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mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

シュターミッツカルテットと平山晶子室内楽演奏会Vol.4

2016年04月04日 | 音楽
 昨日は、お世話になっているピアニストの平山晶子さん主催、チェコの弦楽四重奏団「シュターミッツ・カルテット」をお呼びしての室内楽、その第四回目があり、拝聴してまいりました。

チラシ。


 春はチェコから弦楽の風がやってくる感じがしますが、昨年は開催が無く、一年を置いての第四回。
 昨年は平山晶子さん、リサイタルを開催されました。

当日頂いた、パンフレットと曲目。



 今回は自由席。なので、席を選ぶのに制約があることから、開場時間の40分前に会場のしらかわホールへ。ここへは、平山晶子さん室内楽の第三回以来です。

 例によって、最前席。しかもマイクスタンドっぽい穴がある中央部。
 第二ヴァイオリンの方の譜面台で平山晶子さんの表情は、伺えない位置でした。何度か書いてきた、音楽職人の表情とか、息を合わせる場面を垣間見たかったのですが。

 最初の曲、ドヴォルザーク弦楽四重奏曲はシュターミッツ・カルテットの弦楽団のみの演奏。
 これぞ、まさしくチェコの風、といった感じの演奏。
 爽やかな演奏でした。約30分。

 続くグリンカ大六重奏曲は、コントラバスの伊藤玉木さんを迎えての弦楽五重奏にピアノの曲。
 少しアホなことを書くと「六重奏」で結構重い曲かと思ったら、意外とリズミカル。
 お顔は拝見できませんでしたが、ピアノの平山晶子さんも、音楽職人のような厳しい顔ながら、楽しく演奏されていたのではないかと、勝手に想像しています。約35分の演奏。

 休憩をはさみ、ドヴォルザークピアノ五重奏曲、最初の第一楽章は、ピアノの音から入り、これにチェロが乗る、なにか懐かしいメロディ。第三楽章の曲で、しっかり思い出しました。これ拝聴するの二度目です。
 演奏終了で、あちこちから「ブラボー」の声。ご近所からも「ブラボー」。40分。
 後ろからの拍手の圧力は大変大きいです。

 主催の平山晶子さんから挨拶があり、アンコール。
 アンコール曲は坂本九さんの、見上げてごらん夜の星を、を演奏。
 これどなたがなさったのか、ピアノ・弦楽五重奏用に楽譜を書かれたのですね。
 すごくまとまっていました。

 あいさつの中でアンコールを「きゅうちゃん」の曲で、一瞬、別人を連想しました。いえ、ABCラジオでそんな愛称で呼ばれていた方がいらしたもので。


 最後に少し苦言。いえ、これは演奏ではなく、会場にです。今回の演奏会、自由席でした。
 前回の第三回もここしらかわホールでの演奏でしたが、その際は指定席。
 事前に平山さんから、どこの席がよいか?と座席表と共に訊ねられ、ここと指定しましたが、今回はそれも無く自由席。
 座席間の横移動ができないので、通路側か、最前列席に座ることになります。
 平山さんから「今回は人が少ないから、そんない早く来なくていい!」なんて言われていましたが、それでも開場時間では遅く、バスの都合もありましたかが、結局開場の40分前。
 しらかわホールは、開場時間より早く来ると外で待たされるんですね。
 屋根の下ではありましたが、そこは屋外。春でよかった。これ真冬だと、吹きっさらしの風の中待つことになりそうです。
 私がしらかわホールの勝手が分からなかっただけでしょうけど、開場時間より早く行くと、トイレも使えなさそう。電気文化会館へ寄ってきてよかった。
 開場の少し前に、ホール開場というのがあるそうで、ここで建物内に初めて入れました。
 ホール内の階段下まで入れ、それから階段を上り、中二階でチケット拝見ですが、その中二階へ行くまで誘導は、健常者前提。私のようなハンディがある者は右往左往。
 係の方は、やたら丁寧ですけど、画一的な誘導方法に疑問を抱きました。
 今後、ここでの演奏会は、ちょっとねぇ・・・という印象。すみません、会場にこんな苦言でした。

