中国西安で奮闘する大学教師Mの日々

日本人教員として中国の陝西省西安市の大学生・大学院生に対し、「日本文化・社会」や「卒業論文」などを教えています。

現代中国における日本アニメの人気ぶり(in 山東)

2014年09月29日 00時55分07秒 | 現代の中国社会
明日の授業を終えると、私の大学は国慶節の8連休へ入ります。

国慶節は普段大学の仕事で追われていてできない、研究論文・大学院関係の業務、中国語文献の翻訳などをするつもりです。
先日連休の作業計画を立ててみたのですが、午前・午後もびっちりと埋まりました(涙)

連休中、上海時代の学生(済南出身)が来てくれるそうなので、一緒に食事・買い物をし、そこで気分転換する予定です。


さて、今日は現代中国の日本アニメの人気ぶりについて少し紹介します。
既に自明のこととして日本でも認識されつつありますが、中国では確かに日本アニメの人気が高いです。
先日、大学の外国語学部の学生会主催の新入生歓迎会があったのですが、そこの出し物の中に二つ日本アニメのコスプレ+踊り+演奏がありました。

まず、司会の二人(共に大学生)


こちらはコスプレをした学生達が、日本のアニメソングに合わせて踊るという出し物


こちらは、電子ピアノで上手にアニメソングを引くという出し物(こちらもコスプレ)。


演目の後、彼らに聞いてみると、彼らは一様に日本語科の学生ではありませんでした。
日本語科に入学してから日本アニメに関心を持ったのではなく、それと関係なく日本アニメに関心を持っていたわけです。
(ちなみに、国慶節連休中も済南市内の泉城広場という場でコスプレのイベントが開催されるとのこと)

こうした学生の多くは日本語にも関心を持っているケースも珍しくなく、自分で独学して日本語を身につけていく場合も多いようです。

なお、これは先週から顕著な傾向なのですが、私のクラスの後ろのほうで座ってじっと授業を聞いている学生達が出てきました。
彼らが授業後話しかけてくれて分かったのですが、彼らはまさに上記のパターンで日本語に関心を持つようになった学生達でした。
そして、彼らの授業がない時、私の授業を聴講したいといってきたので、快く受け入れることにしました。

ちなみに、かれらの日本語レベルですが既に日本語能力二級試験(N2)に合格したものもいて、中上級レベルの会話能力を有している学生もいました。
また、わざわざ聴講に来るという学生の多くは一様に日本語の日常会話が出来るレベルにあるため、二年生の会話授業などには十分対応できます。
自分でここまで勉強し、さらに自分の専門がない時にもっと日本語を上達させたいとして学んでいる、こうした学生達に私は励まされました。
単純に自分の母語を好き、関心を持ってくれているという学生に出会えば、誰でも嬉しくなるものではないでしょうか。
今回の経験で、私も素直にそう感じました。


それにしても、日本アニメが現代中国の若者に与えている影響の強さ、あなどれません。
正直に言えば私は人並みに見た程度で、アニメにどっぷりとはまった人間ではありません。
しかし、このような現代中国の若者がアニメに熱狂している様子を客観的に見ると、その背景にあるものが一体何なのか考えずにはいられません。
まだ、その答えは出ていませんが、私にとって今後じっくりと考えていきたい問題の一つです。



最後に、この歓迎会で日本語科の学生+日本人留学生が「未来へ(キロロ)」合唱をしてくれました。
その写真もここで紹介しておきます。


留学生の皆さんが学生と色々と仲良くしてくれるので、学生達は皆、喜んでいます。


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