を訊ねていませんでしたが、赤ワインですので、ポリフェノールが血液にいいと伺っていますので、大量にガバガバ飲むわけでもなし、「まぁいいや」と頂きました。
 最初の一杯は、お店のもの。続く二杯はフランスからお土産の赤ワイン。やっぱり芳醇な香りはフランスです。

 演奏中の様子(暗くて手ぶれすみません)
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 パリ公演でのパンフレット
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 しかし皆さん、多芸です。この日演奏された曲には、その作曲者が参加されていて、なんと作曲は本業ではないとのこと。そして水彩画を描かれている方がおられ、近いうちに、その方の作曲で絵を見ながら鬼頭さんの演奏会を行いたい、という話まで発展しました。


落語とピアノの演奏会

2014年09月23日 | 音楽

 久しぶりの音楽演奏会ネタです。このところ少々きつい記事が続いていましたので、少し柔らかくしなければなりません。

Ccf20140923_00000  いつもお世話になっている、ピアノストの平山晶子さんから連絡があり、右チラシのようなピアノと落語を組み合わせた演奏会するから、よろしければ来て!とあり、本日、行ってきました。

 副題が「江戸から欧州へ」ということで、ピアノの詩人と言われているショパンの時代は、日本ではまさに徳川時代のこと。
 その徳川時代に培われた落語と、欧州の文化であるピアノの演奏を組み合わせたもの、だそうです。

 しかし、チラシの演奏曲目に、「厩火事とショパン・バラード1番」が並ぶなんて、そうそうないことですね。

演奏曲目です。曲目は配布されませんでしたので、私のメモから。誤りがあるかもしれませんが、そこはakoさんに指摘してもらおう。

ピアノ:平山晶子さん 落語:司馬龍鳳さん
池下日響楽器にて。午後1時30分始まり

  • ドビュッシー・アラベスク
  • ショパン・幻想即興曲
  • ショパン・ノクターン9-2
    ここで休憩
  • 落語 厩火事 枕と終わりに、サティー・ジムノペディ第1番
  • 坂本九さんの上を向いて歩こう
  • ショパン・バラード第1番

 そういえば私、生でプロの落語を聞くのは初めてです。これまで大学の落研の落語は何度か聞きましたけど、さすが、司馬龍鳳さん、フリートークではマイク使用でしたが、落語では生声。迫力が違います。

 厩火事のストーリーはご存じない方は各自検索してください。
その中に本来は登場しませんが、仲人の家内がピアノ練習中という設定で、ピアノの演奏が入りました。
その曲が少々ひっかっけで、別れる別れないで駆け込んだのに、聞こえた曲はショパンの別れの曲、という寸法。

 どう落語とピアノを組み合わせるのか、不思議でしたが、上手い事合ってました。

 また、上の曲目の間は平山晶子さんと司馬龍鳳さんの掛け合いトークで、楽しいものでした。

 一つ覚えたことは、司馬龍鳳さん、故春風亭柳昇師の御弟子さんだそうで、入門の経緯を語ってくれました。春風亭柳昇さんらしい逸話で、司馬龍鳳さんは吃音だったのだそうです。
しかし春風亭柳昇さんの言うには、人間には視覚など、五感というものがある。その中で聞く聴覚はあるが、話すのは、入っていない。ならば、吃音は大丈夫、入門を許す、というものだったそうです。
 そうなんで、人は、聞く姿勢は大切ですが、話す方は大切と言えば大切ですが、聞くことができれば、問題ないとのこと。

 私もまだ後遺症で発音が少々難しいですが、救われた気持ちです。

 演奏中の平山晶子さん、これまでは室内楽の伴奏を多く拝聴しましたが、これだけ、ショパンの曲を聴けるのは初めてだったのかな。これまでの室内楽で見せるような音楽職人の厳しい表情ではなく、ショパンの美しい旋律を愉しんでいるかのよう。いぜんに平山さん本人に伺ったことありますが、私同様、ショパンの曲は大好きとのこと。同じ気持ちだったのでしょうか。

