And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

高価なイミテーション

2018-07-21 15:03:45 | 日記
何気なくCDショップで手に取った油井正一の「ジャズの歴史物語」懐かしい名前と暇だったこともあって買ってしまった。昔から油井正一は自分がジャズの歴史を全部知ってるような偉そうな書き方が鼻についたが、亡くなってからスターリン批判のように言ってたことが覆されてきた。でも今読むとスタジオで見てたのかという文章も楽しい。当時は相当影響力があって、だめと書くとファンもよくない演奏なんだと聴く前から信じてしまう。今の評論家は中身以前に文章として日本語になってないのもあるから、嘘でもこういう文章読みながらジャズを聴いてたときがよかったのか。早くに亡くなってしまったけど、最近で唯一金を取れる文章書いたのは中山康樹くらい。何とかを聴けというのも他の人間がまねしても文章へただと全くつまらない。本に戻って油井正一がひどい演奏だと書いていたエリントンつい買ってしまう。エリントンは悪いどころかよくないと書かれることもまれなので、どんな演奏かと。それでこそ評論家の役割。それでこれは名演でこれは失敗作と聴く前から評価を植え付けられる。確かにレスター・ヤングやビリー・ホリディの晩年の演奏、悲惨なものが多く聴いていられないのだけれど、それは若くのっていた頃と比べるとなので晩年の演奏がジャズファンにとって聴く価値のないものではない。ポール・マッカートニーがビートルズ離れてから子供だましのクズしか作らなくなったのと同じかもしれない。「ふたたび それは帰らずとも 嘆くなかれ」
最近買ったCDでは、ニュー・ラテン・クォーターのライブ。日本のトップクラスのキャバレーで有名ジャズマンの頬を札束でなでて演奏させたもの。当然演奏などいいわけがない。ルイ・アームストロング、ナット・キング・コール、ジュリー・ロンドン、パティ・ページ、ヘレン・メリル。音楽なんてわからない政治家、芸能人、やくざの前で演奏する彼らはどんな気がしただろう。やっともはや戦後ではないの時代に。それをたぶんミュージシャンに断りもなく録音していたに違いない。ヤジとか入っていればもっと面白いだろう。「失われた時を求めて」吉川訳のあと高遠訳も出て読むのも忙しくなってきたが、どうせ両方とも次の訳出るのは1年後以降だろうからそう慌てて読む必要もない。ただこれは古い友人に会うような楽しみがある。ペリー・メイスン4冊目がなかなか終わらない。しばらくメイスンものはやめよう。テレビの方が面白いのではと思う。

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