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超心理マニアのためのブログ

マット・イシカワによる超能力研究の文献ガイド

心拍による予感実験

2007-05-10 | 論文ガイド
<PA2005(20)>

カリフォルニアの研究所より。
●エドウィン・メイ 「心拍による予感実験」

メイはこれまで騒音を刺激にして、被験者の皮膚電気伝導度を
測定して予感実験を行ない、成果をおさめてきた。

http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/3-4.htm

今回は、心拍率の変動を測定して予感実験を行なった。まだ
被験者ひとりの初期段階であるが、刺激3秒前に有意な差異が
得られた。あわせて被験者をつのっている。

なお、心拍率の変動を使った予感実験は、ラディンと同様な
刺激画像に伴って安定して起きることを、すでにマクラティらが
『代替・補完医学』に発表している。

タイミングが外部供給できるRNG

2007-05-09 | 論文ガイド
<PA2005(19)>

独フライブルグの大学より。
●マシアス・ブラウニッヒ&ティルマン・ファウル&ハラルド・ワラック
 「タイミングが外部供給できるRNG」

通常の物理乱数発生器が、内部クロックで乱数サンプリングタイミング
が決定されているのに対し、開発中の乱数発生器は、サンプリングを
外部の信号で行えるようになっている。

念力の実験を行なうときには、特異的な現象がおきやすい、脳波などの
生理学的信号や、地磁気などの環境信号を使うとより顕著な反応が出る
のではないか。


特異的被験者からのエネルギー放射

2007-05-08 | 論文ガイド
<PA2005(18)>

米デューク大学より。
●スティーヴン・バウマン&ウィリアム・ジョインズ&ジェレミー・キム
 &ジョナサン・ザイル 「特異的被験者からのエネルギー放射」

代替医療の実践者19名の施術時の放射測定を、一般人6名のもの
と比較した。ひとりの被験者から光子のバーストが2回、腕の電極に
電圧のサージとともに見られた。クンダリーニの開眼に似ている。

測定器:
赤外線ビデオ記録機、電極10個をモニターするエレクトロメーター、
磁気記録ガウスメーター(DC-2万Hz、ミリガウス分解能)、
近紫外ピークの光電子倍増管(量子収率20-27%)。

ジョインズ先生:
http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/duke.htm

アメリカ原住民プエブロの超心理観

2007-05-07 | 論文ガイド
<PA2005(17)>

米ニューメキシコ大学より。
●ブライアン・ウィリアムズ 「アメリカ原住民プエブロの超心理観」

アメリカ原住民には「ロングボディ」と言われる、家族や種族との
霊的つながり(死者とも)を示す概念がある。これにもとづく超心理
現象の説明は、ロルの「場所記憶」などによりなされている。

本論文は、従来の検討がおもにアメリカの東部の種族であったのに
対し、南西部の種族に対して、フィールド調査したものである。さらに、
従来の調査と比較議論している。


主観的超常体験の要因

2007-05-06 | 論文ガイド
<PA2005(16)>

ライン研究センターより。
●クリスティーン・シモンズ 「主観的超常体験の要因」

主観的超常体験の起こりやすさを、性格と、睡眠の時間や質
との相関を調べる。睡眠時間が短く幻覚が多い人々に、
臨死体験が多いことが、これまで報告されている。

また、分裂気質など、境界性障壁が低い人は、主観的超常体験
が多い報告がある。

今回は、睡眠時間が短い人と、分裂気質の人が、主観的超常体験
が多いという仮説のもとで、281人に質問紙調査を行なった。
その結果、超常体験の回数と睡眠時間の関係は得られなかった。
仮説からははずれるが、睡眠時間が平均の人は分裂気質が低く、
短い人あるいは長い人が、分裂気質が高い傾向が見られた。