 楽しい会で、また機会があれば伺いたいと思います。

 最後に、終演後の様子を撮影しました。落語の最中も撮っていいですよ、と言われましたが、前に人が入りますし、第一私自身気が散りますので、最後にしました。

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 高座とピアノが同居する図は、なかなか無いですね。


カプリス Platinum Concert 大藪祐歌さんピアノ演奏会

2014年04月06日 | 音楽

Ccf20140126_00001  本日、名古屋市東区のhitomiホールで、特定非営利法人Caprice主催(リンク先、カプリスのweb)の大藪祐歌さんのピアノ演奏会があり、拝聴してまいりました。

 お世話になっているピアニストの鬼頭久美子さんがこのCaprice立ち上げ人の一人でもあり、1月に引き続き、案内を頂きお伺い致しました。

 カプリスは、演奏会の企画や、勉強会などを通じて、クラシックの音楽をもっと身近に感じてもらおうとの趣旨で設立されたもので(カプリスweb参照)、Platinum Concertも活動の一つ、一流の演奏家を迎えての演奏会、今日は昨年からのシリーズで4回目の演奏会でした。

 今回は、カプリスの会長でもあるピアニストの大藪祐歌さんによるピアノソロと、ピアノ五重奏。会の挨拶に演奏にと、忙しい。

 曲目です。

  • シューマン フモレスケ 変ロ長調 作品20(大藪さんソロ)
  • ブラームス ピアノ五重奏曲第1番 ヘ短調 作品34
  • アンコールとして
    シューマン ピアノ五重奏曲 第四楽章

 シューマンのフモレスケとは、ユーモアの意味だそうで、人生の喜び、悲しみ、笑いなどの感情が交錯した状態なのだそうです。曲は、5つの部分に分かれそれぞれに気分を象徴しているとのこと。美しい演奏です。

 ブラームスのピアノ五重奏曲第1番、四つの楽章に分かれており、特に気になったのは、第三楽章。スケルツォというそうで、スケルツォ、ショパンの曲にもあるとおり、冗談の意味、曲は冗談ではなく、リズミカルな旋律が印象的でした。

 ブラームスのピアノ五重奏曲の前に、演奏者インタビューがあり、ピアノの大藪さん自分自身に質問・回答するのではなく、質問は、鬼頭さんでした。弦楽の四人も楽器の特徴をお話し頂き、楽器の音の一曲の中の役割について、お話し頂きました。ヴァイオリンも二基(二人)ですが、1st.と2nd.とでは、2nd.は低い方の音を担当し、やはり低い音のチェロとヴィオラ奏者とピアノとを結びつける役割で、いわば中間管理職だ、と喩えられていました。チョロからもピアノからとも音の調節をせねばならない、微妙な立場から、上からも下からも圧がかかることからの中間管理職の喩え。1st.は主旋律を奏で、高い音の方を担当し、チェロ奏者・ヴィオラ奏者から勢いがかかり大変と、それぞれの立場の境遇をステージ上でお話し頂きました。

弦楽の四名です。

  • 1st.ヴァイオリン 高宮城凌さん
  • 2nd.ヴァイオリン 屋比久潤子さん
  • ヴィオラ 新垣伊津子さん
  • チェロ 庭野隆之さん

 アンコールの演奏では、1st.ヴァイオリンと2nd.ヴァイオリンが入れ替わっていました。

 今回私が腰掛けた席は、ピアノ演奏が見えるようにいつもの、ステージ向かって左の方でした。しかし弦楽器も加わった五重奏曲は、中央のピアノが少し後退し、その前に弦楽の四名が着かれ、結果的に1st.ヴァイオリンの右肩先に位置する事となってしまいました。

 やはり、客席中央に腰掛けるべきでした。でもどこの場所でも音の広がりは良さそうですし、実際にいい音の響きでしたので、今日の場所でも良かったというところです。

演奏後の撮影。

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シュターミッツカルテットと平山晶子室内楽演奏会Vol.3

2014年03月30日 | 音楽

Ccf20140330_00000  今日は、いつもお世話になっている、ピアニストの平山晶子さんが、チェコの弦楽四重奏団「シュターミッツ・カルテット」を呼び、室内楽を主催しておられ、その第三回目があり、拝聴してまいりました。

