植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

はした金で人の心が買えると思う浅はかさ

2020年10月08日 | 時事
やはり、今回のアカデミー問題が、尋常でないことは様々なメディアの反応やニュース、識者の見解を見るまでもなく大きな騒動に発展しつつあります。

 相変わらず、菅さんもタワシ加藤官房長官も、総合的俯瞰的などという、説明にもならない説明をいたしております。先日は、元小泉総理の懐刀の飯島さんと橋下弁護士がコメンテーターで、議論していましたが、同じ自民党政権応援団が討論するのですから、学術会議側の対応に問題をすり替え、任命拒否を正当化する主張に終始していました。なんだ、このキャスティングは、だったら取り上げる意味ないじゃん!

 この橋下さんは、ある意味とても分かりやすい人物です。そもそも弁護士という職業は、黒を白と言い、言い負かした方が勝ちです。声を大きくして愚にもつかないような屁理屈をさも正しい、と思わせる術にたけているわけです。
 
 その弁護士気質丸出しで、自分のすり寄っている政党の正当性を声高にしゃべくるのですから、漫才と似たようなものです。内容が正しいかどうかなどはどうでもよくて、面白おかしく話が受けて、周りを黙らせればそれでいいのです。また、同じ話のリピートが得意技で、一度言い出したらそれで通し続けます。ギャラがもらえ、電通からは政権よりの橋下を使え、と言ってくるのですからやめられまへんな。もっとも、こんなもののギャラで、自分の評価や人間性を自ら落としめているのですから、可哀そうな人とも言えますね。
 
 この人は、弁護士の資格を持ったタレントなんですよね。人の言うことに耳を貸さず、上から目線でしゃべりを重ねて物申す、大阪のおばちゃん真っ青なセンセイであります。

 彼によれば、政府から10億円もの税金を貰っている団体なので、その構成員は公務員、だから任免・評価されるのは「当ったり前なんです」と。任命権は、罷免権が付帯するというのですね。文句が有ったら、民間団体になればいい、自由に研究なさいという理屈であります。

 10億円もの公費、と仰いますが半分以上は、この団体で働く職員(恐らくそれは、昔当たり前だった公務員からの斡旋や子弟の縁故採用もあるでしょう)、の人達に払われる給料と事務経費なんです。「人件費などを含む政府・社会などに対する提言費」、は2億5千万円に過ぎないのです。見方を変えれば、80万人もいる学術研究者、科学者さんの知見をアドバイスしてもらう費用はそれっぽっちなんです。全額を会員全体で割れば一人1300円(笑)

 あの中曽根さん、(総理在職中、このアカデミーに対する任命権は形式的なものだと正式に答弁して居ます)死んだこの人の葬儀に1億円近い金を払うのはなんともなくて、日本の科学文化研究の粋を集めておいて、この程度のはした金で首根っこを押さえつけようというしみったれでみみっちくて浅はかな料簡にしか見えませんね。
 
 そういえば、菅さん、ワタシが唯一彼の現物を見たのは、横浜市港南区の友人の家族の通夜、自民党が下野し、菅さんも落選していた時期でありました。秘書を伴って通夜で焼香し、5千円の香典を置いて1,2分で去っていきました。「ははぁー、政治家さんは、こうやって支持者を増やしているのだな」と思ったのを忘れられません。友人は菅さんとは全く縁のない人ですが、当然、それ以来家族ぐるみで菅さん支持になっているようです。安い買収費用だナ~。

 日本学術会議のメンバーは特別公務員というのだそうですが、これは、実際は公務員ではなく、大学や研究機関に在籍してはいるけれど、特別に扱うべき身分として「公務員」という呼称を当てはめているにすぎません。普通の公務員は、試験や選考を経て、役所と雇用関係を結び、能力や功績にかかわらず高給と身分保障を貰う人たちを指します。

 アカデミーの方たちは、日常はきちんと研究や学問・教育・執筆を行い正当な収入を得ている方ばかりなので、公務員などという税金にたかる「寄生虫もどき」と一緒にするのは失礼に当たります。交通費や会議活動に応じて日当程度を受けとっているにすぎないのです。

 もう一つ、軍事研究についてアカデミーが一貫して「ネガティブ」な姿勢をとっていることも気に入らないのです。この件については、内容は重大で、稿を新たにしなければならないと思いますから、ここでは割愛いたします。

 ともかく、今回選ばれるべき人たちが公務員であり、会議が「政府の金で養われている御用機関である」という前提が「完全に」間違い、誤用なのです。
 
 この会議に在籍すると、叙勲を受けられるとか、なんとかという団体に横滑りして年金がもらえるからだ、とか事実ではない中傷めいた情報を、自民党議員が流しています。中国に、研究内容を渡しているのではないかなどの誹謗もあるようです。

 もし、政府が、補助金や助成金などの金を出している民間団体について、あるいは公的機関に対して、こんな任免権を振りかざすという悪しき前例がこれからも続くとしたら。さらに、政府が都合のいいように憲法・法律や慣習・規範・解釈などをいつでも好き勝手に変えることが出来るとしたら。・・・・
 日本は、北朝鮮や中国と大差なく、「自由な言論」「束縛されない社会」を奪われ、独裁者によって支配される黒社会になりはせぬか、と強く懸念するのです。

 

 

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