ブラインド・プロトコルの歴史

2007-05-05 | 論文ガイド
<PA2005(15)>

●スティーヴン・シュヴァルツ 「ブラインド・プロトコルの歴史」

ブラインド・プロトコル、被験者に実験の趣旨や進行を知らせないで
行なう実験方法の萌芽は、リディアの王クロイソスにさかのぼれる。
霊能者に自身にはわからない状況の霊視を求めた記録がヘロドトス
によって残されている。

ベンジャミン・フランクリンは、メスメリズムの評価にブラインド・
プロトコルを使って、否定的な結果をえた。

ダブル・ブラインド・プロトコル(二重盲検法、被験者と実験者の両方
が知らない状態の実験)は、シェルドレイクの1999年の調査では、
心理分野で5%、医学分野で25%しか採用されてない。一方、
超心理学では、なんと85%で採用されている。

※超心理分野では、実験企画者も実験の進行を知らない
「トリプル・ブラインド」もなされている。例<PA2003(11)>

懐疑論者が協力する超心理実験

2007-05-04 | 論文ガイド
<PA2005(15)>

●マリリン・シュリッツ&リチャード・ワイズマン&ディーン・ラディン
 &キャロライン・ワッツ 「懐疑論者が協力する超心理実験」

ワイズマン(懐疑論者)とシュリッツ(肯定者)は、97年と99年に
協力実験を行なった。この実験は、まったく同じ条件で両者が超心理
実験の実験者を交代で行なって、結果を比較するものであった。

2回の遠隔凝視感知実験ともに、シュリッツの実験結果が有意になり、
ワイズマンの実験結果が有意にならなかった。実験者効果を示す実績
となった。
http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/4-9.htm

今回また追試実験を行なったが、両者とも有意にならなかった。なにか
シュリッツの能力発揮に問題があったのか。。。。

予知的馴化の追試

2007-05-03 | 論文ガイド
<PA2005(14)>

イギリスのノーサンプトン大学より。
●ルイ・サヴァ&クリス・ロエ&マシュー・スミス
 「予知的馴化の追試」

べムの予知的馴化の追試を蜘蛛の画像刺激で行なって
すでに前年の発表<PA2004(19)>で成功を
報告している。

こんどは、刺激をサブリミナルでなく、意識的に
感知可能な刺激とした。また、実験回数も増やした。
べムはこれでも可能と主張しているが、こんどは、
なんと有意な結果にならなかった。予知的馴化は
現象が思ったより不安定なのかもしれない。


超心理とロングボディ

2007-05-02 | 論文ガイド
<PA2005(13)>

西ジョージア州立大学より。
●ウィリアム・ロル 「超心理とロングボディ」

著者は読書ガイド49番にあるようなポルターガイストの
研究者。「場としての記憶」という理論を提起している。

この論文もその一環であり、いろいろな物体の意味の記憶が
場に残り、それを読み取るのがESPだという。

それを身体側から見ると、通常の身体機能が場を介して、
より外側に影響範囲を拡大したとも見えるのであり、それを
延長した身体「ロングボディ」と呼ぼうというのである。

http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/5-5.htm

乱数発生の心物連関作用モデル

2007-04-30 | 論文ガイド
<PA2005(12)>

ノエティックサイエンス研究所より。
●ディーン・ラディン
 「乱数発生の心物連関作用モデル」

乱数発生器の心物連関作用を説明する時間遷移因果モデルを
マルコフ連鎖で表現する方法を検討する。

ボタンを押したときにある乱数ビットが、所定の値になった
ときに、それは(1)念力でその値になった場合と、(2)予知で
その値が出るタイミングをはかってボタンを押した場合の、
2通りが考えられる。