 ちなみに、お客さん、少ないどころか、2階席のバルコニーような席の一部に空席があったほかはほぼ満席でした。

百花百草・エルデトリオコンサート

2016年02月12日 | 音楽
 本日は、東区の百花百草でいつもお世話になっているピアニスト平山晶子さんもメンバーのエルデトリオコンサートがあり、拝聴してまいりました。
 ピアノと、チェロの山田さん、ヴァイオリンの小泉さんのトリオ(三人組)。

 チラシ画像を平山さんのブログから拝借。


 演奏曲目です。当日配布されたものは無かったので、メモ書きなので間違っていたら、平山さんに訂正してもらうことにしよう。
・エルガー愛の挨拶
・ヴェートーヴァン ピアノ三重奏 街の歌
【休憩】
・ショパン ピアノ三重奏曲

 エルガーの愛の挨拶は有名な曲です。演奏会の冒頭によく演奏され、演奏会の挨拶代わりですね。
 しかし、何度も書いていますがこの愛の挨拶、ABCラジオの上沼恵美子こころ晴天のコーナー「ああ言えばこう言う」のテーマ曲でもあり、嫁と舅などとのおもろい話を思い出してしまいます。
 安定した演奏です。

 ヴェートーヴァンのピアノ三重奏曲は初めて聞く曲。
 座った席がヴァイオリンの小泉さんの真ん前で、ピアノの平山さんは、あまり見えなかったのですが、弦楽器の二人と息を合わせているのはわかりました。
 こういう気迫が感じられるのが、生の演奏会です。

 チェロの山田さんが、この演奏会トリオの主宰者のような存在みたいで、お話が楽しいですね。
 演奏を聞きに来て、トークを聞くのはどうかな、と仰っていましたけど、トーク大好きです。
 聞くところでは、歌手のさだまさしさんは、コンサートの時間の半分以上はトークだそうです。
 音楽とそれに絡めた、お話は楽しいですし、それらを含めて生の演奏会です。トークが長いのは私は歓迎するところ。

 ベートーヴェンの街の歌、ベートーヴェンの曲にありがちな、第一楽章と第二楽章の曲調ががらっと変わるところ。第二楽章は聞いてて心地よい曲です。
 続く第三楽章、躍動的です。チェロの演奏は、弦をはじくピッチカートというのだったかな?いろんな奏法を取り入れての演奏です。

 ショパンのピアノ三重奏曲。
 曲のお話しで、ピアノの詩人とも呼ばれるショパンですが、生涯の後の方では、チェロの曲も書いていたことから、弦楽器の曲も書こうとしていたらしい、というお話でした。
 しかし、ヴァイオリンの曲は無く、ヴァイオリンの小泉さんは、演奏者として寂しい、ようなことをお話しされていました。
 アレンジで、ヴァイオリンソロのノクターン9-2を聞いたことがありますので、ご自身でアレンジされて演奏されたら、と思います。

 で、ショパンの三重奏曲。実は初めて聞く曲。冒頭は何やら深刻な感じの曲調。ショパンの生涯の後の方で、忍び寄る病魔の影なのでしょうか。
 やがて、ショパンらしい曲調になって、何かほっとしました。

 チェロの山田さんはショパンの曲が好きだそうで、「ならばなぜ、ピアノをやらないのか?」という自己突っ込みをされていましたが、私なんぞ、ショパンが好きでも「ピアノはおろか楽器はまったくやってません」です。

 演奏が行われたのは、百花百草のホール。通常は喫茶ルームとして使われているそうです。


 演奏の前に撮影しました。
 後ろの絵画がいいですね。

 しかしながら、演奏会ホールではなく気楽な雰囲気からなのか、演奏中に撮影されてる方がいました。
 それでもシャッター音を消せばいいのですが、演奏中に「カシャ!」の音。スマホ撮影です。
 こういうの困るんですね。「音を楽しむ」場に余計な音を出す、最低で最悪の行為です。

