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三笠宮崇仁親王殿下

2016-11-06 16:30:00 | 編集手帳

10月28日 編集手帳

 

 初めてのパチンコで玉がジャラジャラ出た。
その処置が分からない。
フランス文学者の渡辺一夫氏が石鹸(せっけん)に換えてくれた。
「ありがとう。
 パチンコ記念のおみやげができたね」。
三笠宮崇仁(たかひと)親王殿下である。

渡辺氏の同僚で、
一緒に玉をはじいた辰野隆(ゆたか)氏が鼎談(ていだん)集『随筆寄席』で語っている。
講和条約が発効し、
日本が再び独立国の一歩を踏み出す前後、
1952年(昭和27年)春のことという。
浮き立つ気分のなかには、
歳月の感慨もおありだったろう。

天皇陛下の叔父にあたる三笠宮さまが100歳の天寿をまっとうされた。
終戦の前年には陸軍の横暴を文書で批判している。
終戦の3日前には、
昭和天皇の翻意をたくらむ陸軍大臣を厳しく叱責した。
戦時中は瀕死(ひんし)の、
戦後は美しくも壊れやすいガラス細工の、
「平和」という二文字を見守りつづけたご生涯であったろう。

辰野氏の回想にはつづきがある。
宮邸までタクシーでお送りしたところ、
門内に消えたはずの三笠宮さまが「運転手さぁん」と走って追いかけてくる。
「そっちへいったらダメだよ。
 引き返して右にいくと道に出るよ」。
お人柄がしのばれる。



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子どもの足を鍛える新型靴下

2016-11-06 07:15:00 | 報道/ニュース

10月11日 おはよう日本


靴下の生産量が全国1位の奈良県で
いま子どもたちの足の発達を促すための
新しい靴下づくりが進められている。

裸足で走り回る子どもたち。
裸足でしっかりと地面を踏みしめることが足の発達に良いとされている。
しかしケガをする危険もあり
体育館など裸足で運動できる場所は限られている。
そこで開発されたのがはだし靴下
足にぴったりフィットし
裸足のような感覚を味わえる。
特別に開発された靴下である。
この靴下を作ったのは奈良県広陵町にある靴下製造メーカー。
広陵町は全国有数の靴下の生産地である。
社長の井上克昭さんは
子どもの足のために何かできないかと考えてきた。
いま子どもたちの足の発達で問題になっているのは「浮きゆび」である。
子どもが立った時に
5本の指のうち親指以外が地面についていない子どもが増えている。
足を踏ん張ることができず転びやすいと指摘されている。
浮きゆびを改善するには
裸足のように
足の指でしっかり地面を踏みしめられる靴下を開発すればよいのではないかと考えた。
(靴下メーカー 井上克明社長)
「本来 裸足でいるのが一番良いのに
 そうではない環境で子どもたちが育っている。
 靴下で何かできないかということが一番初めのきっかけで。」
裸足に近い質感はどのようにすれば出せるのか。
県の産業振興総合センターと共同で研究を重ねた。
立体的な編み方を採用し
足の甲やかかとなど部分ごとに編み方を変えることで
足にぴったりフィットするよう仕上げることができた。
そのうえで課題になったのは靴下の耐久性である。
普通の靴下では直に地面を走ったらすぐに擦り切れてしまう。
そこで靴下には
防弾チョッキやタンカーの係留ロープに使われる素材を使ってみた。
実験では凹凸のある鉄で75万回摩擦したが
全く損傷しなかった。
(奈良県産業振興総合センター 澤島秀成総括研究員)
「普通の靴下ですと2,000回転くらいで破れたり
 よくもって1万回転とか
 そういうものはよくあるんですけど
 それが桁違いに75万回と
 普通に走る分にはなかなか破れない。」
実際に子どもたちに履き心地を試してもらおうと
小学校に協力してもらい期間限定で体育の授業で使っている。
子どもたちは指からしっかり着地して
足全体を使って走ることができるようになってきたと言う。
「裸足の感じで
 石 踏んでも痛くなかった。」
「裸足みたいだし痛くない。」
子どもたちの評判も上々で実際に使っても問題ないことが分かった。
メーカーでは年内に製品化し
全国展開を目指している。
(靴下メーカー 井上克昭社長)
「早く製品化をして
 子どもたちのために“足育”に役立てるように一日でも早く頑張っていきたい。
 独自のブランドを発信することで
 奈良の靴下が大きく全国にとどろかすことで
 産業の発展につながるかなと考えています。」

メーカーでは大人用のはだし靴下も開発して
年内に製品化することを目指している。
来年2月にはニューヨークで開かれる展示販売会に参加して
日本のものづくりの技術をアピールすることにしている。




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