11月1日 国際報道2016
中国本土への情報発信の拠点 香港。
10月末に世界中のお酒を紹介する「Wine and Dine Festibal」が開かれ14万人が訪れた。
香港はアメリカに次ぐ世界第2位の日本酒の輸出先である。
しかし香港のアルコール飲料の輸入額全体のうち
日本酒が占めるのはわずか0,2%
68%を占めるワインに大きく引き離されている。
その理由は
日本酒が主に日本料理店で消費されるのに対して
ワインは中国料理など地元の料理と合わせて消費される機会が格段に多いことである。
「これは新疆ウイグル自治区の串焼きです。
ボルドーワインとの相性が抜群で
天にも昇る思いです。」
“日本酒も中国料理に合わせて飲まれるようになれば
市場が格段に広がるはずだ”
日本の酒造組合が参加して中国料理と日本酒の新たな組み合わせを探る催しが開かれた。
選ばれたのは東北から九州までの5つの銘柄。
味が濃い中国料理に負けないよう
いずれもコクのある純米酒である。
試食するのは香港の財界人など舌の肥えた100人余。
カニの入った小籠包に合わせたのは酸度が高くフルーティな銘柄。
肉の脂を中和しすっきりとした後味を引き出す。
北京ダックと合わせたのは甘く丸みのある大吟醸。
アヒルの皮の甘みを引き立たせる相乗効果を狙う。
その評価は
「料理の脂が中和されおいしさが増して
特別な料理を食べているようです。」
「今度 中国料理店に行ったら日本酒を頼んでみます。」
手ごたえをつかんだ。
(日本酒造組合中央会 海外戦略委員会 仲野益美委員長)
「日本酒は非常に製造の幅があり
いろいろな種類を出せるお酒。
炭酸の効いたお酒を出すことも可能
熟成酒もあり
お燗をする魅力もある。
中華料理とのマッチングは十分可能。」
香港の先に見据えるのは巨大な中国市場。
日本酒の新たな挑戦が始まっている。