 ところで、チラシには百花百草への交通として、地下鉄桜通線高岳駅から、とありますが、これはとんでもなく遠いです。
一番いい交通で最寄りは、バスの清水口停留所です。

ペスコチカピアノデュオコンサート・平山晶子さん演奏会

2015年12月23日 | 音楽
 天皇誕生日の今日は、ペスコチカピアノデュオコンサートという演奏会があり拝聴してきました。
 前日は、打ち合わせがあり、深夜帰宅が予想されていて、どうしようかと思っていましたが、結局は普通に夜更けまで起きている時間に戻ることができ、演奏会に伺うことが出来ました。
 ペスコチカピアノデュオとは、いつもお世話になっているピアニストの平山晶子さんが、チェコのプラハで毎夏に行われているミュージックキャンプ・プラハに参加しておられ、その場で同じく日本から参加しておられる長野県の日下部かおりさんと、二人で演奏活動ができないものか、ということで本日が旗揚げ公演なのだそうです。
 ペスとはチェコ語で犬、コチカはチェコ語で猫という意味だそうで、犬に似ている平山晶子さん、猫に似ている日下かおりさん、ということで名付けたそうです。


 ミュージックキャンプ・プラハとは早い話が演奏家さんたちのサマーキャンプのようなものだと、個人的に解していますが、その二人のピアニストによる演奏会ですので、ある意味世界的に有力な演奏会です。
 
 会場で頂いた、曲目。



 ベネットの4つの小品組曲は、どちらかと言えば、ジャズの雰囲気のある曲。ガーシュインの曲に似ているかな、と思いました。
 ピアノは二台。第一が日下部かおりさん、第二が平山晶子さんの演奏。
 第一の日下部かおりさん、演奏はノリノリ。
 このノリの雰囲気はジャズと共通の要素が感じられました。

 次のガーシュインのラブソディ・イン・ブルーは有名かもしれません。ジャズとクラシックの中間のような曲。
 自動車のCMのBGMで使われていました。
 以前に、別の方によるピアノソロの演奏を聞きましたが(弊ブログでも書きました)、今回は二台による演奏で、オーケストラパートを第二の平山さんが演奏し、ピアノのソロパートを第一の日下部さんが演奏なさいました。
 日下部さん、ノリノリですね。
 それに伴って、平山晶子さんもノリノリ。これまで何度かピアノ演奏を聞きましたが、こんなノリノリな演奏は初めて拝見(拝聴)しました。
 ピアノソロも音が十分楽しめましたが、二台のピアノによる演奏。
 豪華な音の波の中。

 休憩の後は、クリスマスの前々日で、クリスマスにまつわる曲で、チャイコフスキーのくるみ割り人形の組曲。
 これを落語の司馬龍鳳師の語りで演奏。
 江戸落語の語りでくるみ割人形の物語が進められます。
 そこにくるみ割り人形の各曲が挿入される演出。

 第一ピアノと、第二ピアノの担当が替わり、第一に平山さん、第二に日下さんが担当されました。
 演奏前の準備で、語りを担当する落語の司馬龍鳳さんが、イキナリ「かおりさん、緊張してる!?」などと声をかけ、会場内笑いが起きました。こういうところが落語家さんの粋なところですね。

 龍鳳師は、「くるみ割人形」という表紙の絵本なのか、物語なのか、本を読みます。
 しかし文句は江戸落語っぽい。
 ところどころに小噺挿入で、小噺は故意に入れた物でしょうけど、ほかの部分はどうなされたのか、演奏後に訊ねてみました。
 そしたら即興で文を考えられた、とのことで、面白い演出だなと思いました。

 今回の演奏会、場所は名古屋市での開催でしたが(栄のカワイ)、日下部かおりさんの関係の方が大勢長野県飯田市から訪れていたようで、遠路遥々お疲れ様です。
 飯田市と名古屋市のピアニストによるデュオ演奏会。
 名古屋ばかりで演奏するとは思えず、飯田市でも演奏するのかな。
 飯田市は遠いな。
 でも飯田はいずれ訪れたところですし、交通の面でいろいろ係った場所ですので、気になる地ではあります。

