このブログから一方的にリンクを張っている、神戸市の相楽園。この相楽園は、元神戸市長の小寺邸を、小寺氏の逝去後に神戸市に寄贈され、兵庫県庁のすぐ近くの都心に広がる有料庭園です。
この相楽園で毎年八月の最終週に、「にわのあかり」という竹や和紙を使い、ほのかな空間を演出するイベントがあります。ここの年間入園券を持っていますが、今まで行くタイミングがなく、今年が初めてという事で、最終日8月30日に行ってきました。
先ずは正門から。午後6時半過ぎで、空は明るいです。
正門を入っての通路。両側の樹木はソテツ(蘇鉄)です。この相楽園の名物です。
ガラス瓶に入れたろうそくの灯り。
厩舎のライトアップ。
建物前の灯りは、何を表すのだろう。
その隣にある、重要文化財旧ハッサム住宅です。以前は北野町でイギリス人貿易商ハッサムさんのおうちでしたが、後にここ相楽園へ移築されました。
建物に明りがついて人影が見られる通り、夜間の屋内公開を行っていました。その様子はいずれブログで書きます。
ハッサム住宅で完全に暗くなるのを待ち、というより長く居過ぎてはや闇の中。日本庭園の方へ出てみると、いろいろな灯りの仕掛けが。
これ紙コップにろうそくを入れ、それをトンネル状に並べたものです。手持ち撮影はツライ。
その中身。
さて、日本庭園の池の向うは見事なまでのライトアップ。画像右側の屋形船のような建物は、元は本当に屋形船でした。
この元屋形船は江戸時代、17世紀に姫路藩主が造った屋形船の、上の部分(建物)だけが陸上に上がったものだそうで、重要文化財です。
灯りの演出で、むしろ深山幽谷の雰囲気が出ています。実際そんな場所で、暗くて歩きにくいのはたしか。
回遊式の池の廻り、石のトンネルもあったりする所にも仄かな灯りがありましたけど、流石に手持ちで撮影するのは無理でした。
そして紅葉かと見間違えるようなライトアップ。先程の池の反対側から眺めた場所ですが、緑色のカエデが既に紅葉している様に見えます。
秋が深まったかのよう。
滝の流れと共に。
丘の上にあるあずまやで。
このような仄かな明りを灯すイベントは、春先には京都の東山花灯路、夏には愛知県足助町のたんころりん、秋には名古屋ランの館で明りの庭、冬は京都嵯峨野の花灯路があり、それぞれが趣きある灯りです。
全国的にもいろいろあるのだろうな。灯りの下で、人はいろいろ語ったりします。心のエネルギーかも知れませんね。