マルコフ連鎖モデルが長くなると、そのモデルに合致する
一連の系列が偶然発生する可能性が低下するので、両者を
識別できる可能性が生じる。

パイロット実験の範囲では、目的論的な過去遡及的因果モデル
のほう、つまり(2)のほうが、よい説明を与えることがわかった。

http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/5-4.htm


ガンツフェルト実験のヴァリエーション

2007-04-29 | 論文ガイド
<PA2005(11)>

ドイツのIGPPより。
●ピーター・ピューツ&マシアス・ゲスラー&ジリ・ワッカーマン
 「ガンツフェルト実験のヴァリエーション」

ガンツフェルト実験の新規企画に向けたパイロット実験。

注目している点は、
・超能力を信じていない被験者に「不可能なテレパシー」を
 強要しても、現象が起きるか。
・受け手が想像を絶え間なくしゃべるのは、言語発話による
 雑念が起きやすいので、発話を減らして成績が向上するか。
・ターゲットはダイナミックな映像が効果高いとする研究と、
 簡潔で情報量が少ないものがよいとする研究で矛盾がある
 ようなので、それをクリアにする。

現状ではとくに顕著な結果はでていない。


赤血球の破壊にヒーリングが与える影響

2007-04-28 | 論文ガイド
<PA2005(10)>

ライン研究センターなどより。
●ジョン・パーマー&スティーヴン・バウマン&クリスティン・シモンズ
 「赤血球の破壊にヒーリングが与える影響」

20人のヒーラーと40人の一般人について、赤血球の試料に施術して
破壊(溶血)を遅らせてもらう。各参加者には、質問調査をする。
また、半分の実験は試料への磁場を遮蔽して行なう。

施術による変化は全体として有意にはみられなかった。ヒーラーと一般人
の違いもなかった。磁場の処理による違いもなかった。高年齢の一般人は
破壊を早めてしまうのに対し、若い一般人は破壊を遅らせる傾向があった。
磁場を遮蔽したときの破壊の遅れは、境界性が低い被験者で強く見られた。


乱数発生器への念力~偽フィードバックの効果

2007-04-27 | 論文ガイド
<PA2005(9)>

南アフリカより。
●ヘルマン・クルイッセら5名
 「乱数発生器への念力~偽フィードバックの効果」

物理乱数発生器の出力累積を、念力で上昇させたり、
下降させたりすることを教示する。実際の画面には、
真の正しい累積値を出す場合と、偽の奨励を加えて、
教示方向に片寄った累積値を出す場合で比較する。

偽フィードバックを加えた方が、真の値も片寄り
やすい傾向が、期待通りに見られた。

※能力発揮を奨励するという意味ではポジティブだが、
 被験者を欺くという点ではネガティブな設定であり、
 結果が不安定になるおそれがある。

瞑想家同士の脳派同調

2007-04-26 | 論文ガイド
<PA2005(8)>

アメリカのワシントン州より。
●レイラ・コザック&リアンナ・スタンディッシュ&クラーク・ジョンソン
 &トッド・リチャーズ&ブレント・シュチュワート
 「瞑想家同士の脳派同調」

16人の瞑想家に30日間、毎日2回一緒に瞑想訓練してもらい、実験を
行なう。10メートル離れたシールドルーム2つに、送り手と受け手を
それぞれ隔離して脳波をとる。送り手には、視覚刺激は1秒ごとに反転
するチェッカーボードをランダムの時刻に呈示したり消したりする。
各被験者は、送り手と受け手を交代して担当する。

16人のうち、4人が刺激呈示時に1%有意な同期を示した。同じペアで
再実験したが再現はしなかった。なお1人は刺激消去時に有意な同期
を示した。

環境敏感性の質問紙調査

2007-04-25 | 論文ガイド
<PA2005(7)>

アメリカのヴァージニアより。
●マイケル・ジャワー「環境敏感性の質問紙調査」

憑依体験をしやすい人の傾向性を見極めることを目的に、
環境敏感性の質問紙調査を行なった。超心理系の雑誌読者から
112人の協力を得て、アンケートの回答が得られた。そのうち
62人が環境敏感性の分類され、その特徴は次の点に要約された。

女性の第一子、独身、両腕利き、内向的で想像にふけると自己査定、
幼少期にトラウマ経験の記憶があり、電気製品を故障させると認識
している者。