植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

エヴァンゲリオンじゃないが 「あんたバカァ?」

2020年09月25日 | 時事
 昨夜ぼんやりテレビを観ていたら、久しぶりに立憲民主党の小沢さんがコメンテーターでしゃべっていました。昔自民党では剛腕でならし、壊し屋の異名をとった悪党顔の御仁も、だいぶ角が取れて、温和な顔つきになりました。ワタシは決して好きなタイプの政治家ではありませんが、自民党支配の日本の安定した政界に、何度も化学反応を起こさせた役割は評価すべきでしょう。党を割って出て新党を結成するという試みは、自民党の派閥政治の中で、これまでそしてこれからも政治が唯一変革のきっかけになり得ることなのです。

 今後の野党の政権奪回や政策などは、枝野さんに期待するしかない、枝野さん次第という風に仰っていました。ただ、穏やかな語りの中で、色を成し語気を強めたことがありました。野党は選挙するときは、必ず政権を取るつもりでなければならない、次やその次でいいと思ったら、国民に支持されないということ。非正規雇用を増やした安倍政権の継承をする菅さんに、目先の人気取りで小手先の政策を出していると批判していました。
 
 国民民主党の玉木代表が、野党の統一に加わらなかった理由を聞かれたとき、一瞬間をおいて「政権を取る志が欠如」と言い切りました。彼にとっては、誤算であり悔しさがにじみ出ていました。何度も説得したのに小異を捨てて大同につくことが出来なかったと言いたかったんでしょう。旧民主党時代の資金が国民民主党にプールされているという理由もあるようですが、真偽は分かりません。
エヴァンゲリオンの碇シンジ「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」を思い出しました。

 それで、菅さんの政策の目玉が「携帯料金の引き下げ」であります。民間企業の数社が携帯事業を寡占していて、通話や利用の料金が高止まりしていることに目をつけたのです。この問題は以前から取りざたされていたので、目新しいものではありません。電気料金等の公共料金や新聞代など、実質的に固定された官製料金はそのままなんです。特定の業種で、民間の売値・販売価格を下げろというのが総理大臣の主要政策でいいんでしょうか。
 第一、政府は一円も負担しない政策で価格を下げさせて、手柄(支持率)を上げようというのはいかがなものでしょうか。ワタシは、これを他人のふんどしで相撲を取ると呼びます。
 もし、談合・価格カルテルで一律の料金設定をされているとすれば公取委の出番です。とっくにやっていなければなりませんね。民間には下げろと言いながら、足下のNHK受信料には手を付けないのでしょうか?

 それからデジタル庁の新設ですよ。意味が分かりませんね。もともとデジタル化が遅れているのはお役所であります。総務省に内局を置いて、省庁間で進めれば済む話で、なにも施政方針に掲げるような内容ではありません。各省庁でもとっくにその手の予算は組んでいます。どうやら、マイナンバーなど個人情報(収入捕捉)の把握を強めることと、役所の指揮命令系統を一本化(官邸の権限強化)が主眼のようであります。こういうちょっと横文字でもっともらしい名前を付けた時は要注意です。

 不妊治療の保険適用も、国民から集めた保険料からの支払いですからさほど財政負担はなく、少子化の歯止めにはいかにも影響が少ないのです。日本の出産数が少ないのは、不妊症のせいではなく、将来に不安ばかりで、収入が減り結婚も出来ず、子供も何人も産めないからでしょう。安倍政権で、女性の社会参加・就業を促しましたが、家庭にいない奥さんがどうして出産子育てが出来ますか?

 地銀の再編も掲げています。中小金融機関が採算悪化にあえぎ、赤字決算を余儀なくされているのです。合併を促し、人員整理・合理化しろと。これも、お金はかかりません。人を減らし給料を雇用と景気を悪化させる政策なんですが・・・
 そもそも、金融機関の採算が取れないのは何十年に及ぶ政府と日銀の超低金利政策のせいで、預金と貸金の利ザヤがほとんど無くなったからなんです。かといって高リスクの融資に手を出して焦げ付いたら元も子もありませんね。

 それで、外交・国防・経済政策など基幹となる政策は「安倍政治」の継承を言うばかりなのです。これに世論調査が菅政権を支持するが65%(笑)
 この国の民はどれだけ人が良いのでしょうか。もっと言えば愚かしく思考停止なんです。政権が代われば「生活が少しはましになるかな、よくなって欲しいね」みたいな幻想を抱くのみなのです。更にいえばワタシら国民が「馬鹿」なんですよ。何回騙されてもまた騙される、マルチ商法や特殊詐欺の被害者と大差ありません。
 エヴァンゲリオンではアスカが「あんたバカァ?」という超有名なフレーズがあります。今一度馬鹿か利口か自問してみるべきでしょうかな。

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