HOBNOBlog

ロンドンから徒然に

データ泥棒

2009-01-13 | 日常
 友人のところにカード会社から電話がかかってきました。「アーセナルのゲームのチケットを○○枚買ったか?」「インターネットで○○ポンドの電化製品を買ったか?」etc. etc. ...全て覚えのないことばかりで、一体何が起こったのかさっぱり分からなかったそうです。

 実はその前日彼のところに某会社の女性名でメールが届きました。彼の職業までをよく知っている内容で、何かの特典がある内容だったらしいのですが、何気なくクリックしてしまったらパソコンが再起動してしまいました。その後は何も起こらなかったらしいのですが、おそらくその時にスパイウェアのようなソフトを組み込まれてしまい、取引のデータ等が盗まれたのだと思います。

 何でもパソコンでできるようになった反面、こんな恐いこともありますよね。
 最近では情報を盗むためにインターネット・オークションなどで中古のコンピュータを買い漁っている詐欺集団もいるそうです。
 というのも、単にデリートしただけでは完全にパソコン内からデータが消えることはなく、簡単に呼び戻すことができるからなのです。こちらの専門誌が8台の中古パソコンをeBayで購入し実験したところ、22,000件もの消去されたデータを復元できたそうです。

 ではどうしたらいいのか?コンピュータの専門家が言うには、パソコンを捨てる際にハード・ディスク・ドライヴを粉々に壊すしか他に確実な方法はないとのことなのです。
 そう言われてもねぇ。

 このこと自体も恐いことですが、もっと恐いのは人の善意を信じられなくなったりしないかなということです。「アフリカの恵まれない子に中古パソコンを」なんて言ってくる人がいても、こんな話を知っていたらつい渋ってしまいますよね。事実その専門家も「そんな申し出があったら代わりに100ポンドでも寄付しなさい。その方が安全だから」と勧めています。
 まったく、一部の悪意の詐欺師のために人間全体に不信感が蔓延しそうです。

 あ、この文章に付ける写真がない!今日のところは、代わりに皆さんのパソコンを眺めながら読んで下さい(笑)