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ウィーンの若手デュオ “歌の贈り物”を世界へ

2021-01-18 06:59:49 | 報道/ニュース

2020年12月16日 NHKBS1「国際報道2020」


ウィーンを拠点に活動する
ソプラノ歌手の森野美咲さん(32)と
ピアニストの木口雄人さん(31)。
森野さんは2020年9月
若手音楽家の登竜門として知られるヨハネス・ブラームス国際コンクールに出場し声楽部門で優勝。
伴奏を務めた木口さんも最優秀歌曲伴奏賞に選ばれた。
2人はともに岡山県出身で高校の同級生。
新型コロナウィルスの感染拡大で2人での練習が思うようにできず苦労を重ねてきただけに
喜びもひとしおだったという。
(ピアニスト 木口雄人さん)
「最優秀賞をいただいたこともデュオとして評価していただいたことだから2人で喜んだ。」
(ソプラノ歌手 森野美咲さん)
「これからももうちょっと頑張りなさいと勇気づけてもらったような気がした。」
コンクール優勝の快挙を受けて一層の活躍が期待された2人だったが
そこに立ちはだかったのが新型コロナの感染再拡大だった。
オーストリアでは11月から2度目の外出制限が始まり劇場なども閉鎖。
2人が計画していた受賞後初のコンサートなど公演はすべて中止となってしまったのである。
例年ならクリスマスシーズンでにぎわうウィーンの街も今年は閑散としている。
(森野さん)
「さびしいよね。
 ウィーンじゃないみたい。」
(木口さん)
「文化を奪われているような感じ 今は。
 悲しい。」
(森野さん)
「心が痛い。」
コンサートはできなくても自分たちの音楽で同じように苦しむ人たちを元気づけられないか。
2人が考えたのが“歌の贈り物”である。
自分たちの歌に冬の美しい景色などの映像をつけ
クリスマスイブまでの24日間
毎日1曲ずつをインターネットで無料で配信する取り組みである。
ヒントとなったのは
子どもたちがクリスマスに向けて1日ずつカレンダーの中のお菓子などを楽しむ
ヨーロッパ伝統の習慣である。
(森野さん)
「家で毎日1つずつクリスマスのプレゼントを開けていく楽しみは今年もできる。
 本当に楽しみのひとつ
 今日の占いみたいな感じで開けてもらえたらいい。」
過去のコンサートを映像に加え
今回 新たに日本語や英語 ドイツ語で冬の歌を収録することにした。
2人の思いに賛同したウィーンのベテランの録音技師も収録を手伝ってくれた。
「始まりの部分はこちらがいいよ。
 ピアノの音も静かに響いているし。」
さらにコロナ禍で仕事が減ってしまった友人のプログラマーやデザイナーが
動画の制作などをボランティアで引き受けてくれた。
(森野さん)
「それこそ仕事がなくなった方も中にはいる。
 最初始めたことはすごく小さかったけれど
 いろいろな方が関わってきて
 どんどん雪だるまみたいに大きくなってきて
 すごく幸せな気持ち
 ありがたい気持ちでいっぱい。」
準備を始めて約1か月。
みんなの思いが詰まった“クリスマスの贈り物”が完成した。
(ピアニスト 木口雄人さん)
「うれしい気持ちに音楽が持っている力でなってもらえることこそが喜び。
 温かいものが届いて
 気持ちよく聴いていただけたらと思う。」
(ソプラノ歌手 森野美咲さん)
「音楽
 歌うことは絶対私はやめることができない。
 どんな形でも届けたいという気持ちをずっと大切に持っていたい。」
 



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