百花百草寄席

2015年11月14日 | 音楽
 今日は、東区の文化のみち百花百草で、百花百草寄席があり、拝聴してきました。「寄席」ですが、落語とピアノの演奏です。
 そうです、ピアニストの平山晶子さんからの案内です。

 落語は、春風亭柳昇師門下の司馬龍鳳師。ピアノの平山さんとは、落語とピアノの演奏で、落語会活動をなさっておられます。

 百花百草は、名古屋市の文化のみちの施設の一つ。岡谷鋼機の旧岡谷邸にホールを追加したもので、四季折々の花々が咲くお庭が見どころ。
 そのホールで開催された寄席とピアノの演奏です。

チラシを手に入れられなかったので、平山さんのブログから拝借。


 先ず、ピアノソロで、ヨハンセバスチャン・バッハの平均律クラヴィーア曲集前奏曲第1番ハ長調。これはグノーのアベ・マリアの原曲となったもので、ある意味クリスマスソングかもしれません。
平山さんからは何も解説は有りませんでしたが、私はそう思いました。

 そして落語、芝浜。
芝浜とは、棒ふり魚売りが、酒ばかり飲み、なかなかうだつが上がらない。ある日女房に起こされ、実は一時早かったのだが、夜も明けきらぬうちに芝の魚河岸へ魚の買つけ。眠気覚ましに海水で顔を洗うと、ぬるりと財布を拾う。その財布は50両が入っていた。大喜びで長屋へ帰り、女房に話し、湯へ行ってしまう。
湯上りに連れを引き連れ、酒だ寿司だでどんちゃん騒ぎ。こんな50両を当てにすると、本当にダメになってしまうから、女房は親類の所で相談し、財布は夢の中で拾ったことにして、3年もまじめに働いたら改めて財布を見せよう、ということで、3年が経過。
その3年目の大晦日に女房は拾った財布を男に見せ、祝いの酒を飲もうと言ったところ、、男は「よそう。また夢になってしまうから」というのがオチ。

 芝浜の大体の筋書きは、ナショナル劇場の大岡越前で「夢で拾った50両」というタイトルで放送がありましたが、それを見てずっと後年に、この芝浜が原作であることが分かりました。
大岡越前では、落とした50両の落とし主は、実は盗人で、盗品の50両を芝の海岸で落とした、という設定。
その落ちていた財布を、一時早く買い付けに来た魚屋が拾い、以降は落語の通り、という内容でした。
落語の芝浜は、誰が落としたのかの言及は無く、最後は夫婦愛を描く人情噺になってます。

 落語の後は、ピアノそろの演奏。
 全く演奏曲目が決めていなかったそうで、定刻の前、うだうだと来場者と話しする時に、平山さん、私に向かって、ピアノ演奏する曲、何かリクエストして!と言われました。
 そんな急に振られてもいきなりは出てこないので、難しい中からショパンの「アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ」と申しました。一発で却下。分かってます。それならばとノクターンの1番と申したら、こちらもレパートリーに入っていないとかで、ボツ。

 そんなこんなで、本番の落語の後の演奏。
 先ずはブラームスのワルツ15番。
 この曲は、そう長くないですが、とてもお気に入りの曲で、しかし曲名が分からず、最後の手段、平山さんの前で鼻歌披露して曲名を知ろうとした矢先に、NHK-FMのきらクラ!で番組MCの方が、何と放送中に鼻歌披露して、次の週にリスナーさんから、それはブラームスのワルツだ、とお便りが来て、私も曲名が分かった次第。そんな思い出の曲。

 ワルツ続きで、ショパンの子犬のワルツ。小品のショパンの中でもさらに小品。1分少々の演奏時間。この1分に子犬の情景を表現する、突然の演奏はそれなりに難しいそうです。

