植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

シャインマスカット棚に屋根を張る 今年こそはちゃんと収穫するぞ

2021年05月02日 | 植物
昨晩は雷鳴が轟き、犬は吠え、ざんざと激しい雨が打ち付けました。心配しましたが今朝は嘘のような穏やかな五月晴れであります。

 いよいよブドウ栽培で一番大事な時期となりました。ワタシの果樹園(といってもわずか20坪ほどの極狭畑)では、3種のブドウを栽培しておりますというか、植えているだけで、ちゃんとしたブドウが収穫出来たためしはありません。
品種はシャインマスカット(6年目か)、ロザリオビアンコ(4年目)、甲斐路(2年目)となります。

 いずれも、美味しい人気の品種ですが、欧州系でどれも雨降りが禁物なのです。生産農家さんは大きなハウスで透明な天井の中で育てるのです。露天露地植えだと病気、特に黒糖病が必ず発生します。上記の品種はどれも屋根付きでないと収穫は難しいと書かれております。実際ここ4年間、4月から8月くらいまで、雨の後には暇さえあれば殺菌剤を散布しておりましたが、葉っぱは赤く縮れ、茎は黒くなり実には黒い点ができてほとんどが悲惨な状況になりました。特に甲斐路は、袋掛けの中で房が真っ黒に腐ってしまいました。

 ワタシの観察・研究では、病気のメカニズムはこうです。雨や風が土中にある細菌を運んで、葉やつる幹に付着させます。一定の気温になると病原菌が活性化するのですが、そこに水が媒介し、水気が菌を培養するのだと考えています。5月頃から気温が上がり、増殖し始め雨のたびに少しずつ広がります。梅雨の長雨になると、つるや葉を伝ってドンドン感染していくのです。ですから多少雨粒が葉っぱにかかったり、たまに雨風でブドウつるまで濡れることがあっても、葉や茎の湿潤状態が何日も続かなければ病気の拡散は部分的で済むはずなのです。一方、無菌の水道水でも散水し濡らしていると、その水分が細菌を暴れさせることも容易に想像できるので、絶対に散水してはならないと思います。

 そこで、見た目は悪く完全に雨をシャットアウトできないまでも、ビニール屋根を張ることにしたのです。一部でも濡れない部分さえ確保できれば、そこのブドウは助かるのではなかろうか。そして、建物に沿って作ってあるぶどう棚(甲斐路、ロザリオ)は、なんとか自力で8割がた上部を覆って雨よけになっております。

 問題はシャインマスカットです。

約4m四方に広がった棚に、ビニールの屋根を作るのは大工事で本職に頼んで数十万円もかかります。シャインマスカットが食べたければ、買う方が安上がりに決まっております。しかし、せっかくここまで育ったぶどう棚ですから、なんとか美味しいシャインマスカットを作りたいと切望し、一部だけでも覆えばいい、といういわば妥協案です。

 2mの正方形の4隅に太い支柱を立て、そこにコンクリート打設用のメッシュ筋を乗せ、この上に3m四方のビニールを被せようと思うのです。それでだいたい、半分ほどは直接雨に濡れるのを防げるはずです。風で飛ばされぬようビニールには「ハトメ」をつけ、ロープで固定させようと思います。

 流石に自分一人ではできないので、帰省中の次男を助っ人に頼みました。彼は以前大手テントメーカーで働いた経験があるので、多少なりとも知識と経験があり、手を借りようと思います。

 すでに、ブドウは花蕾がついております。手順としては、①「花房の整形 」、果樹の大きさに合わせおおよそ育てる房数の上限を決め、先端だけ4センチ弱を残し他は切り取ります。
こんな感じです。

 ②花が咲き始めたら、種なしにして粒を肥大させる魔法の薬「ジベレリン処理」を2回行います。着果、授粉を確認出来たらしばらくは病気にならない様殺菌剤を定期的にスプレーで噴霧します。③粒が小豆か大豆くらいの大きさになったら袋掛けになります。

 つるが伸び花房が膨らんできているのです。もうあまり時間の余裕が無いので、とにかくビニール屋根を被せる、これが急務なのですが、頼みのせがれは二日酔いで当分起きてきそうにありません。



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