 会場は、私にとっては初めての伏見のしらかわホール。

 曲目です。

  • ドヴォルザーク
    弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調 作品96「アメリカ」
  • シューベルト
    ピアノ五重奏曲 イ長調 作品114「ます」
  • ロベルト・シューマン
    ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44
  • (アンコール)
    日本とヨーロッパの春にまつわる曲を繋げた平山さんのご友人が編曲された曲

 ドヴォルザークの「アメリカ」は、第二回目で第一楽章のみ演奏されました。弦楽器の音の美しさを最大限に発揮されていましたね。第三楽章は皆さん、ノリノリ。それが第四楽章に受け継がれ、しっとりとまとめ上がった、いい曲です。上手い具合に構成されているんですね。

 あまり日本では馴染みが無い曲なせいか、楽章の終りごとに拍手がありました。

 シューベルトの「ます」は有名な曲。その有名な部分は第四楽章です。以前、とある演奏会では、面白いヴァイオリン奏者の解説で、第四楽章がメインデニッシュ、1~3楽章は、「前座!」と笑わせていましたけど、私は全ての楽章で好きです。脳内演奏できる曲の一つです。

 演奏は、シュターミッツ・カルテットにはコントラバスの奏者はいないので、この曲に限り、コントラバスを伊藤玉木さんが担当なさいました。

 コントラバスの低音がとても良かったです。今回座った場所が、最前列の一番右端。コントラバスに近いからなのか、余計にそう感じた次第。演奏が終わって、後ろの席で子供が、コントラバスの人だけ立って演奏するんだね。かわいそ~」と声が聞えました。

 有名な曲だけに、平山晶子さんも、シュターミッツ・カルテットの皆さんも、これまでに何度も演奏されたことでしょう。私も、生で拝聴するのはこれで二度目。前回は普通の建物の広い部屋で開催された演奏会でしたが、しらかわホールの音響を良さをしっかり感じました。

 以前弊ブログで、ピアノの平山晶子さんは音楽職人と書きましたけど、今回の演奏会でもとても音楽職人らしい表情をなさっていました。アイコンタクトが上手い方なのですね。ピアノの前に座る弦楽器奏者の表情をさっと読みとり、そして自らの演奏では、普段の優しさではなく、いかにも職人らしい表情。

 「ます」は、私も曲を良く知っていますので、どこでどんな表情をなされるのか、大体読めました。それに応じてこちらも呼吸を合わせたりしました。
akoさん、すいません、席で、こんなこと考えていました。

 「ます」で長いこと書いてしまいました。好きな曲なのでつい・・・。シューマンのピアノ五重奏曲、これは、初めて聴く曲ですが、いかにもシューマンらしいメロディです。

 先ほどのアイコンタクトで呼吸を合わせるところ、なにか不思議な安心感を頂きました。なんだろう。これが室内楽の愉しみというものだろうか。

 アンコールは、ヨーロッパと日本の春の曲を繋ぎ合わせたスペシャル版との平山さんから説明があり、モーツァルトの春、滝廉太郎の花。文部省唱歌のさくらさくら、メンデルスゾーンの春の歌、ビバルディの組曲「四季」の春、他にかすみかくもか、ビートルズのヘイジュード、これ感動ものでした。

 私自身が昨年、脳出血で具合が悪くなり、そうして迎えた春だけに、今年の春の嬉しさは一入です。しかもアメーバのブログ友がやはり昨年来の体調不良で、今年の春を迎え、春の歓びを十二分に感じている話を思い出しまして・・・、やっぱり春は良い!。嬉しい!。演奏を聴けるのも嬉しいですが、春が来ただけでこの嬉しさはなんなのだろう。自然の神様に御礼を申し上げなくっちゃ。

 生の演奏って、まさしく一期一会ですね。春も一期一会。毎年訪れる春ですけど、その表情は毎年違います。一期一会の春に一期一会の演奏会。なんという素晴らしいことか。

演奏後のステージ。
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