 続いて、同じくショパンのノクターン遺作。
ショパンの死後に広く刊行された曲で、オーパス番号が無く、遺作となっている一曲。
味わい深い曲で私の好きな曲の一つ。

 ここで会場席からのリクエストで、ベートーヴァンのエリーゼのために、を演奏。
こういうことでしたのね。リクエストしてね、というのは。
もし続いてリクエストを募られたら、バダジェフスカの乙女の祈りか、ショパンの幻想即興曲をリクエストしようと思いましたが、平山さんの方から演奏が続き、次は幻想即興曲を演奏してくださいました。
以心伝心でした。

 全体で約2時間の落語とピアノの演奏会。
 私の座った席から、始まる前の様子。落語の最中も撮影OKが出ましたが、気が散りますので、撮影は致しませんでした。


 古い旧家の蔵を改造してますが、クリスマスツリー。


 玄関ホールに、クリスマスツリー。


 ホール内のテーブルにもクリスマスのオブジェ。


 平山さんの演奏は、大変技巧的で、何度も書いていますが、音楽職人の感じです。
 演奏家とされる方でも、見せる演奏家さんと、創る演奏家さんとがいらっしゃいますが、平山さんはこの後者の方です。
 ピアノの先生の先生をされている方で、尚更にそんなことを感じました。

 料理の世界でもありますね。お店のシェフで頑張っていらっしゃる方と、料理学校の先生でいらっしゃる方と。作る料理は同じでも微妙に違ったりします。

落語は音楽だ!

2015年10月21日 | 音楽
 本日は、熱田文化小劇場で、「落語は音楽だ!」と題して、いつもお世話になっているピアニスト平山晶子さん、落語家司馬龍鳳(しばりゅうほう)さんの演奏会がありました。

 落語とピアノの演奏会は昨年の池下から二度目です。
 尤も、このお二方は龍アコと称して、落語会を多くなさっておられるようです。

 落語とピアノの取り合わせは、とても奇異に感じますが、よ~く考えたら、落語には囃子ものと呼ばれるお囃子が伴奏されることがあり、それのピアノ版のようなものと思えば納得ですし、実際その通りでした。

 演奏会チラシです。実物は手に入りませんでしたので、平山晶子さんブログから拝借。


 当日の演奏順のパンフレット。


 演目(曲目)。

 「饅頭怖い」は有名な噺。これは落語の単独で上演。

 続く、ベートーヴァン・ピアノソナタ8番悲愴(ひそう)は、ベートーヴァンの三大ピアノソナタの一つ。
 これの第二楽章が好きで、第一楽章とは違い穏やかな旋律。
 ベートーヴァンはこういうところがあって、有名な交響曲9番運命も第一楽章の有名な旋律の後の第二楽章は、とても穏やかなんです。

 この悲愴を前に、舞台上の高座を片づけて、ピアノの位置を移動したところ、私から見て、最高(最好)の位置にピアノが来ました。
 なんという。(嬉)

 この小移動の時間稼ぎで、平山晶子さんと司馬龍鳳さんのお話がありました。
 悲愴という大曲演奏前にステージでお話して大丈夫なのかな?などという心配は他所に、いつかリサイタルで演奏なさったように悲愴を演奏。

 第一楽章の始まりの「ジャーン」の音が特徴。(すみません、クラシック好きとは思えぬ表現で)
 演奏の表情は音楽職人らしく、厳しい表情ながらもベートーヴァンのピアノソナタのリズムに乗った表情が垣間見えます。

 続いての落語、分七元結は始めて拝聴する演目。古典落語で、その名は存じていましたが、大曲で、ネットでも聞くことはありませんでした。
 いわゆる人情噺で、かつてのナショナル劇場「大岡越前」で出てきたお話の原型のようです。
 大岡越前では、分七元結そのままではありませんが、噺の中の出来事がこれでした。

 今後再放送することがあれば、この分七元結のお噺を思い出すと思います。

 この落語分七元結は、ピアノの演奏付き。
 BGMであったり、心情を表す効果音であったりと、囃子物よりも多彩な表現ができると感じました。

 演奏曲目には無いアンコールは、ベートーヴァンのエリーゼのために。
 もう何度も演奏された曲で、平山さんも、演奏する、というよりは曲を愉しんでおられるような演奏でした。