6月16日 NHK海外ネットワーク
プーアル茶の産地は中国雲南省。
お茶の中でもプーアル茶は長持ちするので
摘んでから時間がたった年代物ほど味が良いとされ高値で売られている。
20年ほどたったものは約350グラムで3万円。
こうした年代物のプーアル茶は中国では投資の対象になっている。
雲南省プーアル市で開かれた販売会。
約300の企業が参加し自慢の茶葉を出品した。
「これは大変質の良いもの。
農薬は全く使っていない。」
特に人気を集めていたのが樹齢が100年以上で良質のお茶がとれるとされる古樹の茶葉。
プーアル茶は年月を重ねると自然に発酵しまろやかで深い味わいに変化していく。
長期間保存できることから最近では投資の対象にもなり価格が高騰している。
去年と比べ価格が2倍になったものもある。
樹齢千年以上の古樹から取れた茶葉が約40万円(約350グラム)で売られている。
「茶葉の値段は今年もまた上がっていくのでは。」
「古樹の茶葉は地元の人間には高嶺の花です。
価格をつり上げすぎ。」
プーアル市から南西に100キロのミャンマーとの国境近くのもう海県。
古くから茶葉の生産が行われプーアル茶の聖地ともも呼ばれている。
標高が高く朝晩の寒暖の差が激しい気候のため良い茶葉が育つと言われている。
茶葉の加工場を経営する林木強さんは
春の収穫が終わったこの時期に古樹の茶葉を買い集めている。
その場で味見をする。
「完璧だ。
どれも葉に厚みがあってとても良いもの。」
すぐに値段の交渉。
「280元でどうです。
全部現金で払うよ。」
この日は14キロ余の茶葉に約7万円を支払った。
この地区の平均的な収入の半年分にあたる。
(プーアル茶加工工場経営 林木強さん)
「いい茶葉が取れるのはこの地域だけ。
プーアル茶の愛好家は品質が優れていればどんな値段でも買ってくれる。
安物には見向きもしてくれない。」
(農家)
「もっとお茶の値段が上がってほしい。
そうすれば生活も良くなる。」
しかしいまその古樹が危機に瀕している。
収入が増えると知った農家が茶葉を取りすぎ木を枯れさせてしまうケースが増えている。
さらに値打ちを知らない人が薪に使おうと勝手に切ってしまうこともある。
樹齢1,700年の「プーアル茶の王の木」と呼ばれていた木は内部の腐食が進み倒れた。
専門家の中にはこの地区の古樹は過去50年で半減したと指摘する人もいる。
(雲南省農科院茶葉研究所 王平盛研究員)
「無計画に茶葉を積むことが木の勢いを弱めている。
農家の人たちに保護の大切さを理解してもらうのは大変。」
茶葉の摂りすぎを防ぐためにもう海県地元政府は新しい制度を始めた。
制度に参加している李志栄さんは
地元政府が認定した加工業者向けに茶葉を出荷することになった。
木に負担をかけないよう取ることができる茶葉の量は上限が決められている。
生産者にとっても安定した売り先が確保できるというメリットがある制度である。
現在もう海県全体で500本以上の古樹がこの制度のもとで守られている。
(李志栄さん)
「この制度を始めてから古樹を守ろうという意識が強くなった。
祖先がしてくれたように子や孫にも古樹を残していきたい。」
さらに優れた古樹を残していこうという試みも始まっている。
地元の研究所では各地にある樹齢100年以上の優れた古樹から枝を持ってきて育てている。
その数は900本を超える。
将来別の場所に植え替え大切に育てる計画である。
(中国プーアル茶研究所 羅朝光高級農芸師)
「古樹が枯れてもその遺伝子は残る。
その命も続いていくはず。
それが目的。」
香り豊かな茶葉を生み出すプーアル茶の古樹。
地域の宝として引き継いでいこうという動きが徐々に広がっている。
プーアル茶の産地は中国雲南省。
お茶の中でもプーアル茶は長持ちするので
摘んでから時間がたった年代物ほど味が良いとされ高値で売られている。
20年ほどたったものは約350グラムで3万円。
こうした年代物のプーアル茶は中国では投資の対象になっている。
雲南省プーアル市で開かれた販売会。
約300の企業が参加し自慢の茶葉を出品した。
「これは大変質の良いもの。
農薬は全く使っていない。」
特に人気を集めていたのが樹齢が100年以上で良質のお茶がとれるとされる古樹の茶葉。
プーアル茶は年月を重ねると自然に発酵しまろやかで深い味わいに変化していく。
長期間保存できることから最近では投資の対象にもなり価格が高騰している。
去年と比べ価格が2倍になったものもある。
樹齢千年以上の古樹から取れた茶葉が約40万円(約350グラム)で売られている。
「茶葉の値段は今年もまた上がっていくのでは。」
「古樹の茶葉は地元の人間には高嶺の花です。
価格をつり上げすぎ。」
プーアル市から南西に100キロのミャンマーとの国境近くのもう海県。
古くから茶葉の生産が行われプーアル茶の聖地ともも呼ばれている。
標高が高く朝晩の寒暖の差が激しい気候のため良い茶葉が育つと言われている。
茶葉の加工場を経営する林木強さんは
春の収穫が終わったこの時期に古樹の茶葉を買い集めている。
その場で味見をする。
「完璧だ。
どれも葉に厚みがあってとても良いもの。」
すぐに値段の交渉。
「280元でどうです。
全部現金で払うよ。」
この日は14キロ余の茶葉に約7万円を支払った。
この地区の平均的な収入の半年分にあたる。
(プーアル茶加工工場経営 林木強さん)
「いい茶葉が取れるのはこの地域だけ。
プーアル茶の愛好家は品質が優れていればどんな値段でも買ってくれる。
安物には見向きもしてくれない。」
(農家)
「もっとお茶の値段が上がってほしい。
そうすれば生活も良くなる。」
しかしいまその古樹が危機に瀕している。
収入が増えると知った農家が茶葉を取りすぎ木を枯れさせてしまうケースが増えている。
さらに値打ちを知らない人が薪に使おうと勝手に切ってしまうこともある。
樹齢1,700年の「プーアル茶の王の木」と呼ばれていた木は内部の腐食が進み倒れた。
専門家の中にはこの地区の古樹は過去50年で半減したと指摘する人もいる。
(雲南省農科院茶葉研究所 王平盛研究員)
「無計画に茶葉を積むことが木の勢いを弱めている。
農家の人たちに保護の大切さを理解してもらうのは大変。」
茶葉の摂りすぎを防ぐためにもう海県地元政府は新しい制度を始めた。
制度に参加している李志栄さんは
地元政府が認定した加工業者向けに茶葉を出荷することになった。
木に負担をかけないよう取ることができる茶葉の量は上限が決められている。
生産者にとっても安定した売り先が確保できるというメリットがある制度である。
現在もう海県全体で500本以上の古樹がこの制度のもとで守られている。
(李志栄さん)
「この制度を始めてから古樹を守ろうという意識が強くなった。
祖先がしてくれたように子や孫にも古樹を残していきたい。」
さらに優れた古樹を残していこうという試みも始まっている。
地元の研究所では各地にある樹齢100年以上の優れた古樹から枝を持ってきて育てている。
その数は900本を超える。
将来別の場所に植え替え大切に育てる計画である。
(中国プーアル茶研究所 羅朝光高級農芸師)
「古樹が枯れてもその遺伝子は残る。
その命も続いていくはず。
それが目的。」
香り豊かな茶葉を生み出すプーアル茶の古樹。
地域の宝として引き継いでいこうという動きが徐々に広がっている。