植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

検察庁も、被害者面しているのはどうなの?

2020年05月21日 | 時事
 事の起こりは、昨年7月の参議院選挙でありました。広島県選挙区で自民党現職(5期)の溝手議員(岸田派)を破って初当選を果たしたのが河井案里サンです。この時、安倍総理の側近であった夫克行氏(選挙後法務大臣)のプッシュで、党執行部の意に逆らって立候補した溝手さんを追い落としたのですね。この時に破格の1億5千万円が自民党から陣営に渡り、この金が市町村長や地方議員の買収に使われていたことが明るみに出たわけです。

 これが、黒川検事長の定年延長の閣議決定(笑)に関係しているのは誰の目にも明らかです。次期検事総長を菅幹事長と親しい(政権に協力的だった)黒川氏に任せることで、直接的には、河井事案含む数々の疑惑をこれまで通り不起訴、うやむやにしようとし、国家公務員のみならず、検察官の人事権にまで権勢をふるうことで意のままにしようとしたのです。
 自分の意思に沿えばちゃんと処遇する、逆らえば叩き落す、という示威行為ですね。ですから、閣議決定を後追いして、司法の公務員まで権力に屈服させるため、今回の検察庁法の改正を強行しようとしたのです。

 検察庁側(検察官)は、なんとなく、ここにきて政権には断固立ち向かうかのごとき姿勢に転じていますが、片棒を担いでいた(担がされた)のも事実です。もはや旧聞になりますが、小渕優子さんの政治資金規正法違反疑惑、甘利明・元経済再生担当相の口利き賄賂疑惑から、森友学園の国有地売却、加計(かけ)学園の獣医学部新設や桜を見る会に至るまで、ことごとく嫌疑不十分で不起訴にしてきました。これらは国民感情からすると、与党議員は犯罪をしても、役職を辞任するか関係した役人を表面的に処分することで逃げ切ると思ってしまいます。
 
 そもそも渦中の人物黒川氏が一切表に出てこないのが土台怪しいと、思っていたら自粛期間での賭け麻雀が暴露されました。大の大人が賭けないで麻雀などやりません。立派な賭博行為・刑法に反しています。要するにガードが甘く、つけ入りやすい人物なんでしょう。こうなる前に、パッと辞表出していれば、権力におもねることない高潔な人物として名を残したのに。

 巨悪では無くても、法令違反に毅然とした措置を行わなかった検察側にも相当な責任があるのであります。
 今回の、広島選挙区でも今のところ公職選挙法違反で秘書が起訴されておりますが、1億円以上の資金を公設秘書が一存で動かすわけもなく、ただの使い走りで、河井夫妻が共同正犯であることに疑う余地はありません。政権の動きをチラチラ見ながら対応を決めているとしか思えません。「かったるい」ことしてるんじゃないよ。

 今回の「検察庁法」の改正は、「人事院の基準を待って」改めて変更なしに再提出するとロボット大臣の森法務相が言わされております。役人の文書を壊れたレコードのように繰り返し、安倍総理に、法務省と検察庁で相談し、内閣に持ち掛けたことに口裏を合わせるよう指示されているに違いありません。

 今回の法案決議の取りやめは、自公連立与党の「支持率」だけが決定要因です。自民党議員が、次回選挙で有権者にそっぽを向かれることに恐れをなしただけで、ハッシュタグや検察官OBの意見書も、社会正義も関係ないのです。

 検察庁も、河井夫妻事案の対応を誤れば、安倍内閣と一蓮托生であったことを裏付けることになりましょう。

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